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noveljam 作品レビュー①たそかれ時の女神たち

2/10~12日の3日間、小説を書いて電子書籍出版をする、2泊3日の合宿「noveljam2018」に参加しました!

先ほどの記事で「レビューします」と書いたとおり、noveljamで発表された作品を読んでレビューしていきたいと思います! 第一弾は著者の方からリクエストがあったので「たそかれ時の女神たち」からスタート。

■受賞

エブリスタ賞を受賞されてました!

■審査員評(※渋澤のうろおぼえです)

「平成」というお題を考案した方いわく「『平成』というお題にしたのは、前回のnoveljamで社会的な作品が少なかったから」だそうです。そしてこの作品は「『平成という時代がどういう時代だったか』を最も真摯に考察した作品をの一つだったため、推した」ということをおっしゃっていました。

■渋澤の感想

プレゼンで「元号擬人化です!」というキャッチが気に入り、購入(ちなみに16作品中、プレゼンで気になって購入したのは3作品くらいだったので、その時点で頭ひとつリードしてます!)このヒキはすごく良かった!

ただねー。「私、擬人化に関してめちゃめちゃ査定が厳しいんだよな」って買った後から気づいた笑

よく、ちょっと昔の腐女子が、「何でも妄想できます! 消しゴムと鉛筆でも妄想できます! 腐女子の妄想力ナメないでください!」みたいなこと言ってたじゃん。あれ聞いていつも「何を見てもワンパターンな妄想しかできないのは逆に想像力が欠如してるのでは? 何を見てもポルノを連想できるのはタダのさかった中学生なのでは?」ってめちゃめちゃイラついてたのね笑

というわけで、この作品も、買ったはいいが、「よほど擬人化の必然性が無い限りは褒めてやんねーからな」みたいな構えた気分で読み始めてしまった。でもそれはまあ、仕方無いと思います。そういうキャッチつけたんだから。

で、えーと、4姉妹の女神が出てくるんです。明、中、昭、静。これがそれぞれ明治、大正、昭和、平成を象徴していて、平成の女神が「つぎに生まれてくる妹を素直に喜べない……」「こんな、良いとは言えない時代を引き継いでしまうなんて…」って言ってるのを、まあ他の3人の姉が「戦争をしなかったのはあんただけだよ。平和でいろいろ良いことあったじゃん」などと言って慰め、鼓舞する、という話でした。

うーん、擬人化する必要あったのだろうか。

というか、小説で書く意味あるんだろうか。

「平成」という時代が、「ちょっと自信なさげで、不景気で、ダウナーな時代」で「未来に希望が持てない感じが漂ってる」、「でもまあ、戦争は無かったし、いろんな技術進歩したし、そう悪い時代ではなかったよね」というのはその通りだし、noveljamの他作品でそこをちゃんと指摘した作品はあんまなかったかもしれない。

でも、その発見は、そのままエッセイとして書けばいいんじゃないか? と思ってしまった。

登場人物が直接テーゼを話してしまうだけの小説、展開が無い(キャラが行動しない、喋ってるだけ)小説に関しては、いつもこういうことを思う。(「この話いつまでしてんだよ」にも同じことを思った)

フォーマットの問題に関しては、私の「ツイハイ」も、「これ、このフォーマットでやる意味ある?」「togetterでやれば?」「なぜ横書きにしない?」「小説でやる意味あった?」等といろいろ言われてるので、まあ、同じツッコミどころがあるんだと思う。

あと「これ、もしかしたらキャラ小説なのか?「昭」が喧嘩っ早くて酒飲みな豪傑キャラなところとかを面白がればいいのか?」とも思ったが、そういう「キャラ小説」として読ませるならもっと魅力的なキャラが書かれてないと私は納得しないなーと思った。逆にいうと、すっごい魅力的なキャラが4人そろうなら、ただそれだけで擬人化小説書く必然性が出てきてオールオッケーだった。


あと、あれな、時代な。

私は極端に日本史が苦手なんですよ。だから

・なんで「明」と「昭」は明治と昭和そのままなのに、大正は「中」、平成は「静」なの?

