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#綺麗

Stand By Me 《詩》

Stand By Me 《詩》

「Stand By Me」

其処にある月が

全てを綺麗に照らしていた

満月に近い巨大な月が夜空に浮かび

僕は夜の音に耳を澄ませた

真夜中の深い静寂の中 

不自然な程明瞭な月明かりが
僕に語りかける 

僕は始めて

自然に呼吸する事の出来る
場所を見つけた

Stand By Me … Stand By Me

君の記憶をひとつひとつ

呼び起こし断片を繋いだ 

世界が夜に属しても月

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青に浮かぶ音 《詩》

青に浮かぶ音 《詩》

「青に浮かぶ音」

不格好で歪な音が空間を揺らす

其れは
個性的で魅力のある歌の様だった

何もかもが
平坦で均等に備え付けられた空

色斑さえない青に浮かび

その音は揺れていた

宿命的な欠点を幾つもあらわにした

君の奏でる歌に心を奪われていた

君の突出した部分が
僕の感情に食い込んで来る

僕は君の歌を聴くのが好きだった

暴力に似たセクシャルな感情が
僕の中で蠢いてる

小さな恐怖と

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彩花 《詩》

彩花 《詩》

「彩花」

咲きたくて 

咲きたくて 

もう一度 綺麗に咲きたくて

貴方の首筋で 

胸元で 

その唇で 

小さな想いが静かな恋に変わり 

恋が愛に咲き変わる夜

僕の傍で 

心の中で咲き続けるひと

溶かし合い 

受け入れ合い 

この身を束ね 

ふたりの色彩で染まる花びら

もう一度 綺麗に咲きたくて

秋桜 《詩》

秋桜 《詩》

「秋桜」

最後の月が沈む時 

空の向こうを記憶が包む

見つけた声ひとつ

風に消され彷徨う雲となり 

幻影の中 降り頻る雨

濡れた大地に小さな蕾がうずくまる

儚く綺麗な純愛に似た薄紅の花を

数えた夜を胸に抱き  
想いは消えぬ秋桜

咲けない花なら枯れましょう

全てを置き去りにしたままで

貴方ひとりを悪者にして

流星の詩 《詩》

流星の詩 《詩》

「流星の詩」

残されたものは ただの記憶 

流星の詩

それは時が経つほど
美しく強くなってゆく

誰かを愛した記憶は
数値化出来る訳でも無く

不正確なロマンチシズム

だけど其処にある 

直ぐ傍に気付きなよ

研ぎ澄ました感覚 

ほら扉が見えて来る

愛する者を愛し続けた
真っ直ぐで綺麗な思い出

覚えてるかい 透き通っていた朝を

夢を見たんだ 忘れないさ 

白い羽根 《詩》

白い羽根 《詩》

「白い羽根」

どんな僕が君の瞳に映っていますか

大切な時を大切な君と

手を繋いだ約束 嘘じゃない

何も言わずに僕の傍で

伝えたい時 会いたい時

目に映る景色 
想う全てが君色に変わる

紙とペンを持って

君の為の詩を書いている

ふたりだけに見える
丘の向こうに

白く綺麗な羽根が
舞っている見えるかい

目が合って微笑んだ

少し背伸びして僕に触れた

小さな吐息 近づいて

この

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白い月 《詩》

白い月 《詩》

「白い月」

空の真ん中に浮かんだ月は白く 

何よりも白く綺麗だった

何故だかわからないけど

海に映り込んだ
あの日の月が見たくなった

僕はしばらく
海を見ていない事を思い出した

誰にも汚されてない砂浜と
潮風の香りと無数の星と

もう 海の事は忘れよう

そして あの娘の事も

Photo : Seiji Arita

黒く塗りつぶせ 《詩》

黒く塗りつぶせ 《詩》

「黒く塗りつぶせ」

もっと近くに来てくれないか

何処か遠くに行ってくれないか

愛なんて要らない 
心の奥は冷たいままでいい

君が愛してくれなければ
僕の存在なんて無いと同じ

ポケットに隠した愛と

愛するが故の代償と 

全てを終わらせる さよならと

奪いに来てよ 何もかも
全てを壊してあげるよ 君の為に

綺麗な景色が見たいんだ 

優しい歌が聴きたいんだ

もう何も見たくない
聴き

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古い手紙 《詩》

古い手紙 《詩》

「古い手紙」

僕は探しものをしていた 

とても大切なものだった

だけど 
それは何処にも無くて

今では
何を探していたのかも思い出せない

古い手紙の様なものだった 
そう思う

辺りはすっかり秋の匂いがしていた

夕焼けだけがとても綺麗だった

僕は土曜日の夜にしか会えない
女の事をぼんやりと考えていた

小さな恋の物語 《詩》

小さな恋の物語 《詩》

「小さな恋の物語」

命を繋いだ細くて
綺麗な糸が切れるまで

ギターの弦に似た美しさ

奏でる想い 
君からの手紙の様

破滅型の詩人がくれた
天高く舞う翼

ずっと言葉の中で遊んでいたい

君と一緒に

小さな街の小さな夜

小さな恋の物語

この細くて綺麗な糸が切れるまで

言えないよ 《詩》

言えないよ 《詩》

「言えないよ」

僕が君に
逢いたいてっ思ってる回数が

君が僕に
逢いたいって思ってる回数より
多い事 

君に知って欲しい

恥ずかしいよね 言えないよ

だって だって 

好きだなんて言えないよ

何度も何度も
伝えてるつもりなのに

いつも君は不安になって
僕の傍から消えそうになる

もっと自惚れなよ 

綺麗だよ 愛してる 

Fuck you baby 《詩》

Fuck you baby 《詩》

「Fuck you baby」

ほじくり返したお前の過去

ただ お前に近づきたくて

悪ぶって見せたり 
ふざけて笑わせたり

ただ お前を振り向かせたくて

綺麗で猥褻 繊細で知的
お前に狂わされた毎日

もっともっと欲しがりなよ

あの夜の様に
エンドレスなリピートで

BITCH 知ってるさ
今夜は誰 明日は誰 俺はいつ

馬乗りの愛 奪いなよ 
Fuck You Baby

Photo

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お前の声 《詩》

お前の声 《詩》

「お前の声」

知らなくていいさ 
そんな事

過去なんて何の意味もない

悪で汚れてるけどさ

誰よりも優しくて
純粋で綺麗なお前に惚れてる

お前の声が聞きたい

Photo : Seiji Arita

優しさの色 《詩》

優しさの色 《詩》

「優しさの色」

大丈夫だよ 
ずっと傍に居る 
嬉しかった 

本当だよ

あの時と今と 
何が違うの 

教えてよ

そのままで 
ありのままでいい

そう言って抱きしめられて

綺麗に咲いた

色鮮やかな色彩
貴方が染めた優しさの色

独り咲いた夢の中

散るくせに

Photo : Seiji Arita