Ryoko Ito

日々感じたことや浮かんできたことを書いています。

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記事一覧

島のお盆に感じる血統と自分の在り方

もし私が島に生まれていたら、と考えることがある。 私の家族は集まることも少ないし、親戚同士の繋がりも希薄だからだ。 お盆を過ぎて、より島の親戚のつながりや血統、み…

Ryoko  Ito
9日前

ぜんぶあること。

怒ってる。 世の中は、キラキラして素敵で柔らかくて美しいものだけでできてるわけじゃない。 なのに、ほんわかと温かく柔らかく見守ることを、時に世界はありのままであ…

Ryoko  Ito
9か月前
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「愛されなかった」から「愛されたい」を受け取ること

母のことを思うと、一番最初に浮かんでくるのは、 「愛されなかった」 ということ。 いや、充分愛されてきたし、いろいろな経験や環境も与えてもらったし、一般的には裕…

Ryoko  Ito
1年前
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父のこと(1) あなたらしい

「あなたらしい。」と言われることが、人生のうちに何回くらいあるのだろう? 入院中、しかも集中治療室で呼吸器を付けての会話にも関わらず、荒い息で母に仕事の引き継ぎ…

Ryoko  Ito
2年前
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子どもを愛するということ

目が覚めると泣いていた。 目尻から一筋、耳の穴に向かって涙が流れ、冬の朝のキンとなった空気にあっという間に冷やされていった。 そういう時の夢は、だいたいスターウォ…

Ryoko  Ito
2年前
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心の景色

いつも頭の中から消えない景色があって、それは荒涼とした平原を砂埃にまみれながら一人きりで旅するさま。何かを目指して旅するわたしは、もう何日も手入れしてない長い髪…

Ryoko  Ito
2年前
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環境を変えても変われない。

4月から小学校2年生の息子、3歳の娘と種子島に離島留学に来ています。 (※離島留学については、こちら) 同居していた父が亡くなり、 家族のバランスがなんとなく崩れて…

Ryoko  Ito
3年前
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自然は人間を癒すのか。

自然は人間を癒さない。 決して、自然は人間など癒さない。 自然は人間を癒すほど暇ではない。 自分の命を全うするのに毎日の時間を使っている。 では、”自然の何が、私…

Ryoko  Ito
3年前
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島のお盆に感じる血統と自分の在り方

もし私が島に生まれていたら、と考えることがある。
私の家族は集まることも少ないし、親戚同士の繋がりも希薄だからだ。
お盆を過ぎて、より島の親戚のつながりや血統、みたいなことを感じることが多くなった。
もし、この島に生まれていたら、私に「ふるさと」と呼べる場所ができただろうか。

一方で「絶対に越えられない領域」「分かり合えない範囲」みたいな見えない隔たりや壁を感じるのだ。
小さい頃から一緒に育って

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ぜんぶあること。

ぜんぶあること。

怒ってる。

世の中は、キラキラして素敵で柔らかくて美しいものだけでできてるわけじゃない。
なのに、ほんわかと温かく柔らかく見守ることを、時に世界はありのままである、という。
忘れたのか?わたしたちは生まれたとき、血まみれになって生まれてきたこと。
どろどろの羊水と母親の血にまみれて生まれてきたじゃないか。
決して、きらめく綿雲に包まれたり、ましてやコウノトリに運ばれてなんか来てない。
忘れたのか

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「愛されなかった」から「愛されたい」を受け取ること

母のことを思うと、一番最初に浮かんでくるのは、

「愛されなかった」

ということ。

いや、充分愛されてきたし、いろいろな経験や環境も与えてもらったし、一般的には裕福な家庭だったから、何かに困ったことはない。
年に1回の家族旅行と月に1回くらいの外食と、テストで良い点取ったらご褒美と、みんなと同じように進学塾とスイミングに通えるくらいだから、恵まれていたことは確かだ。

では、なぜ「愛されなかっ

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父のこと(1) あなたらしい

「あなたらしい。」と言われることが、人生のうちに何回くらいあるのだろう?

入院中、しかも集中治療室で呼吸器を付けての会話にも関わらず、荒い息で母に仕事の引き継ぎを必死にしている父を見て、ふと思った。最後まで母の会社のことを気にかけ、もう明日どうなるかわからないという状態で、「お前は、お母さんの会社を継ぐ気は本当にないのか?」と聞く父に、嘘でもイエスと言った方が良かったのか、本心でノーと言ったのが

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子どもを愛するということ

子どもを愛するということ

目が覚めると泣いていた。
目尻から一筋、耳の穴に向かって涙が流れ、冬の朝のキンとなった空気にあっという間に冷やされていった。
そういう時の夢は、だいたいスターウォーズばりの荒野を埃まみれになりながら、一人で旅している夢だった。
私は冒険者で、果てしもない荒野を孤独に旅している。
そういう荒涼と殺伐した夢やイメージが思春期の頃から脳内にリフレインしている。
私は何を探しているのか?何を求めているのか

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心の景色

心の景色

いつも頭の中から消えない景色があって、それは荒涼とした平原を砂埃にまみれながら一人きりで旅するさま。何かを目指して旅するわたしは、もう何日も手入れしてない長い髪を一つお下げにして後ろに垂らし、全身にまとった衣服は擦り切れ、顔は日焼けなのか汚れなのか黄土色になり、荷物もかなり少ない。何かしらの動物の皮で拵えたブーツは、旅の途中で何度も繕ったであろう、つぎはぎだらけで、また新たな綻びを携えている。同じ

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環境を変えても変われない。

環境を変えても変われない。

4月から小学校2年生の息子、3歳の娘と種子島に離島留学に来ています。
(※離島留学については、こちら)

同居していた父が亡くなり、
家族のバランスがなんとなく崩れていたこと、
私自身がキャリアや子供との関わり方に新たな視点を持ちたかったこと、
そしてもちろん、入学早々にして臨時休校になった息子に
学校や勉強って楽しいってのびのび感じて欲しかったからこそ、
環境を変える決断をした。

しかし、実際

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自然は人間を癒すのか。

自然は人間を癒すのか。

自然は人間を癒さない。
決して、自然は人間など癒さない。
自然は人間を癒すほど暇ではない。
自分の命を全うするのに毎日の時間を使っている。

では、”自然の何が、私たちを癒している”と感じさせるのか?

自然の中に身を置いていると、朝の鳥のさえずりから、刻一刻と変化する空模様、軒下にくっきりと影を落とす陽の光、風向きが変わり、凪いだ時、海を見渡すと海岸線はずっと奥まり、先ほどまで隠れていた岩場が連

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