・いろいろ出てくる小ネタ(お酒の種類とか)

この辺は、もしかしたらすごく深い意味があるのかもしれない(が、日本史オンチの私にはわかんなかった)。もしかしたらこういうディテールがキモな小説なのかもしれない。

だとしたら私は読み切れてないから、すんませんって感じです。


うーん、しかしまあ、明治以降の元号擬人化話ってことは、「近代以降の日本を巡る寓話」なんだよね、これ。そしたら「天皇」とか「グローバリゼーション」の話って避けて通れないと思うんだよね。私の個人的見解としては、平成の人々は(昭和に比べたら)天皇にあんまり興味ないと思うし、元号に対する執着も薄いと思うんだよね。そして、元号って、日本限定の超ドメスティックな話題で、海外の人にとってマジでどーでもいー話題なんだよね。そしたら、急速にグローバリゼーションした平成の次の神はどうなるんだろう? 生まれなくてもよくない?? という疑いも芽生える。

あと、このネタで書くとすると、日本神話も紐解かないといけないだろうなー―……とおもうと、私だったら思いついても即却下するネタだったかな、と思いました。

(私は日本史が苦手だし、天皇ネタも書きたくないから)


まとめると、

・「元号擬人化」というネタ自体はかなりキャッチーで◎

・小説で書く必然性に疑問を差し挟めちゃった(ただしキャラ小説、小ネタ盛りだくさん小説に昇華できるなら可能性あり)

・元号を正面から扱うと、日本史の知識が要るから結構大変!

こんなことを思いました。



あとは、日本史詳しい人のレビューが待たれます!!!!!!


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こんなに偉そうなレビュー書いてるお前はなんなんじゃ、って感じですが、

渋澤怜noveljam参加作品「ツイハイ」はこちらから読めます! 6割立ち読みできますのでお気軽に立ち読みお願いします◎ 私は公開の場で作品について何言われても大丈夫なタイプなので、ジャンジャンお気軽に感想を書いてください! Twitterかbccksの書評欄がありがたいです◎ https://bccks.jp/bcck/153419 

kindle版はこちら(こっちだと立ち読みできないっぽいです、お手数ですが立ち読みは上記のbccksを参照ください)

平成とともにTuiitter終了のお知らせ!理由はなんと「ヘイセーション」?! 

「Tuiitter Japan サービス終了」・・・・・・このお知らせに、日本のTuiitter民は大騒ぎ!なんでも和暦を使っていたTuiitter、平成からの新元号への移行にともなうコンピュータシステムの対応、通称「ヘイセーション」による業務負担で終了とか?! 慌てたTuiitter民、FBに行ったりインステに行ったりと右往左往する者もいれば、もうTuiitterそのものに見切りをつけるものも。
しかし、そこに海外から救いの手が!日本アニメ大好きなヤップル社のCEOビル・ノーラン氏が日本人のために新しいTuiitterを作ったという。その名もTuiittetter(ツイイッタッター、略して「タッター」)。
「タッター」は1000万人限定のため、すぐにいっぱいに。一方で「暴君」とも恐れられるノーラン氏に嫌われないように、彼の好きな日本アニメのコスプレをするなど、ノーラン氏に大いに媚びる。この事態により、もともと常に他人の目を気にしてSNSを利用していた日本人の習性はどんどん助長されていく。「タッター」は大いに繁栄し、平成が終っても安泰と思ったそのとき、まさかの事態がーー。』

渋澤怜によるnoveljamレポはこちら↓↓

https://note.mu/rayshibusawa/n/n686d0e4938ac

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★『なんで東大卒なのにフリーター? 〜チャットレディ、水商売、出会い系サクラ…渋澤怜アルバイト遍歴とこれまでの人生~』
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渋澤怜✍️🐈🎨🪕🇻🇳
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