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本日の一曲 21世紀の音楽

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連載「本日の一曲」のうち、21世紀の音楽をまとめました。
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本日の一曲 vol.270 アサシン・クリード・シンフォニック・アドヴェンチャー (Assassin's Creed Symphonic Adventure, 2024)

「アサシン・クリード(Assassin's Creed)」は、フランスのユービーアイソフト社(UBISOFT)が提供するステルスゲームです。 筆者自身はコンピューターゲームに疎く、「アサシン・クリード」もプレイしたことはないのですが、このゲームに使われている音楽がよいと思いましたので、ご紹介します。 演奏は、ウエイン・マーシャル(Wayne Marshall)さん指揮のケルン放送管弦楽団(WDR Funkhausorchester)です。全編約2時間の長時間ですが、とても

本日の一曲 vol.268 ドリーム・シアター グラス・プリズン (Dream Theater: The Glass Prison, 2002)

昨年、マイク・ポートノイ(Mike Portnoy)さんがドリーム・シアターに復帰することがアナウンスされました。 ドリーム・シアターは、1989年にファースト・アルバム「ホエン・ドリーム・アンド・デイ・ユナイト(When Dream and Day Unite)」をリリースしてデビューし、当初から、その極めて高い演奏能力が話題となっていました。当初から、ドリーム・シアターの演奏はロボットがやっているのではないかと冗談交じりに言われているほどでした。 セカンド・アルバムの

本日の一曲 vol.262 打首獄門同好会 音楽依存症生活 (2013)

打首獄門同好会については、以前ご紹介しました。 本日ご紹介する「音楽依存症生活」は、音楽ファン、あるいは音楽を日常的に鑑賞している人々にとっての真実を指摘した歌が歌われています。 音楽に魅入られた俺達は 耳の穴から注いだ何かを どういうワケだか力に変えてる 音楽依存症の俺達は 今日も不快にまみれた世界を テンションだけで切り抜ける テンションだけで乗り切れる 音楽のリスナーは、耳から入ってくる何かによって、なぜか気持ちが変化して、その変化を享受しているわけです。 リ

本日の一曲 vol.259 アップル・ミュージック 雷の音 (Apple Music Playlist: Thunderstorms, 2024)

なにかとお思いになるかもしれませんが、アップル・ミュージックのプレイリストに「雷の音」というのがありましたので、これをご紹介します。なにかと言いますと、「雷雨」の音を集めた環境音です。音楽ではありません。人によって雷雨の音をどう感じるのかはそれぞれだと思いますが、筆者などは、閉じ込められた密室感といいますか、閉塞感といいますか、胎児がえりの感覚なのか、そんな感じがします。 アップル・ミュージックに限らず、YouTubeなどでも「雷の音」などで検索すれば出てきますので、その他

本日の一曲 vol.254 米津玄師 アイネクライネ (2014)

本日ご紹介するのは、いまや国民的なアーティストに成長した米津玄師さんが2014年にリリースした米津玄師名義のセカンドアルバム「YANKEE」に先行して公開された「アイネクライネ」です。 この動画の公開は2014年4月1日であり、ちょうど10周年になりますね。本日(2024/04/15)現在で、再生回数がもうすぐ3億4400万回に届くようなところまで来ています。 米津さんは、当初「ハチ」名義で活動していましたが、2012年に米津玄師名義でファーストアルバム「diorama」

本日の一曲 vol.250 大塚愛 さくらんぼ (2003)

大塚愛さんは、1982年9月9日生まれの大阪出身のアーティストです。本日ご紹介するのは、大塚愛さんの2003年12月リリースの2枚めのシングル曲「さくらんぼ」です。恋愛がうまくいっていることを歌った、とてもアッパーかつ元気な曲で、エンディング近くになり、「もう1回」と言って、終わらないリフレインも受けました。 大塚愛さんご本人は、果物としてのさくらんぼは大嫌いなんだそうで、ただ「さくらんぼ」という5文字が歌詞にはまったため、このような曲になったそうです。演奏も、バンドとして

本日の一曲 vol.247 ゆらゆら帝国 空洞です (2007) 追悼 亀川千代さん

安らかにお眠りください。 (by R)

本日の一曲 vol.240 トータル・ギター 史上最高のギターソロ50 (Total Guitar: The 50 greatest guitar solos of all time, 2022)

