理博妄想

とある理系分野の博士です。 疑問を持った事は、とことん調べて、何が真実なのかを考察する…

理博妄想

とある理系分野の博士です。 疑問を持った事は、とことん調べて、何が真実なのかを考察することが大好きです。 このノートでは、日本古代史の謎解きを中心に、理系的な分析から考察した、妄想を記していこうと思います。宜しければお付き合いください。

記事一覧

謎は邪馬台国じゃなく、倭の五王と遣隋使の方だ!

こんにちは、今回は「私が妄想した日本古代史 」の中で、中国の歴史書に記された古代の日本の姿を深堀りしていきます。いよいよ、日本にとって有史時代への突入で、あの邪…

理博妄想
6か月前
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古代日本に化学反応を引き起こした世界史

こんにちは、「私が妄想した日本古代史 」シリーズ、以前の記事で「歴史は化学反応だ!」と書きましたが、今回は古代の日本に化学反応を引き起こした世界の古代史を概観し…

理博妄想
6か月前
3

「出雲王国」に関する書籍や情報への解釈

こんにちは、「私が妄想した日本古代史 」のシリーズ、前回に「出雲族こそがヤマトの開拓者だった!」と言う記事を公開しましたが、ここからは古事記や日本書紀にも登場す…

理博妄想
7か月前
3

出雲族こそがヤマトの開拓者だった!

こんにちは、今回は「私が妄想した日本古代史 」の中で、「出雲王国」に関しての謎を解いてみたいと思います。 先の記事ではさらっと書きましたが、「出雲王国」に関して…

理博妄想
7か月前
3

日本の弥生は消えた長江文明

こんにちは、今回は「私が妄想した日本古代史 」の中で、「水耕稲作の伝来」に関して、理系的な視点も交えて謎を解いてみたいと思います。 先の記事では、以下のように記…

理博妄想
7か月前
2

歴史は化学反応だ!

こんにちは、前回までに、「私が妄想した日本古代史 」に関して、縄文時代までの記事を投稿しました。今回は少し横道に逸れて、その中で感じていた日本の歴史教育への苦言…

理博妄想
7か月前
1

縄文文化を世界に広げたオスの狩猟・生殖行動と火山噴火

こんにちは、今回は「私が妄想した日本古代史 」の中で、縄文時代の中で記した「世界へ広がる縄文文化」のパートに関して、理系的な視点も交えた考察を記します。 先の記…

理博妄想
7か月前
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現在の日本人も継承している縄文文化

日本の縄文は世界最古の文明? センセーショナルな小見出しを付けましたが、これ、調べてみると全く馬鹿馬鹿しい論争で、「文明とは何か?」という用語の定義が人によって…

理博妄想
7か月前
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縄文の人々は何を考えていたのか?

こんにちは、今回は「私が妄想した日本古代史 」の中で、「縄文文化の誕生」に関して、その突出した世界最古の縄文文化を築いた日本人の祖先たちが何を考えていたのかを、…

理博妄想
8か月前
9

「縄文文化」という人類の劇的な進化

縄文文化の誕生 こんにちは、今回は「私が妄想した日本古代史 」の中で、「縄文文化の誕生」に関して、理系的な視点からの考察を記します。 先の記事では、以下のように…

理博妄想
8か月前
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過酷な気候変動を生き抜いた「日本人のルーツ」

日本人のルーツ こんにちは、今回は「私が妄想した日本古代史 」の中で、冒頭に記した「日本人のルーツ」のパートに関して、理系的な視点からの思いを記します。 先の記…

理博妄想
8か月前

はじめまして

はじめまして、とある理系分野の博士です。 九州の地方都市で育ち、関東の大都市で働き、そこで幸いにも妻と結ばれ、共に2人の子を育てている父親です。 何処にでもいそ…

理博妄想
10か月前
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私が妄想した日本古代史

妻や子供たちから、「パパは話が長い」とよく言われます。 職業柄、最初に従来の学説の課題を提起して、その課題を1つづつ解く論証を行い、最後に結論をまとめるような回…

理博妄想
10か月前
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謎は邪馬台国じゃなく、倭の五王と遣隋使の方だ!

