マガジンのカバー画像

ことば展覧会

89
運営しているクリエイター

#ありがとう

言葉は愛  #写真から創る #ことば展覧会

言葉は愛  #写真から創る #ことば展覧会

広島観光協会から東京在住の広島出身者へ

佳那から母へ

母から佳那へ

佳那、メールにするな。LINEじゃ、ぶつ切りだし、ちょっとメールしてみたかったんで、久しぶりに。

ごめんな、電話でも言ったけど、帰ってくるな、って言って。コロナで、やっぱりなあ。おかあさんも、おばあちゃんやおじいちゃんらにも、顔出すの遠慮しとるし。でも、できたら、お正月に、ちょっとは顔だけでも出そうかなとは思うとるんで。は

もっとみる
指でつぶやく時、ひとしずくの希望がにじんでる。

指でつぶやく時、ひとしずくの希望がにじんでる。

突然の贈り物のようなふいな出来事が好きだ。

人を好きになるのは偶然だ。

それは突然の贈り物なのだと後になって気づく。

好きになるのではなくて、好きになっちゃった。

このなっちゃった感がわたしたちを切なくさせる。

あの人の名前を呼ぶだけで涙がでるとか。

あの人を好きだとあの人のいない場所で声にするとき

ひとしずくの涙がでるとか。

ひとしずくのものが好き。

海の水は、昔のひとのみんな

もっとみる
言葉って、いつか見た想い出せない夢に似ている。

言葉って、いつか見た想い出せない夢に似ている。

 
透明なガラスのコップのふちにそって、詩が刻まれてる。

内側に液体が注がれてゆくときのように。

右側からも左側からもフィンランドの言葉で紡がれた

いたずら書きみたいな詩とコップの写真をみていた。

<夏はどこもかしこも光にあふれ、白夜の夜は遠くの
気配すら聞こえてきます。水面には静寂が宿り、涼しげで>

誰の作品なのかよくわからないけれど、

訳された言葉を追いながら、まだ訪れたことのない

もっとみる
密やかな月灯り

密やかな月灯り

生きる場所は あなたの窓辺に

密やかに 碧い月光に乗り  

佇むでしょう

降り積もる雪

ひとひら  ひとひら

結晶は あなたへのメッセージ

ごらんよ  星は  何か言ってる

わたし  今回  八角形

夜空は風だ  気流に乗ったぞ

あと  6571話

言葉って  雪

積もり 溶けて  残る

結晶を  あなたの胸へ

ことばの旅 #ことば展覧会

ことばの旅 #ことば展覧会

プロフィールに自ら選んで書いた言葉を、見失うときがある。

手のひらサイズの日常を、ことばを尽くして描きます

“手のひらサイズ”を綴るはずが、風呂敷を広げすぎて、うっかり成層圏を超えた流れ星まで描こうとするから、見失ってしまうのかもしれない。

 

このテーマで書きたいことは星の数ほど浮かんでくるし、こんなふうに、言葉を書き続ける自分自身を振り返るきっかけになるのだから、この企画は面白いし、参

もっとみる
綴

溢れてくる言葉を
そのまま流してしまったら

拾いたかった言葉も
どこかへ行ってしまうから

溢れてくる言葉を
そのまま広げてみたら

拾いたかった言葉も
見付けられそうだから

溢れてくる言葉を
拾いたかった言葉を

綴ろうと思ったんだ

聞こえる言葉
聴こえる言葉

"言葉は心"

ほら。聴こえるでしょ。
                                            

もっとみる
私

いつの間にか

当たり前のように
"私"を
演じていたのかもしれない
そんな風に思った

"私"のずっと奥へ
いつの間にか入り込み
直接話し掛けてくる

幾重にも纏った
鎧にも似たそれを
溶かしていくように

何も纏わなくてもいいよ
そのままでいいよ

『言葉の箱庭』

溢れてくる言葉を
表現する場

言葉は風
言葉は音
言葉は色

風の音色

手を繋いだら
どこまでも翔べる

そんな気がしたんだ

もっとみる