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飛び降り自殺未遂レポ

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2020年8月17日、13階建ての建物の屋上から飛び降り自殺を図るものの、助かっちゃった人の入院日記。
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映画「はじまりのうた」観た

映画「はじまりのうた」観た



プロデューサーの頭の中で、主人公の歌に楽器が加わっていってセッションになるシーンがとても素敵。

愉快な仲間たちと開放的に演奏するパートが主になる。

人生の目標に向かって生き生きと前進する姿が眩しいや。

互いのことを信頼し合って、
足踏みしてる人生が動き出し、
もうダメかと思った問題もいい方向へ向かっていく。

曲のアレンジで揉めた後、ふたりの原点に立ち返ったバラードで全体を締め括る。

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暗黒の思い出

暗黒の思い出

こういう体になると、失った左腕がまた動くようになったら、自分はものすごく快活な人間になって、幸せになるんじゃないかっていう妄想する。

飛び降りる前も、そう快活な人間ではなかった。

むしろ今の方が活動的になれているとすら言えるかもだ。

全身に重りがついたように動きにくくなり、歯磨きをしたり風呂に入ったりということすら億劫になってくる。
飛び降りる前は、よくそういう状態になり、
「ああこれは鬱病

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栗日記 リハビリ編61

栗日記 リハビリ編61

難しく物事を考えないようにする。

私が物を難しく考えるようになったのはいつからだろう。

単純なもので、難しく考える時間や体力がない時は考えなくて済む。

考えないためにアルコールの力を借りることもあると思う。

もともと物を深く考えるような人間じゃなかった。

今までの人生から言って、私は間違いなくおつむが小さいほうの人間だ。

退職して、そのうち眠れなくなって、睡眠薬を処方してもらって、抗鬱

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栗日記59:楽して生きたい

栗日記59:楽して生きたい

不眠が解消してきたこともあって、最近は心置きなく昼寝や朝寝をしている。

前みたいに何時間も夜に眠れずに過ごすことがない。

問題なく眠れるとはなんと素晴らしいのだ。

先のことは考えないように意識する。

意識すると余計に考えそうなので意識しないことにする。

ギリギリ起きることができていても特に何をする気力もなく、映画も10分ぐらい見たらリタイヤしてしまう。

かろうじてできるのはダラダラとn

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栗日記58:フールの方が好き

栗日記58:フールの方が好き



今日は姪っ子のお宮参りだった。

赤ちゃんの手はまだ、私の指を握るのにやっとという大きさだった。

ミルクを飲むのも眠るのも一生懸命だった。

生きていた。

生きているというのは不思議だと思った。

そして面白い。

私が小さい頃は、叔父さんや叔母さんにすごくよくしてもらった思い出がある。

私もこの子を愛したい。

今は色々と自分のことで手いっぱいだけども。

今日こそは、途中まで見ている

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栗日記57:This is me(笑)

栗日記57:This is me(笑)

整形外科通院の日。

朝は二度寝の習慣がついているから、病院へ向かう車内で寝る。

今月末のレントゲン撮影で超音波治療の段階を確認する。

左太ももに貼る大きい絆創膏は、小さい絆創膏× 2になった。

私の左腕の指は関節がどうも硬くなっているようで、圧迫しながら曲げると指の付け根がすごく痛い。

訓練するしかない。

痛みがあるリハビリをしてる時は、頭の中はいつも
「あの日死んでおけば」
でいっぱ

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栗日記53:自殺する自分は弱い人

栗日記53:自殺する自分は弱い人

今日は訪問看護の日。

「自殺する人は弱い人。敗北者。」

「死にたいなんて気持ちはみんな抱いてる。その上で実行に移してしまう人は、その先の人生を生きていく体力のない人。私がそうだった。」

「自殺という結末を迎えてしまうと、それまでの人生のすべてをネガティブに捉えるようになってしまう。何もかも間違いだったと思えてくる。」

「支えてくれる両親がいなくなった後の人生が全く想像できない。」

そんな

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栗日記 リハビリ編51

栗日記 リハビリ編51

20歳の時くらいから、映画にはまり始めた。

あんなに大好きだったはずのアニメから徐々に離れ始め、気づいたらほとんどアニメを見ない人間になっていた。

趣味と言うのも変遷していくもので、一般的なオタクたちが社会に出るにつれて、オタクではなくなっていくようなものなのか。

オタクがオタクじゃなくなるなんてなんだかつまらない。

客観的に見てつまらないと思わせるおじさんにはなりたくない。

死んでさえ

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栗日記 リハビリ編47

栗日記 リハビリ編47

今日は訪問看護だった。

相談員さんに、今までの人生で
「何が1番嫌だった?」

「本当に言いたい事は何?」

「本当はどうしたかった?」
と聞かれた。

私は今までの人生、結構やりたい放題やってきたと思う。

それでもその上で、本当は何が嫌だったかと聞かれた。

嫌だと感じたのは、自分が能力のない人間だと証明されることだと思う。

自分が周囲に信頼されていない人間だと実感することだと思う。

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栗日記 リハビリ編43

栗日記 リハビリ編43

まずは半年間、自宅で超音波治療を始める。

左肩の、骨ができていないところに機械を当てて超音波を照射する。

これによって骨ができる速度が1.4倍になるそうな。

神経の回復にも効果があるみたいだけどはっきりした事は言えないっぽい。

今日は初めてCTの機械に入った。

これで自分の骨格の3D映像も作成できるすごい機械。

どうしても私は病院と言う場所が嫌いだ。

好きな人そんなにないと思うけど。

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栗日記 リハビリ編41

栗日記 リハビリ編41



奇跡。
かわいいの奇跡。
すずちゃん、あなたは奇跡。

「ブルーアワーにぶっ飛ばす」を観て以降、夏帆さんが好き。あのなんともいえない、脱力した雰囲気。

日本の映画は、「なんか気が重くなる」とか「テンポが悪い」とか言って、今まで見てこなかった。

今後はもう少し見てみようかなと思う。

個人的に好きなのは佳乃ねーちゃんがお葬式終わって速攻でビール飲んでたところ。

今日は訪問看護があった。

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栗日記 リハビリ編39

栗日記 リハビリ編39



個人的にはリメイク版も好きなんだけどこっちの方がさらに好き。

後味の悪いラストは特に愛せる。

リメイク版はキャリー役のクロエちゃんが美人すぎて“悲劇のヒロイン”感が強調されているように見えちゃった。

1976年版はシシーさんがあまりにもハマり役で、血塗れキャリーに覚醒する前からもう怖かった。

リメイク版のバケツ血糊のクオリティがやけに低く見えたのはなんだったんだろう。

とりわけ印象に

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栗日記 リハビリ編36

栗日記 リハビリ編36

今日は整形外科の通院の日。

私の左腕の骨は隙間ができていてまだくっついていない。

骨と骨の間の「建設材料」が足りない。

超音波治療を始める。

体の別の場所から、骨を移植する必要があるかもしれない。

来週CTを撮って、その結果によって再手術が必要かどうかを判断する。

ということだった。

今更、骨?

神経が断裂してしまって、これから動くように回復するかわからないと言うのに。

骨をくっ

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