Renta@人間を突き動かす力について考える人

このアカウントにお越しいただきありがとうございます! このアカウントでは、哲学や社会学…

Renta@人間を突き動かす力について考える人

このアカウントにお越しいただきありがとうございます! このアカウントでは、哲学や社会学、国際関係論などのアウトプットを通して、「人間を突き動かす力」について考察するnoteを主に投稿していきます。

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このnoteの今後について

久しぶりの投稿となりました。また読みに来ていただいてありがとうございます! ノッティンガム大学マレーシアの卒業迫っており、卒論で忙しく投稿が出来ておりませんでし…

ロックの観念論と社会契約論のつながり

ロックの観念論ホッブズと同じ社会契約論を論じた人なので、課題意識は省略します。 ロックは観念論から展開します。 ロックにとって観念とは「およそ人間が思考する時に…

ホッブズの社会契約論の論理的一貫性

イントロダクションホッブズは、16世紀のイングランドの政治家で、『リヴァイアサン』や『市民論』という本を著しました。彼は、当時のヨーロッパで起こっていた宗教戦争…

マキャベリ

近代社会思想の考察はマキャベリから始まります。 マキャヴェリは、16世紀のフィレンツェの政治家で、『君主論』や『ディスコルシ』という本を著しました。彼が本を書いた…

黒死病と西欧の近代化

イントロダクション こんにちは、こんばんは、おはようございます!Renta@マレーシアから国際関係論について考える人です! 今回は前回の続きで、大学の課題エッセイを掲…

中世のシルクロードと世界システム

イントロダクション こんにちは、こんばんは、おはようございます!Renta@マレーシアから国際関係論について考える人です! 今回は、前々回の投稿で示した課題エッセイの…

先週に引き続き、執筆中の課題エッセイの構成の後半を紹介します。

1.西洋の大転換
黒死病以降の西洋の近代における発展について考察します。

2.近代の東洋的起源
ホブソンを参考に、近代化に影響を与えた技術や学問が中世にシルクロードによって東洋から西洋に伝わったことを示します。

今回は現在執筆中の課題エッセイのストラクチャーの前半を提示します

テーマ:後期中世(12世紀~15世紀)における東洋と西洋の交易の性質と程度について

ルゴドの「13世紀の世界システム」を参照し、上下的な経済関係を伴う近代の世界システムと異なる、対等的な経済関係を描き出します。

中世~近世の海洋シルクロード

イントロダクション こんにちは、こんばんは、おはようございます! Renta@マレーシアから国際関係論について考える人です!今回は、14世紀~18世紀ごろの海洋シルクロー…

モンゴル帝国が準備した近代化

イントロダクション こんにちは、こんばんは、おはようございます!Renta@マレーシアから国際関係論について考える人です! 今回のテーマは2つです。1つ目がモンゴル帝国…

9~10世紀のシルクロードと近代への序曲

イントロダクション こんにちは、こんばんは、おはようございます!Renta@マレーシアから国際関係論について考える人です!今回は9~10世紀のシルクロードを概観し、近代…

中国仏教の歴史から見るシルクロードの影響と限界

イントロダクション こんにちは、こんばんは、おはようございます!Renta@マレーシアから国際関係論について伝える人です! 今回は、中国への仏教伝来とその後のローカリ…

隊商都市パルミラ

イントロダクション こんにちは、こんばんは、おはようございます!Renta@マレーシアから国際関係論について考える人です! シルクロードシリーズ今回は、パルミラという…

シルクロードと食物のグローバル化

イントロダクション こんにちは、こんばんは、おはようございます!Renta@マレーシアから国際関係論について考える人です! 今回は、古代シルクロードにおける食のグロー…

シルクロードとは何なのか

イントロダクション こんにちは、こんばんは、おはようございます!Renta@マレーシアから国際関係論について考える人です! 今回からシルクロードについてのnoteを投稿し…

ロシアの地政学

イントロダクション こんにちは、こんばんは、おはようございます!Renta@マレーシアから国際関係論について考える人です! 今回はロシアの地政学についての記事です。具…

このnoteの今後について

久しぶりの投稿となりました。また読みに来ていただいてありがとうございます!

ノッティンガム大学マレーシアの卒業迫っており、卒論で忙しく投稿が出来ておりませんでした(提出はできたので後は受かるかどうか)。

この間でnoteの方針の変更について思案しましたのでぜひ読んでいただけたらなと思います。

結論から言ってしまうと、このnoteのトピックを国際関係論から哲学の方に移していきます。その背景とし

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ロックの観念論と社会契約論のつながり


ロックの観念論ホッブズと同じ社会契約論を論じた人なので、課題意識は省略します。

ロックは観念論から展開します。 ロックにとって観念とは「およそ人間が思考する時に知性の対象となるもの一切を表示する概念」と定義されています。

その範囲はかなり広く、心象(イメージ)、センスデータ(感覚)、知識、思考、存在や単一などの高度に一般的な概念まで含みます。

言い換えれば私たちの観念は私たちが世界を理解し

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ホッブズの社会契約論の論理的一貫性


イントロダクションホッブズは、16世紀のイングランドの政治家で、『リヴァイアサン』や『市民論』という本を著しました。彼は、当時のヨーロッパで起こっていた宗教戦争や革命などの政治的混乱によって、既存の政治体制の権力と権威が揺らいでいたことに対処するために、論理的に正統性がある政治秩序とはどんなものかという問題に取り組みました。

この問題は、社会契約論と呼ばれる思想潮流の基本的な問いでもあります。

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マキャベリ

近代社会思想の考察はマキャベリから始まります。

マキャヴェリは、16世紀のフィレンツェの政治家で、『君主論』や『ディスコルシ』という本を著しました。彼が本を書いたのは、彼の祖国フィレンツェが強大な外国(フランスなど)の脅威にさらされていたからです。この状況を切り抜けるために必要な要素を考察したのが、彼の政治思想です。
『君主論』は、君主が国家を統治するために必要な知恵や技術を説いた本です。マキャ

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黒死病と西欧の近代化

イントロダクション

こんにちは、こんばんは、おはようございます!Renta@マレーシアから国際関係論について考える人です!

