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誰でも習得できるはずなのに、英語ができるようにならない理由

先日、この記事を公開した。

人間の特性である覚えたことを忘れてしまうということを踏まえた勉強法を実践しないと、いつまで経っても覚えては忘れるだけの意味のない勉強になってしまうという内容の記事だ。

私はこの特性を理解していないからこそ、多くの英語学習者がいつまで経っても英語を使えるようにならないのではないか?と思うことが多い。

本記事では人間の忘れるという特性と英語習得の関連を解説し、理想的な学習法を紹介する

英語学習者が多いにも関わらず、英語習得者が少ない理由

英語学習者にとって今ほど恵まれた環境はない。

書店に行けば大量の英語学習書が販売されていて、インターネットにはたくさんの動画講座も存在する。

また、コストはかさむが主要な駅前には必ず英会話学校が存在し、勉強管理をしてくれるコーチングサービスも存在する。

これ以上ないほどの恵まれた環境にも関わらず、英語学習の後、実際に英語を使って生活・仕事をするところまで到達する学習者は少ない。

私個人が考えるに、その理由は以下の通りだ

モチベーションが高い時に覚えて、3ヶ月後には忘れる

英語の勉強は決して楽しいものではない。

  • 文字の羅列(英単語)を覚え続ける

  • 聞き覚えのない音声を理解できるまで繰り返し聞く

  • 英文法という日本語と全く異なるルールを覚えないといけない

こんなストレスフルな作業を毎日続けているとモチベーションが失われて、すぐに勉強から遠ざかってしまう。

「よし!自分も英語を覚えてグローバルに活躍するぞ!!」というモチベーションが高いタイミングで参考書を買い、英会話スクールに入会し、3ヶ月後には英語に対する興味はゼロになっている。

そして、また1年後に、「挫折したけど、今回は本気だ!英語をマスターするぞ!」と気合いを入れたはいいが同じ結果になる。

それの繰り返しだ。

使わないから、覚えたことも忘れる

単語帳で勉強している人は自分に問い詰めて欲しいのだが、単語帳で覚えた単語を頻繁に使っているだろうか?

人間が覚えたことを忘れる原因は、覚えたことを繰り返さないからだ。

単語帳で一生懸命勉強したとしても、単語帳に載っている単語を使うことがなければ、単語帳の中身を覚えては忘れるの繰り返しになってしまう。

細かいルールを覚えるだけになってる

英語はスポーツに似ている。

ある程度ルールを覚えたら、あとは実践で覚えていったほうがいい。

ルールブックばかり読んでもスポーツが上手くならないように、英語のルールばかりを机の上で勉強し続けても英語は上手くならないだろう。

また、大学受験英語やTOEICなどの試験絶対主義が原因なのか、重箱の隅をつつくような英文法を知っていることが英語学習者にとって重要なことのようになっているが、1ヶ月に1回使うかどうかの英文法を覚えても意味がない。

そんな使用頻度が少ない英文法を試験のために覚えても、すぐに忘れてしまうだろう。

忘れないための勉強法

個人的には、英語は学習しなくてもいいと思っている。

子供達が遊びながらサッカーをプレイしていたら、いつの間にか、それなりのプレーができるようになるように、最低限の英語コミュニケーションをするだけならば英語は学ばなくてもなんとかなる。

ただ、サッカーを遊びでプレイするだけでなく、プロの指導者に教えてもらうことで成長を加速させられるように、英語も学習を通して習得スピードを上げることはできる。

今回は、英語習得のスピードを加速させるために、人間の忘れるという特性を考慮した勉強法を紹介する

使う場所を決める(作る)

まず、一番最初にやらないといけないことは、英語を使う場所を決める(作る)ことだ。

人間が忘れないようにするために必要なことは

  • 繰り返す

  • 思い出す

  • 印象に残す

の三つなので、使う場所を決めることが重要になる。

使う場所があれば、学習で覚えた英単語を

  • 実践の中で何回も使い

  • 使うために思い出し

  • 覚えている最中も「こういう場面で使えそうだな!」と印象付ける

ことができる

英語の習得ジャンルを狭める

  • 繰り返す

  • 思い出す

というのが長期記憶に大切ならば、同時に動物に関する英語の勉強と魚に関する英語の勉強と植物に関する英語の勉強をするよりも、動物に関する英語の勉強だけに絞った方がいい。

そうすることで、一度覚えた動物に関する英単語やフレーズに勉強中に何度も出くわすだろう。

また、動物に関する勉強に集中することで、「犬」は「dog」と訳すのか、「犬とよく比較される猫って英語でなんていうんだったっけ?あ、catだ!思い出した」ということも起こる。

学習領域を絞ることで、何度も同じ単語に出会う・覚えた単語を思い出すという長期記憶に必要なステップを高い頻度で繰り返すことができる。

短期集中で学ぶ

英語は長期で勉強しないといけないジャンルだ。

そのため、短期集中で学ぶというのはナンセンスに感じるかもしれない。

ここでいう短期間というのは、先ほど紹介したジャンルを狭めると組み合わせて行うべき勉強法だ。

動物と魚と植物に関する英語を同時に3ヶ月学ぶのではなく、1ヶ月間は動物だけ、次の1ヶ月間は魚に関することだけ、次の1ヶ月は植物に関することだけ勉強するといい。(もちろん、たまには先月に学んだことを復習してほしい)

こうすることで動物に関する英語が長期記憶に結びついた後に、魚の英語。魚の英語に関する記憶が強固なものになった後に植物の英語。といった具合に長期記憶に結びついた後に次のジャンルを学ぶことができるようになる。

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