謎は邪馬台国じゃなく、倭の五王と遣隋使の方だ!

こんにちは、今回は「私が妄想した日本古代史 」の中で、中国の歴史書に記された古代の日本の姿を深堀りしていきます。いよいよ、日本にとって有史時代への突入で、あの邪馬台国・卑弥呼(笑)が登場する時代です。

以前の記事と前回の記事に記した通り、日本は①のBC1000年頃に長江河口付近から九州に渡来した人々によって弥生時代に入りました。考古学的には、BC1世紀頃から環濠集落が作られていますので、その頃に

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古代日本に化学反応を引き起こした世界史

古代日本に化学反応を引き起こした世界史

こんにちは、「私が妄想した日本古代史 」シリーズ、以前の記事で「歴史は化学反応だ!」と書きましたが、今回は古代の日本に化学反応を引き起こした世界の古代史を概観していきたいと思います。
世界や東アジアと古代日本の関係というと、東洋史学者の江上波夫先生や漫画家の手塚治虫氏による「騎馬民族征服王朝説」が有名ですが、そのような過激思想への洗脳ではなく、理系の私が調査・分析したなるべく客観的で蓋然性が高そう

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「出雲王国」に関する書籍や情報への解釈

「出雲王国」に関する書籍や情報への解釈

こんにちは、「私が妄想した日本古代史 」のシリーズ、前回に「出雲族こそがヤマトの開拓者だった!」と言う記事を公開しましたが、ここからは古事記や日本書紀にも登場する有史の時代に入り、色んな書籍や伝承や風説が溢れているため、主な書籍や情報に対して私がどのように見ているかの解釈を記しておきます。
原典にご興味がない方は読み飛ばして下さい。

日本書紀

言わずと知れた日本最古の正史です。天皇の命によって

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出雲族こそがヤマトの開拓者だった!

出雲族こそがヤマトの開拓者だった!

こんにちは、今回は「私が妄想した日本古代史 」の中で、「出雲王国」に関しての謎を解いてみたいと思います。

先の記事ではさらっと書きましたが、「出雲王国」に関しては主に以下が定説とは異なる論点です。

出雲王国はあった

紀元前4世紀頃に越から渡来した

出雲族の一部が畿内へ移住して葛城山の東西を開拓した

奈良盆地に移住した出雲族が後の大和朝廷となるヤマト文化圏を築いた

出雲は神話の中だけの存

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日本の弥生は消えた長江文明

日本の弥生は消えた長江文明

こんにちは、今回は「私が妄想した日本古代史 」の中で、「水耕稲作の伝来」に関して、理系的な視点も交えて謎を解いてみたいと思います。

先の記事では、以下のように記しました。これ、弥生時代の始まりに関する謎を解いてみた自説です。

誤った弥生のイメージ

弥生時代の始まりに関し、何が謎だったのかを説明するために、まずは学校教育で教わった歴史から私が抱いていた、誤った弥生時代のイメージを示します。おそ

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歴史は化学反応だ!

歴史は化学反応だ!

こんにちは、前回までに、「私が妄想した日本古代史 」に関して、縄文時代までの記事を投稿しました。今回は少し横道に逸れて、その中で感じていた日本の歴史教育への苦言を記したいと思います。

学校教育の歴史は嫌いを増やすだけ

私、中学や高校では、歴史は大嫌いでした。
例えば奈良時代について、教科書には「710年に奈良の平城京へ都が移った」という記述の後に、それが元明天皇の時代であったことや、聖武天皇が

