マガジンのカバー画像

授業を考える時のツブヤキ。

23
日常の中で授業や業務をこなしながら考えたこと、出会った人、手元にあったものなどについて、短く書きためています。時々、個人的な主観も交えます。
運営しているクリエイター

記事一覧

【お知らせ】差し迫っておりますが、来週の火曜、4月9日、19:00よりInstagramにてライブ配信を致します。授業の導入、日本語教師の日常について話す予定です。もしお時間、ご関心がありましたらお付き合い頂けると嬉しいです。https://www.instagram.com/p/C5anCzeSaeI/

【ライブトーク】縁あって周囲の後押しもあり、毎週火曜日にInstagramにてライブ配信をすることになった。日本語教師という職業にまつわる話題で、毎回参加者の方からの質問に答えている。一方、日本語教師としての話題にこだわらずゆるく日々の雑感も話しており、よろしくお願い致します。

【ホームランはいらない】教室中に歓声が沸くような瞬間があると、確かに気分は良い。しかしながら授業に求められるのは、反響を呼ぶ仕掛けではないのだ。一つを理解させたら、また次の一つを理解させて、最終的なゴールに到達させること、積み上げこそが必要となる。バントでもコツコツとスコア稼ぎ。

【マウンドさばき】よく「低めにボールを集めた丁寧なピッチング」と聞くが、授業もそれに近い感覚があると思う。「低めにボールを集める」とうことは、学習者のレベルに合わせて地に足のついた授業、フォローもよくできているという感じだ。逆に「高めに浮いたボール」となると、どうだろう。

【やさしい日本語】こちらシェアします、「MATCHA」。やさしい日本語についてのサイトですが、観光地などで外国人に話しかけられたりした時に、対応するイメージが作られると良いかなと思います。ボランティア活動を考えられている方もどうぞ。
https://matcha-jp.com/easy/?fbclid=IwAR0zhSomrYQinNgHnnIGOKlhkzc-1vX5qe78fzP75uOffhPaEsqaYnwixEc

【やりがいって何だろう】自分にとってのやりがいとは、学習者や受講生と良いコミュニケーションがとれていると実感できることだ。自分の生活の為に働くのだとは思っていても、人は人を相手に仕事をしているのだし、学期が終わり、受講生の方より労いの言葉を頂くと、それまでの迷いが晴れていく。

【教壇実習】教壇実習の前半が終わった。「教育実習」というのは所定の期間で履修する単位のことであるが、【教壇実習】とは実際の外国人相手の授業をすることである。教壇実習を終えた実習生の方は、次に授業をすることがあるとしたら、それは殆どが就活の際の模擬授業となる。何かが見えただろうか。

【留学生の弁論大会】時々YouTubeの動画で見るのだけれど、その学習者が日本へ来た理由と当初抱いていた希望、次に時間をかけて言葉を習得した過程を見聞きするのは良い。在住する外国人の心の機微、喜怒哀楽を日本語で表現する場は、教える人の成長にもなると思う。

【出欠】もしかしたら、その日の教室で言葉を交わさずに終わる留学生もいるかもしれない。それ故に、授業開始時の出欠確認は大切な時間であり、それぞれの喜怒哀楽の波や情報を聞き出す機会としても使う。そして何より、少しでも言葉の上達を実感できる瞬間にして欲しいと思う。

【一年後】一年後、もしくは二年後の自分がどうなっていたいのかを考えることに付き合ってみる。あの大学でこんな勉強をしていたい、あの会社に就職したいという目標よりも、漠然とでもよいから日本での生活に希望を持てている、そこに少しずつ近づいているという感覚を共有することができたらと思う。

【なぜ働くのか】給与や待遇がハードルになることもあるかもしれないけど、「これ、やってみたい」と感じた気持ちを大切に続けることが一番大切で幸福だと思う。落胆や失望はどこかであると思うが、「好きだからこそ」ということは、目標も生まれやすいし、似たような価値観の人種と出会う確率も高い。

【親しき中にも礼儀あり】留学生が日本語の学習を始めて、文法や語彙を覚え、徐々に会話上手になり表現も豊かになる。学習者の成長が実感できる会話、雑談は楽しいが、急に距離が縮まったように感じて余計なことを言うことがる。その逆もある。言葉と距離の扱い方は難しい。よくする過ち。

【大切なもの】受講生の方に、手製の教具を頂いた。PPTも良いのだけれど、ネットのイラストを切り貼りして終わらせるのではなく、使用の場面と効果をイメージし、自分の手で教具を作り出すスタンスを持てる人は、基本的にどのようにしたら言葉が外国人に定着するかをしっかり考えている。

【学期最終日】毎回、学期末の授業最終日はほっとしたり寂しくなったりするのであるが、今学期はいつにも増して寂しい気がする。それはやはり受講生の方に支持や気遣いをして頂いたおかげで、気分良く授業ができたからである。初めて模擬授業をされたばかりと言っても、多くのことを学ばせて頂いた。