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短編小説たち

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私が書いた短編小説をまとめてます。
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リアルな恋がしたい!

リアルな恋がしたい!

私は真壁 ハル、22歳でモデルの端くれとインフルエンサーをしている。
主な収入はインフルエンサーの広告費。
事務所所属で売り出す最後の機会として「リアルな恋がしたい!」という恋愛リアリティ番組の出演を促され、参加することになった。
全国ネットの放送で2話構成で放送される。
男女2名ずつでお気に入りの場所にデートへ行くというものだ。
2話の時点で告白をするルールがあり、緊張感に包まれている。
早速顔

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正夢

正夢

春になるといつも夢で逢う彼女。
綺麗な庭園のような場所で噴水に腰掛けている。
話しているが内容が聞こえずに目が覚めてしまう。

僕はリョウ、高校2年生。
朝起きたら顔を洗ってから制服に袖を通す。
犬のフレッドに挨拶をして餌をあげる。
お母さんに挨拶した後、朝ごはんを食べる。
歯磨きをして、髪の毛を整えたら
「いってきます!」
気合を入れて家を出る。

春は好きな季節だ。
桜が満開で風が吹くと花びら

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ハッピーホリデイ -Café yorumachi-

ハッピーホリデイ -Café yorumachi-

初めまして、ラウラと申します。
私はドイツ人で、日本の文化を学ぶため日本に住み、Café yorumachiの店長として働いています。日本に移住して15年が経過しました。
このお店はドイツをコンセプトにしています。

「こんにちは。」
このダンディな白髪交じりのおじ様は常連のお客様の田辺さんです。
とても上品でお洒落な雰囲気で、お客さまとの交流も積極的にしてくれます。

「こんにちは、素敵なゲス

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ラタルネの光 -Café yorumachi-

ラタルネの光 -Café yorumachi-

初めまして、ラウラと申します。
私はドイツ人で、日本の文化を学ぶため、日本に住み、Café yorumachiの女店長として働いています。日本には20歳から住んでいて、もう15年が経過しました。
このお店はドイツをコンセプトにしており、食べ物や飲み物もドイツ料理を提供しています。

「コーヒーを1杯ください。」
このダンディな白髪交じりのおじ様は常連のお客様の田辺さんです。
とても上品でお洒落な

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RESTART -Café yorumachi-

RESTART -Café yorumachi-

私はマコ。大学4年生で就活中だ。おばあちゃんに話があると言われて玄関からリビングへと向かった。
「おばあちゃん、お店を引退しようと思うの。私のお店を継いでくれない?」
おばあちゃんは現在70歳。おじいちゃんと2人で経営してきた。
一昨年、おじいちゃんが亡くなって1人で頑張る気力がなくなったと言われた。
「突然そんなこと言われても困るよ。」
3社ほど就職試験に進んでいて割と順調な中での話だったので、

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Mode d'automne〜秋のおしゃれ〜

Mode d'automne〜秋のおしゃれ〜

一人旅が好きな西巻 彩乃(にしまきあやの)は、会社の昼休みに紅葉を見に行こうと行きたい場所を調べていた。

「どこ行こうかなぁ。ご飯が美味しくて紅葉が綺麗な所に行きたい。」
「西巻さん旅行良いねぇ!こことかどう?ワインも美味しいし良いよ。」
独り言を呟いていると、同じ部署の先輩である丸川 花美(まるかわ はなみ)さんが話しかけてきてくれた。
丸川さんはグルメで酒好きなので度々教えてくれる趣味友のよ

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夏コミと女神

夏コミと女神

俺は23歳の何の変哲もない、むしろキモオタといわれる部類の人間だ。ハンドルネームはじゅんたそ。
本名は井伊村 純太(いいむらじゅんた)。
アニメが好きでそのアニメが好き過ぎてコスプレイヤーにまで手を伸ばし、最近ではコスプレイヤーのカメコをしている。
カメコというのは専門用語で、コスプレイヤーを撮影するカメラマンという意味である。
カメコ歴は長く、5年くらいになる。元々はコミケやゲームショーなどのイ

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ancestor

ancestor

私の名前は赤川 彩子(あかがわ さえこ)。
小学校4年生で、これから夏休みにおばあちゃんの家へ遊びに行く。お母さんがお盆休みにおばあちゃんの家に行こうと提案してくれた。
新幹線で3時間くらいの場所で、旅行気分も味わえてとても楽しみ。
新幹線に乗る前に駅弁やお菓子を買ってもらった。お父さんとお母さんはビールやチューハイを沢山買って飲むのを楽しみにしているようだった。
「ようやく夏休みだわー!おばあち

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猫とギター

猫とギター

今は夜10時。
町は駅に向かう人やお酒を飲んで酔っ払って騒いでいる人、楽しそうに話しながら散歩をしている人など、皆が好きな時間を過ごしている。

僕はこの時間になるとギターと機材を持って、町に演奏をしに来ている。
ギターは僕の長年の相方だ。

今日演奏する楽譜を開き、販売するCDを置いて、準備を整えた。

足踏みをしてリズムを取り、演奏を始める。
街ゆく人達は少し演奏に耳を傾けては、自分達の会話に

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僕と死神の1日

僕と死神の1日

僕の名前は進藤。高校1年生。

内気で人と話すのが苦手で、家族とも上手くいかず、学校もなじめずにいつも1人で過ごしていた。
そんな人生に絶望し、自殺することにした。
事前に少しずつ買っていた睡眠薬と水道から捻り出した水をコップに入れた。
見たくもないテレビを流し、食べたくもないがお腹は鳴り続けてうるさいので、カップラーメンを一気に胃の中に入れた。
深夜になると睡眠薬を大量に服用して意識を失った。

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「僕と死神の1日」のあらすじ

「僕と死神の1日」のあらすじ

主人公の進藤は孤独で人生に絶望し、自殺を試みていた。
深夜に自分の部屋で睡眠薬を大量に服用して意識を失った。
ふと目を覚ますと、目の前に女の子が座っていた。
その子は高校生くらいで、金髪ショートヘアの美少女である。黒くて長いマントを纏っていて、大きな鎌を持っていた。
コスプレのような格好をしているので、進藤はヤバい奴が来たと思った。
話を聞くと、自分は死神で進藤の命を奪いに来たと言った。
だがあま

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