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こころ

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ゆっくりでいい、が欲しかった

ゆっくりでいい、が欲しかった

私は物心ついた時からのんびりやだ。でも人に言われるからそう思っているだけで、自覚はできない。なんか、元々の自分の中の時間がゆっくり流れているんじゃないかと思っている

自覚できないから、いつも自分は遅いんじゃないか、と思って、周りの人のちょっとした仕草で、急かされているんじゃないか、と思ってしまう。

この前私が野菜を切っていた時、ふと、前に母に言われた言葉を思い出した。

それは、同じように私が

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永遠のあこがれ

永遠のあこがれ

高校の時に、一つ上の先輩に憧れていました。
私は放送部に所属していて、その方は部活の先輩でした。

先輩は私と同じく、朗読をやっていました。
聞く人みんながきゅんとするような、やわらかい朗読をし、
ドラマでの演技も、ドキュメントのナレーションも、何をやっても映える、みんなから愛されているような人でした。

その先輩は、私と中学校も同じでした。
その先輩は生徒会の一員だったこともあり、私はその頃から

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春が来れば救われる(秋田から神戸に来た話)

春が来れば救われる(秋田から神戸に来た話)

雪国の冬は長い。一足早く寒くなり、なかなか春はやって来ない。朝は寒いし暗いから、起きるのがつらい。朝登校する時は、吹雪に吹かれながら雪道をせっせと歩く。

私は秋田県で生まれ、高校卒業まで秋田で過ごした。

そして、高校の時に、自分は季節によって調子が左右されるのだと気づいた。勉強の成績も、部活の成績も、春から夏にかけて調子が上がり、その後調子が下がり始めるが、秋は夏の余韻で乗り切り、冬はただただ

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心が弱いなんていっていいのか

心が弱いなんていっていいのか

高校を卒業したすぐ後、大学受験に失敗して浪人することになった私は、浪人することになった人たちの決起集会のようなものに参加しなければならなくなった。その集会の後に学年主任に声をかけられ、こんなことを言われた。

「お前は頑張ったかも知れないけど、ちょっと弱いところがあったかもな」

その主任は、集会のなかでも、浪人する人は少しだけ、どこか弱いところがあったのかもしれない、というようなことを言っていた

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透明人間もスーパースターになりたい

透明人間もスーパースターになりたい

私は影が薄い。目立つこと、人前に立つことは実は好きなのに、得意ではないので結果的に影を潜めてじっとしている。

私は高校のとき、クラスで2番目くらいに早く登校していた。その少し後にクラスで中心的な女の子たちが数人登校し、教室の中にはその子たちと私とあと他に1,2人がいるかいないかくらいの状況になる。

その中心的な明るい女の子たちが、人が少ないのをいいことに恋バナを始める。他人には聞かれたくないよ

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牡丹か椿かはどうでもいい

牡丹か椿かはどうでもいい

神戸に住むようになってから、牡丹の花をよく見る。たしか、牡丹のような葉がテカテカした種類は照葉樹林といって、日本の南側に多かったはずだから、関西で牡丹をよく見るのは地理的に妥当なのだろう。

ある日、友人と歩いていたとき、また牡丹を見かけた。
「この花、よく見るんだよね。牡丹かな」
と私が言うと、
友人が、何気ない様子で
「ああ、椿じゃない?」
と言った。私はその場では、そうだね、椿だね、とでも言

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嫉妬してばかりいる

嫉妬してばかりいる

私はメガネが似合わない。メガネブスなのだ!だからこそ、メガネが似合う人には嫉妬してしまう。もともと美人な子がメガネをかけてもキレイだと、特に嫉妬してしまう。

メガネをかけても美人なのか!
もう勝ち目がないじゃないか!!!

そもそも美人に勝てると思ってる時点で自惚れなんですけどね…

メガネの事もそうだけど、私は嫉妬してばかりいる。友だちが誰かのことを可愛いと褒めているとき、素直に可愛いと思えば

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