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どうしようもなく、生きている

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tissue diary I

tissue diary I

夢のっとり
奇妙なゆめをみた。昏い山間(やまあい)を限りなく鈍行に道連れされるような、長い長いゆめ。この日はほんとうに眠気に切れ目が無くて、巻物に巻かれ、じぶんの輪郭が渾々と湧き出でる眠りの池に際限なく暈されてゆくみたいだった。吉本ばななさんの『白河夜船』に、或いは憑かれてしまったのか、白んだ意識の恍惚とした海を背骨ごとごろんと浮かんでいるのは、どうやらわたしらしかった。

ゆめを、わたしは未明と

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「百年の孤独」を探した八年間

「百年の孤独」を探した八年間

子どもの頃から、何となく「隅っこ」めいた場所が好きだった。団地と団地の間の細い抜け道が、棕櫚の樹の陰にかかるところで、一瞬立ち止まって、ここは砂漠の中のオアシスなんだと想像する。メリーゴーラウンドや電車をひたすら目で追って、しまいには動いているのがあちらではなく、私の足の下の地面であるように錯覚し始める。前に訪れた場所を、丁寧にちょうど一年通らないようにして、程よく忘れたところでもう一度、季節の彼

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鎌倉の道

鎌倉の道

ハイキングが好きだ。と言っても本格的な登山をする気はさらさらなく、気軽に行ける低山が好きだ。とりわけ、街と山のあわいを縫い合わせるような道がいい。

たとえば、京都一周トレイルや、鎌倉のハイキングコースなんかが典型的だ。京都も鎌倉もともに寺社仏閣の多い観光地で、山の際というか、「山内」「社叢」のような山であってかつ結界された場所がまさに人の流れの中心地になっている。そんな繁華な観光ルートをほんの数

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五年ぶりのミスドで、女子中学生に励まされた日記

五年ぶりのミスドで、女子中学生に励まされた日記

高校時代散々お世話になったミスタードーナツにいる。年度末でそれなりに皆が仕事に追われているというのに、月曜日から午後半休をとって、昼間から出かけてみた。もともと予定があったわけじゃなく、なんだか休みたいから休むという自堕落ぶり。このところこころがぼやっとして、頭もあんまり働かなくなっている気がしたから思い切って休んでしまった。

ここは、映画を観るとなると電車で二駅、学校帰りにも隠れて寄り道した駅

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夢の先が正解じゃなくても

夢の先が正解じゃなくても

やっと叶えた夢を1年で手放したって別にいいんだ。
それは決して逃げたってことじゃないからね。

最近読んだエッセイの、そんな感じの言葉に私は確かに少し救われたと思う。

ずーーーっと願っていたお菓子の職場に、ようやく来られた。沢山の人に「良かったね」と言われた。うん、そうだね良かったよ。

良かったと共に、この1ヶ月はまあ大変だった。多分これからも大変だと思う。毎日が新しいことばかりでさ。きっと理

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自意識が文章のじゃまをする

自意識が文章のじゃまをする

歌と文章ってちょっと似ているな、と「幽霊と作家」を聴きながら思う。

YouTube musicで、お気に入りの音楽をかける。
最近、水曜日のカンパネラの「幽霊と作家」ばっかり聞いている。
詩羽ちゃんの声がかわいい、とんでもなくかわいい。それで、歌詞もかわいいし、音の運びが癖になる。
冒頭の「幸せになりたーい」ってところが一番好き。音階が上がるにつれて、声が広がっていく伸びやかさが好き。あと、「い

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不純に溺れてはならない。
でも、至純に生きようと力強く立つことと、あなたにならという相手に敗北すること、私の瞳に美しく映ってしまうのは後者だ

19歳の私が子供を産みたくない理由

私は現時点では子供を産みたくないと思っている。高校生の半ばくらいからそう思いはじめ、今は確固たる意志として産みたくないと思っている。当然今後その考えは変わっていく可能性はあるけれど、産みたくないどころか、今は絶対に産むのは嫌、くらいに思っている。

まず第一に、私は生まれつき痛みに弱い。親にもよく言われるけれど、小さい頃から些細なかすり傷くらいで骨折したのかというくらい泣き喚いていた。
痛み以外に

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