マガジンのカバー画像

ゲーム歴史と随筆と・徒然なる話

92
運営しているクリエイター

2024年1月の記事一覧

ジョージ・オーウェルの「1984」。言語が思考を縛る怖さ(そしてボードゲーム開発へ)(2)

ジョージ・オーウェルの「1984」。言語が思考を縛る怖さ(そしてボードゲーム開発へ)(2)

(1)からの続きです。

さて「言語」つながりの話ですが、今度は私の個人的な話にうつります。

私は人と人との縁がありまして、英語はかなりどっぷりと、そしてフランス語を少々、学んできました。
それぞれ「日常生活の範囲に限れば、アメリカで会話できる状態」と、「赤ちゃんとしてだったらフランスで不自由なく(?!)暮らせる状態」そんな会話レベルにあります。

このくらいのレベルまで外国語を学ぶと、自分の「

もっとみる
Santorini とあるゲームの波乱万丈(1)

Santorini とあるゲームの波乱万丈(1)

これから書く話は、私の体験(記憶)に基づく話です。
それゆえ、全体にわたって年数は不正確です。
例えば、約2年後と書いてあっても、事実は4年後だっのかもしれないです。
そのあたりをご理解の上、お読みください。

今日は、Santorini というゲームの話です。https://boardgamegeek.com/boardgame/194655/santorini

ある時、Santoriniの作

もっとみる
Santorini とあるゲームの波乱万丈(2)

Santorini とあるゲームの波乱万丈(2)

(1)からの続きです。
まとめると、障害があってナカナカ市場に出てこれなかったゲームが、ついに市販されました。っていう話です。
その流れ全体を、偶然にも居合わせ?たまたま、見届けることができた。
なんか、おもしろい経験をしたなぁ。と思ったのです。

***

Santoriniは、基本ルールだけでも、純粋なアブストラクトとして楽しいゲームです。
Zillions of Gamesにも、基本ルール版

もっとみる
Santorini とあるゲームの波乱万丈(3)

Santorini とあるゲームの波乱万丈(3)

(2)からの続きです。
私は、これら10人の神々のルールを読んだとき、「こういうのを入れると、確かに、古代の神々のムービーアクションを、つい思わずイメージしちゃうので、ますます、楽しくなりそう!」
「こういう工夫を加えるのって、イイネ。」
と思ったわけです。

そして、コンポーネント自作して遊んじゃおうかなぁ。なんてことも、実は何度も考えました。
でも、なんとなく作るの面倒だし・・・で、ついそのま

もっとみる
読書感想文:大規模言語モデルは新たな知能か ChatGPTが変えた世界 岡野原 大輔(岩波新書2023)

読書感想文:大規模言語モデルは新たな知能か ChatGPTが変えた世界 岡野原 大輔(岩波新書2023)

ChatGPT関連でnoteの中を探してみたところ、うめさんの記事が私的にはイチオシです。

書かれている内容も非常に有意義かつ有用で、とても良い記事です。とりわけ、「コイツを、徹底的に使いこなしてやる」という強い意志が、記事から伝わってくること。そういう「熱感」が素晴らしいです。
そして、ホントにChatGPTの有効利用を実現していので、純粋に「すごいなー」と感嘆してしまいます。

で、私、ラジ

もっとみる
ペグ・パズルはお好きですか?(通称:ソリティア)

ペグ・パズルはお好きですか?(通称:ソリティア)

突然ですが、私はペグ・パズルが大好きです。あの、よくある「隣のペグをジャンプして飛び越えて取る」ってやつです。
ちなみに、この形のゲームボードは、ボドゲに興味がある人は絶対に見たことがあるはずです。

なぜなら、これは超有名な古典ゲーム、Fox and Geese(キツネとガチョウ) のゲーム盤でもあるからです。ボドゲマニアなら当然ご存じですよね?

さて、私ラジくまるは、すごくペグ・パズルが、好

もっとみる
「スパニッシュ・チェッカー」とは?

「スパニッシュ・チェッカー」とは?

表題の日本語ゲーム「スパニッシュ・チェッカー」は日本では図のようなゲーム盤で発売されました。たぶん1985年前後あたりの話です。
しかし今、BGGで「Spanish Checker」を検索すると、普通のDraughts(スペイン・ローカルルール版チェッカー1440)しか出てきません。このボードデザインは出てこないです。

どうやら、日本発売元の「シュウ・クリエイション」では、出典の根拠もなく・なん

もっとみる