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本日の一曲 vol.348 ジョン・ケージ ソナタとインターリュード (John Cage: Sonatas and interludes, 1948)
「4分33秒(1952)」で有名なアメリカの現代音楽の作曲家であり発明家、キノコの研究家でもあるジョン・ケージさんの最高傑作と言われる「ソナタとインターリュード」をご紹介します。
現代音楽は、現在の音楽のことではなくて、クラシック音楽の発展形としてのモダンな音楽という意味です。この発展には、いろいろと面倒な理論的展開があったりして難解なのですが、この難解さは置いておきましょう。
ジョン・ケージ
本日の一曲 vol.347 レオンカヴァッロ 道化師より「衣装をつけろ」 (Ruggero Leoncavallo: "Vesti la giubba" from "Pagliacci", 1892)
19世紀末のイタリア・オペラの新しい波として、ヴェリズモ・オペラがありました。これは「現実主義」と呼ばれるもので、簡単に言うと、その辺の人を題材にして、ドラマティックな表現をするオペラと言ってよいかと思います。
そのヴェリズモ・オペラの代表作として、ピエトロ・マスカーニ(Pietro Mascagni)さんの「カヴァレリア・ルスティカーナ(Cavalleria Rusticana、田舎の騎士道、
本日の一曲 vol.346 グレン・ミラー ムーンライト・セレナーデ (Glenn Miller: Moonlight Serenade, 1938)
グレン・ミラーさんは、1904年3月1日、アメリカ合衆国アイオワ州クラリンダに生まれ、高校生の時にクラスメイトとバンドを結成、1923年にコロラド大学ボルダー校に進学しましたが、中退してニューヨークで音楽の道に進みました。ニューヨークでは、後にジョージ・ガーシュウィン(George Gershwin)さんも師事したロシア出身のジョセフ・シリンガー(Joseph Schillinger)先生に師事し
もっとみる本日の一曲 vol.345 エルガー ゲロンティアスの夢 (Sir Edward Elgar: The Dream of Gerontius Op.38, 1900)
エドワード・エルガーさんの楽曲については、2回ほど紹介したことがありました。
本日ご紹介するのは、オラトリオの「ゲロンティアスの夢」ですが、このオラトリオ、日本語では聖譚曲は、声楽曲でその言葉は日本語ではなく、しかもそのジャンルのほとんどがキリスト教に関係するものですので、なかなか日本人には馴染めない分野の楽曲です。
この「ゲロンティアスの夢」ではどんなことが歌われているのかといいますと、曲は
本日の一曲 vol.344 フレッド・マクダウェル ユー・ガッタ・ムーヴ (Mississippi Fred McDowell: You Gotta Move, 1965)
「ユー・ガッタ・ムーブ」はアフリカ系アメリカ人のスピリチュアル・ソング(いわゆる「黒人霊歌」)です。黒人霊歌は、16世紀から19世紀まで存在していた大西洋奴隷貿易で奴隷として連れてこられたアフリカ人の歌です。
歌詞は、おおよそ次の内容になっています。「神様が準備できたら『動か』なきゃいけない」という意味です。
You gotta move
You gotta move
You gotta mo
本日の一曲 vol.343 プロト・メタル・アルバム10選 (1968~1973)
「プロト・メタル」とは、最初のヘビーメタルという意味です。
イギリスのサイト「LOUDER」に標題の記事がありましたので、ご紹介します。
ランディ・ホールデン / ポピュレーションⅡRandy Holden: Population II (1970, not released in Japan)
ランディ・ホールデンさんは、1945年7月2日生まれのアメリカのギタリストです。
ブルー・チア
本日の一曲 vol.342 カーペンターズ イエスタデイ・ワンス・モア (Carpenters: Yesterday Once More, 1973)
ご紹介カーペンターズは、1946年10月15日生まれの兄リチャード・カーペンター(Richard Carpenter)さんと、1950年3月2日生まれの妹カレン・カーペンター(Karen Carpenter)さんの兄妹のデュオです。カバー曲も多く手掛けましたが、兄のリチャードさんがソングライティングを、妹のカレンさんがボーカルを担当するというのが大体の役割分担でした。シングルのヒット曲も数多くあ
本日の一曲 vol.341 ボストン ドント・ルック・バック (Boston: Don't Look Back, 1978)
かつて、ヤードバーズ(Yardbirds)出身の3人のギタリスト、エリック・クラプトン(Eric Clapton)さん、ジェフ・ベック(Jeff Beck)さん、ジミー・ペイジ(Jimmy Page)さんが「ギタリスト三羽烏(さんばがらす)」などと呼ばれ、ジミ・ヘンドリックス(Jimi Hendrix)さんやディープ・パープル(Deep Purple)のリッチー・ブラックモア(Ritchie Bl
