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プラスチックフリーについて考えた

一枚のフリースを洗濯するだけで、何百万ものマイクロプラスチックが流れ出る。

と、いうような話が定期的にネット上で話題になる。

海に流れ着いたプラスチック製品がそこに住む生物たちの生活を脅かしていること、そして巡り巡って人間の生活にも悪影響を及ぼすということ。
学校でも社会でも飽きるくらい聞いた話だが、聞き飽きるほど繰り返されるのは、それほど危機的状況であるということに違いないと思う。

今の文明から逆戻りして石器時代のような生活を送ることはできないし、今の生活基準を全て変えることは難しい。
けれど、一人一人がほんの少しでも行動を変えれば、それは大きな力になる。

台所のスポンジを変えてみた

台所で使っていたポリウレタンフォームのスポンジを、コットンたわしに替えて3ヶ月が経った。

スポンジがペシャンコになったり千切れた破片が排水溝から流れていってしまうのが、ものすごく気になっていたのである。
以前買って余らせていたオーガニックコットンの毛糸があったので、自分でコットンたわしを作ってみることにした。

かぎ針編みはあまり得意ではなかったのだが、動画を見ながらゆっくり一週間かけて作り上げた。1ヶ月ごとに新しくしているので、もう3枚作ったことになる。今ではぼーっとしながらでも編めるようになった。編み上がると達成感がある。

ポリウレタンフォームと比べると若干滑りが悪い気もするが、過剰に泡立つこともなく、むしろこびりついた汚れはコットンたわしの方が落としやすいくらいで大変気に入って使っている。
新しいものをおろしたら古いコットンたわしはシンク洗い用にし、最終的には土に埋めている。

これから先ずーっとポシウレタンフォームやナイロン不織布のスポンジを使い続けたら、ずーっとマイクロプラスチックを排出し続けることになる。
けれど、これからコットンたわしを使い続ければ、少なくとも「台所スポンジ」からのマイクロプラスチック流出は防げる。

私がポリウレタンフォームのスポンジを使わないことで、一体どれくらい良い効果をもたらすことができるのかは分からない。世界規模で見たらあまりにも微々たる行動で、海に流出するマイクロプラスチックの0.000001%も減らせないかもしれない。

だからこれは殆ど自己満足のため、と言ってしまっても良いと思う。

なんかちょっと、気分が良いから

基本的には環境配慮型の台所洗剤を使うけれど、頑固な汚れには合成洗剤も使う。
(愛用している緑の魔女、調べたら前回この5リットルを2018年に買っていた。先日カラになったので、約5年ぶりに発注する予定。)

最近、お風呂を掃除する用のスポンジもコットンたわしに変えたけれど、浴室の床用にはナイロンたわしを使っているし、体や顔を洗う泡立てネットもナイロン製だ。

できる限り天然素材を選びたいが、化学繊維の服をゼロにすることはできない。

全てを環境配慮型にすることはできていないし、完全には難しい。

台所とお風呂のスポンジをコットンに変えたところで、大きな成果は出ないかもしれない。
数字上で言えば地球環境に対して「良い」と言えるほどの行動ではないかもしれない。

それでも、毎日食器を洗う度「なんかちょっと良い気分」になる。
お風呂を洗い終わった後にコットンたわしをベランダで乾かしている時「なんかちょっと満足した気分」になる。


「地球の未来の為に」とまでは言わなくても、「なんかちょっと気分が良い」という小さな満足感のために行動を変える、でも十分ではないかなと思う。

やらないよりは、やった方が良い。そのレベルの変化かもしれないけれど、自分の気分の上では結構充実している。


天然素材の台所用スポンジは、セルソース製やヘチマなど、色々ある。
もし興味があれば、一度試してみて「ちょっと良い気分」になってみてはいかがだろうか。

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