今回は前回の続きで、大学の課題エッセイを掲載します。

ヨーロッパと黒死病GomezとVerduは2017年の論文において、ネットワーク理論を用いて中世ヨーロッパにおける黒死病の広がりを説明しています。

それには2つの重要な要素があります。1つ目はトランジティビティで、

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中世のシルクロードと世界システム

イントロダクション

こんにちは、こんばんは、おはようございます!Renta@マレーシアから国際関係論について考える人です!

今回は、前々回の投稿で示した課題エッセイの前半についてです。内容としては、中世のシルクロードはユーラシア大陸中に経済的繋がりが出来ているが、その性質は近代以降のものと異なるというものです。
早速見ていきましょう。

後期中世のシルクロードにおける経済的結びつきの性質後期中

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先週に引き続き、執筆中の課題エッセイの構成の後半を紹介します。

1.西洋の大転換
黒死病以降の西洋の近代における発展について考察します。

2.近代の東洋的起源
ホブソンを参考に、近代化に影響を与えた技術や学問が中世にシルクロードによって東洋から西洋に伝わったことを示します。

今回は現在執筆中の課題エッセイのストラクチャーの前半を提示します

テーマ:後期中世(12世紀~15世紀)における東洋と西洋の交易の性質と程度について

ルゴドの「13世紀の世界システム」を参照し、上下的な経済関係を伴う近代の世界システムと異なる、対等的な経済関係を描き出します。

中世~近世の海洋シルクロード

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こんにちは、こんばんは、おはようございます!
Renta@マレーシアから国際関係論について考える人です!今回は、14世紀~18世紀ごろの海洋シルクロード(主に中華帝国と東南アジア)における貿易を見ていこうと思います。

貿易という観点から中世~近世の中華帝国史を振り返るシルクロードは中華帝国が大きなエンジンとなっています。現在もですが、中華大陸は大規模な人口を擁しているため、

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モンゴル帝国が準備した近代化

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こんにちは、こんばんは、おはようございます!Renta@マレーシアから国際関係論について考える人です!

今回のテーマは2つです。1つ目がモンゴル帝国で2つ目が西ヨーロッパの近代化です。

面白いのは、モンゴル帝国が西ヨーロッパの近代化の基礎を準備したということです。早速見ていきましょう。

暗黒の中世という誤解とモンゴル帝国ヨーロッパの中世は、14世紀イタリアの学者であるペ

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9~10世紀のシルクロードと近代への序曲

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こんにちは、こんばんは、おはようございます!Renta@マレーシアから国際関係論について考える人です!今回は9~10世紀のシルクロードを概観し、近代への序曲として位置づけてみようと思います。

シルクロードの復習はじめに、シルクロードとはどんなものか復習しておきましょう。

シルクロードは、古代の交易路であり、東西の文化、宗教、技術、芸術が交流した場でした。地理的には中国から

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中国仏教の歴史から見るシルクロードの影響と限界

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こんにちは、こんばんは、おはようございます!Renta@マレーシアから国際関係論について伝える人です!

今回は、中国への仏教伝来とその後のローカリゼーションについて見ていこうと思います。

中国仏教はシルクロードから中国に伝わりました。しかし、インド原産そのままというわけではなく、大幅にローカライズされています。今回はその歴史を紐解き、シルクロードの文化的影響の限界を探って

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隊商都市パルミラ

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こんにちは、こんばんは、おはようございます!Renta@マレーシアから国際関係論について考える人です!

シルクロードシリーズ今回は、パルミラという都市を取り上げます。
パルミラは現在のシリア付近に存在していた隊商都市です。絹を始めとした物資がユーラシア大陸やアフリカ大陸に流通するための隊商都市なので、シルクロードに欠かせない存在だと言えます。

パルミラは周辺の国々とどんな

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シルクロードと食物のグローバル化

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こんにちは、こんばんは、おはようございます!Renta@マレーシアから国際関係論について考える人です!

今回は、古代シルクロードにおける食のグローバル化(food globalization)について考えてみたいと思います。

食のグローバル化の条件食のグローバル化とは、ある食文化が元々の地域を離れ、別の地域にも導入されたりその地域の食文化と入り混じったりすることを指します

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シルクロードとは何なのか

イントロダクション

こんにちは、こんばんは、おはようございます!Renta@マレーシアから国際関係論について考える人です!

今回からシルクロードについてのnoteを投稿していきます。
初回なので、地政学シリーズと同じくシルクロードの定義について考えてみます。

シルクロードが注目されたきっかけコトバンクによると、シルクロードとは中華帝国と欧州を繋ぐ交易路の総称とされています。

実はシルクロー

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ロシアの地政学

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こんにちは、こんばんは、おはようございます!Renta@マレーシアから国際関係論について考える人です!

今回はロシアの地政学についての記事です。具体的には、ロシアが置かれている地政学的状況の整理と、そこから見たロシアのウクライナ侵攻の原因です。

ソ連崩壊がロシアでの地政学ブームを引き起こしたハウスホーファーの記事でも取り上げたように、地政学はナチスドイツによって利用された

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