イギリスのギター雑誌「Total Guitar」のサイトで、同雑誌の編集者が選ぶ「史上最高のギターソロ50」という企画がありましたので、ご紹介します。最後にプレイリストを作成しておきましたので、こちらもご利用ください。 「本日の一曲」で取り上げた曲もいくつか入ってましたので、こちらもご覧ください。 50曲のプレイリストです。 (by R)

本日の一曲 vol.238 バックドロップシンデレラ ブラスト和尚 (2018)

バックドロップシンデレラは、2006年、日本の池袋で結成された、デンデケアケミさん(Vo)、豊島”ペリー来航”渉さん(Vo, G)、アサヒキャナコさん(Cho, B)、鬼ヶ島一徳さん(Cho, Dr)の4人のバンドです。略すると「バクシン」と呼ばれています。 バックドロップシンデレラの音楽は、メタル系の音楽とワールド・ミュージック系の音楽が入り混じった独自の音楽といってよいかと思います。MV作成にも力を入れていますが、芝居仕立てになっている「ブラスト和尚」はプログレ風味を加

本日の一曲 vol.235 アントニオーニ 雪解けの後の光 (Francesco Antonioni: Lights, after the Thaw, 2019)

フランチェスコ・アントニオーニさんは、1971年10月13日にイタリア・テラモに生まれた作曲家です。音源は、クラシック音楽の音源化に意欲的なブリリアント・クラシックスからのもので、「My River」と題された音源には、「8つの弦楽器のためのバラード(2009)」「雪解け後の光」「影の上(2013)」の3曲が収められています。 「雪解け後の光」は以下の4楽章から構成されています。 第1楽章 独白と対話。 第2楽章 雪が溶け、少しずつゴールドに。 第3楽章 ラブソング 第4楽

本日の一曲 vol.228 PUFFY Bye Bye (2009)

PUFFY(パフィー)は、1996年に奥田民生さんのプロデュースで、「アジアの純真」でデビューした大貫亜美さん(1973年9月18日生まれ)と吉村由美(1975年1月30日生まれ)さんのデュオです。 PUFFYは、2009年に10枚目のアルバム「Bring it!」をリリースしましたが、このアルバムには、フジファブリックの志村正彦さんが提供した2曲、本日ご紹介する「Bye Bye」と「DOKI DOKI」が収録されていました。「DOKI DOKI」の方は、椎名林檎さんが提供

本日の一曲 vol.219 林正樹 Under The Open Sky (2020)

林正樹さんは、1978年12月13日生まれの日本のピアニスト・作曲家です。林さんは、一応ジャズ出身ですが、ジャンルにとらわれない活動をしています。 本日ご紹介するのは、西川美和監督の映画「すばらしき世界」のサウンドトラックの中の1曲で、映画のエンディングに流れる曲です。とても静寂を感じさせる曲で、映画のストーリーの流れからして、ぴったりとはまっている曲だと思います。弦楽器のピチカート、ポツポツと弾かれるピアノ、チェロの物悲しい響きなどとてもよい曲です。 このサウンドトラッ

本日の一曲 vol.213 ヒグチアイ 悪魔の子 (Ai Higuchi "Akuma no Ko", 2022)

2009年から連載が開始された諫山創先生の「進撃の巨人」は、2021年4月に連載が完結し、2013年から開始されたアニメーションも昨年2023年11月に完結しました。当初は、単に人間を喰らう巨人の話かと思いきや、そのストーリーは壮大かつ深遠なものであり、そのファンは完結を迎えてとても満足したかと思います。 さて、アニメはほぼ原作のマンガを忠実に再現したものでしたが、Season1、Season2、Season3のPart.1・Part.2、The Final Seasonの

本日の一曲 vol.206 玉置浩二 メロディー (1996) 卒業式シーズンの3曲

今月は卒業式のシーズンですね。日本の曲を3曲ほどご紹介したいと思います。1曲目は玉置浩二さんの「メロディー」(1996)。作詞作曲は玉置さんで、玉置さんの古巣である安全地帯のことを歌った曲だそうです。動画のサムネイルになっている画像は、「メロディー」とはちょっとイメージが違いますが、同年にリリースされた玉置さんの5枚目のアルバム「CAFE JAPAN」のアルバム・ジャケットです。 2曲目はフジファブリックの「記念写真」(2008)。フジファブリックのメジャー3枚目「TEEN