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平成最後の日 観測報告【総括】

直近3回のエントリでは、「平成最後の日」の姿を様々な角度で切り取ってきました。1人の人間によるちっぽけな観測範囲ではありますが、24時間という全人類に平等に与えられた時間の全て投じ、「平成最後」を誰よりも体感することを目標に観測を行ってまいりました。

たとえば、東京を「面」として捉えた、山手線全29駅の観測撮影。

たとえば、東京の特異点たる渋谷の24時間を追った定点観測。

たとえば、平成最後の日だからこそ全期間を網羅して聞くことのできた、「平成の黒歴史」観測。

そして、実は同日、もう1つアンケート形式の調査を行っています。

令和になったら、あなたの生活は変わる?変わらない?

過去3つの記事は平成最後の日そのもの、もしくは平成の振り返りです。これに対し、令和という差し迫った未来についてどう思っているのか。渋谷にいた25名の方に聞いてみました。

結果がこちらです。

変わる: 1名
変わらない:24名
合計:25名

25名中24名、96%の人が「令和になっても自分の生活は変わらない」と思っていることが確認できました。当たり前の感覚といえば、当たり前の感覚でと言えるかもしれません。しかし、改元に沸き立つ空気感の中、地に足のついた回答をはっきりと得られた意義は大きいと考えます。

改めて過去の報告を確認すると、東京の街のどこにも世界が滅びるような大きな異変はなく、「GWの1日」をみんなが思い思いに過ごしている姿がそこにはありました。渋谷という特異点も、過去の盛り上がりの文脈の延長で語ることができ、渋谷の民の語る「黒歴史」からは人々の生々しくもたくましい姿を垣間見ることができました。

そして、本観測においては、改元により令和という新しい章に変わったとしても、物語の登場人物たちは「元号で自分たちは何も変わらない」と自覚していることがわかりました。これは時代を生きるのは結局は人であり、人の営みそのものを元号が支配するものではないという、人類の意思の表れです。

いつか訪れる未来。振り返った時に、令和は「すばらしい時代だった」といわれるかもしれない。「時代」は現代を生きる全ての人の営みの総体です。全ての人が、時代の一端を担える存在であり、担わざるをえない存在といえます。私たち1人1人の人生が時代を創っていくのだ、と改めて感じました。

よい時代にしましょう。

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