もっとみる本日の一曲 vol.340 カーティス・メイフィールド スーパーフライ (Curtis Mayfield: Superfly, 1972)
カーティス・メイフィールドさんは、1942年6月3日にシカゴで生まれ、幼少のころからピアノやゴスペルに親しみ、10歳のときに初めてギターを手に入れ、14歳にときにバンドを組み、このバンドが16歳のときにザ・インプレッションズ(The Impressions)になりました。
インプレッションズは、1965年の「ピープル・ゲット・レディ(People Get Ready)」など、いくつかのヒット曲を
本日の一曲 vol.339 キアスモス セイルド (Kiasmos: Sailed, 2024)
キアスモスは、アイスランドのユニットで、手掛けている音楽はアンヴィエント・ミュージックあるいはテクノ・ミュージックと言ってよいかと思います。
彼らの今年2024年6月に公開された動画コンテンツです。映画仕立てになっていて、今の暑い季節に納涼感を与えてくれるものになっています。
彼らの新譜「II」です。
キアスモスは、筆者もおすすめ通知で知ったユニットなのですが、インタビュー記事がありましたの
本日の一曲 vol.338 人間椅子 無常のスキャット (2019)
人間椅子は、中学生時代から知り合いの青森県弘前市出身の和嶋慎治さんと鈴木研一さんの二人が大学進学後の大学3年生の時、1987年に「人間椅子」と命名したバンドが始まりです。1988年の大学4年生の就職活動の時に2人は就職しないでバンドをやることにし、1989年に「いか天」に出演して有名になりました。
「いか天」については、一度触れたことがありました。
バンド名の「人間椅子」とは、江戸川乱歩さんの
本日の一曲 vol.337 フリートウッド・マック グリーン・マナリシ (Fleetwood Mac: The Green Manalishi (With the Two Prong Crown), 1970)
フリートウッド・マックは、デビューアルバムのリリースが1968年とキャリアの長いバンドです。
残念なことに、2022年11月30日、ボーカルのクリスティン・マクヴィー(Christine McVie)さんが亡くなり、再活動は難しい状態になっています。
フリートウッド・マックの楽曲については、以前一度ご紹介したことがありました。
フリートウッド・マックは、そのフロントマンにより、大体3つの時期
本日の一曲 vol.336 フジファブリック クロニクル (2009)
先日、フジファブリックから「フジファブリックからの大切なお知らせ」があり、活動休止になるということでした。
フジファブリックは、2009年1月にスウェーデンのストックホルムでレコーディングをして、5月に「CHRONICLE」をリリースしました。
その年の12月24日に志村正彦さんは急逝されてしまうのですが、それから約15年間、残されたフジファブリックの皆様には、本当にお疲れ様でしたと言いたいで
本日の一曲 ハイドン・シリーズ 落ち葉拾いの交響曲 (Hob.I:105-108)
ハイドンさんの交響曲で交響曲第何番と呼ばれるのは第104番「ロンドン」までですが、ホーボーケン番号の「I」に分類されるものは108番まであります。
協奏交響曲(Op.34, Hob.I:105, 1792)協奏交響曲というのは、3~4のソリストがオーケストラと演奏する形式の曲のことです。実際の演奏会の様子を見れば、どのような感じかすぐお分かりになると思います。モーツァルトさんにもベートーヴェンさ
本日の一曲 vol.335 ハロルド・メルヴィン・アンド・ザ・ブルーノーツ ビー・フォー・リアル (Harold Melvin & The Blue Notes: Be For Real, 1972)
ハロルド・メルヴィン・アンド・ザ・ブルーノーツは、1970年代から始まったフィラデルフィア・ソウル(フィリー・ソウル)の代表格のボーカル・グループです。グループ結成当時のリード・シンガーがハロルド・メルヴィンさんだったのですが、その後、1972年にフィラデルフィア・ソウルの中心レーベルであるフィラデルフィア・インターナショナル・レーベルと契約してファースト・アルバム「アイ・ミス・ユー」をリリースし
もっとみる本日の一曲 vol.334 エマーソン・レイク・アンド・パーマー 未開人 (Emerson, Lake & Palmer: The Barbarian, 1970)
前回、キース・エマーソン(Keith Emerson)さんのピアノ協奏曲(Piano Concerto No.1)をご紹介しました。
本日は、ELPがデビュー当初からカバーしてきたクラシックの曲を拾っていきたいと思います。
エマーソン・レイク・アンド・パーマー (1970)ファースト・アルバム「エマーソン・レイク・アンド・パーマー(Emerson, Lake & Palmer)」に収録された「