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夕暮れの海でゆるいお酒片手に聴きたい音楽
そもそも、海は嫌いだ。
身体や髪はベタベタするし、濡れた足にまとわりつく砂や小さな流木は痛いし、一瞬で日焼けするし。
でも波打ち際のワクワクとか、海の家の焼きそばとか、防波堤から見下ろす小魚の群れとか、ほどよく距離をとった海は好きだ。
もしも半裸になって濡れた身体を強引に乾かしても怒られない私だったなら、「もうちょっと海も好きだったかも。」とかは一瞬思ったけど、結局どんな私であろうが多分、いや
香水を買ったから褒めて欲しいと言うお話
表題の通り、最近香水を買いました。
それはそれは奮発をして、お高い香水を買いました。
いい香りがする人には「何の香水使ってるんですか?」と教えを乞い、香水を売ってるお店を見かける度に嗅覚をおかしくしたりしながら、やっと見つけた素敵な香りを纏っています。
どのぐらいつければいいのかも、私は今香っているのかもよくわからず、毎朝はてなマークを浮かべながら両手首にプシュプシュしています。
仲良しの友
毒になって、薬になる
私がなりたい私には、もうなれない。
この先も作り出していくであろう”理想の自分”にはいつかなれるかもしれないけれど、”あの日思い描いた私”にはもうなれないのだ。
24歳。
「まだ若いよ!」と言われ続ける毎日だ。
自分で作った理想や無意味な固定概念が、私を雁字搦めにしている。
馬鹿らしいなと自分でも思う。
20代を生き抜いた成功者たちが、20代をもがく私たちにエールをくれる。
そんな高価な言
私の親切は非常に迷惑
ひとりでラーメン屋さんに行った。
普段はあんまりこってりしたものは欲さないけど、突然どうしてもつけ麺が食べたくなって、開店前のラーメン屋さんに並ぶことにした。
前には7人が並んでいて、私は最後尾だった。
「入れるかなぁ...」と不安になって、背伸びをして店内を覗き込んだらカウンターが9席あったからなんとか開店と同時に入れそうでホッとした。
あまり感じることのない空腹感と久しぶりのつけ麺にウキウ
越えられない夜の浪費を、これからも
あなたが「恋人と別れた」と電話をかけてきた深夜、私は自転車を飛ばして最寄りの駅に向かった。
終電間近でやってきたあなたは散々泣き腫らした不細工な顔で難しそうに笑っていて、なんて声をかければいいのかわからなかった。
行く当てなんかなかったから、しばらく二人乗りで街をふらついてはただ時間が過ぎるのを待った。
あなたは特に何も言わずに私の後ろに乗せられていて、私も特に何も聞かずに自転車を漕いでいた気
スズムシが鳴いたから秋
よく通った駅前の本屋が潰れて、100円ショップができた。
はじめは便利になるぞ。と嬉々としたが、
慣れてくると本屋の方が随分と風情も実用性もあってよかったのに。と思った。
本を買うのにわざわざ2つ3つ降りたい駅を通り過ぎなければいけないのが非常に愉快でない。
よく行く喫茶店の店主が、電子書籍の良さを私に語る。
私はレコードで音楽を聴くことを好む彼に、Apple Musicの素晴らしさを語ってや
葉が一つ、一つと落ちていくような
「こんな時間に帰って家でなにしろって言うのぉ」
テレビから流れる音楽が19時を知らせた頃、私の向かいで顔を赤くさせた明石さんは眉毛をへにゃりと困らせてそう言った。
23になった私と80をとうに過ぎたらしい明石さんがともに机を囲むのは、東京から都会らしさを排除させたようなローカルな駅を北に10分ほど歩いたところにある居酒屋で偶然に居合わせた時だけである。
私は数ヶ月に一度フラッと1人でここを訪