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縄文文化を世界に広げたオスの狩猟・生殖行動と火山噴火

縄文文化を世界に広げたオスの狩猟・生殖行動と火山噴火

こんにちは、今回は「私が妄想した日本古代史 」の中で、縄文時代の中で記した「世界へ広がる縄文文化」のパートに関して、理系的な視点も交えた考察を記します。

先の記事では、以下のように記しました。

これ、縄文文化が世界へ広がったと言うと、最近のテレビで良くある「日本人すごい」話かと眉に唾を付ける人も多いかと思いますが、そうではなく、科学的な根拠に基づいた話です。

以下では、その科学的な根拠を概説

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現在の日本人も継承している縄文文化

現在の日本人も継承している縄文文化

日本の縄文は世界最古の文明?

センセーショナルな小見出しを付けましたが、これ、調べてみると全く馬鹿馬鹿しい論争で、「文明とは何か?」という用語の定義が人によって違うだけだということがわかりました。

辞書によると、文明とは「人知が進んで世の中が開け、精神的、物質的に生活が豊かになった状態」と定義されています。何をもって「豊か」と捉えるかは価値観や宗教感に依存するため、この定義だと文明とは人によっ

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縄文の人々は何を考えていたのか?

縄文の人々は何を考えていたのか?

こんにちは、今回は「私が妄想した日本古代史 」の中で、「縄文文化の誕生」に関して、その突出した世界最古の縄文文化を築いた日本人の祖先たちが何を考えていたのかを、理系的な視点も交えて考察してみたいと思います。

人口と平均寿命からの推察

縄文時代の日本人の祖先は、地球上の生物が激しい気候変動の中で繁殖と絶滅を賭けた生存競争を行っている中で、偶然にも食料を安定して確保できる環境に恵まれた人々であった

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「縄文文化」という人類の劇的な進化

「縄文文化」という人類の劇的な進化

縄文文化の誕生

こんにちは、今回は「私が妄想した日本古代史 」の中で、「縄文文化の誕生」に関して、理系的な視点からの考察を記します。

先の記事では、以下のように記しました。

学校で教わる歴史では、古代の日本は後進国で中国や朝鮮から文明を学んだように教えられるため、日本の縄文時代と言っても土器の形状が独特なだけの原始時代であるかのような印象を持っている人が多いのではないかと思います。しかし、調

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過酷な気候変動を生き抜いた「日本人のルーツ」

過酷な気候変動を生き抜いた「日本人のルーツ」

日本人のルーツ

こんにちは、今回は「私が妄想した日本古代史 」の中で、冒頭に記した「日本人のルーツ」のパートに関して、理系的な視点からの思いを記します。

先の記事では、以下のように記しました。

このあたりの旧石器時代は、考古学による発掘の成果と、国立科学博物館や国立遺伝学研究所を中心とした人骨の形態やDNAの研究により解明されています。具体的には、遺跡の地層や炭素の同位体比率から年代を推定し

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はじめまして

はじめまして

はじめまして、とある理系分野の博士です。
九州の地方都市で育ち、関東の大都市で働き、そこで幸いにも妻と結ばれ、共に2人の子を育てている父親です。

何処にでもいそうなオジサンですが、幼少期から「大人たちが言っていることは真実ではなく、真実は○○なのだ」といった、少年推理小説やオカルト話が大好きでした。
そこで養われた「常識を疑い、真理を追究する」という嗜好が高じ、とある理系分野の研究者となり、幸い

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私が妄想した日本古代史

私が妄想した日本古代史

妻や子供たちから、「パパは話が長い」とよく言われます。
職業柄、最初に従来の学説の課題を提起して、その課題を1つづつ解く論証を行い、最後に結論をまとめるような回りくどい話し方をしてしまう為だと思います。
これは、理系には必須の論法なのですが、話が長いと嫌われるので、まずは課題や論証は省略し、妄想した結論をまとめたいと思います。

日本古代史に詳しい方々には、「何だ、このトンデモない珍説は」と呆れた

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