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エッセイあれこれ

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#小説

凡庸”未来”雑記「のん」やっぱり天才って......

凡庸”未来”雑記「のん」やっぱり天才って......


「未来」オーディブルで、「未来」を聴いた。

湊かなえの小説。名は知っていたが、詳しくは知らなかった。20年後のじぶんからの手紙が届けられる。その、説明文が気になり、聴いてみた。

丁度、村上春樹の騎士団長殺しを聴き終わった直後。これも、あの世とこの世の狭間を描いた、幻想的な物語なのか。そう、不要な期待をしながら。

予想を反し、行けども行けども、出会えども出会えども、見事なまでに、現実的な不幸

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凡庸”嘘”雑記「小説」

凡庸”嘘”雑記「小説」

これは小説である。

彼の楽しみは、仕事が終わった後に、近くのショッピングモールの駐車場に車を停め、その中で、一人、映画やドラマ、そして、アニメ。(側から見るとかなり情けない風体)

むろん、しっかりと、それなりに、仕事をしているから、その時間から解放された後だから、なんの後ろ指を刺される筋合いではない。だけど、どうしてだか、一般的な日本人、社会人として、ひどく後ろめたい。

会社では、夜遅くまで

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凡庸”オーディブル”雑記「騎士団長殺し」感想と感傷

凡庸”オーディブル”雑記「騎士団長殺し」感想と感傷

1ヶ月試聴をしているオーディブル。限られた時間の中、気になる作品を聴けるだけ聴いてやろうと、邪な貧乏根性で、せっせと、聴いている。

車の運転途中、歩いている最中、仕事でディスプレイと睨めっこしている時、そして、一人の夜の布団の中。腱鞘炎で苦しんでいる手に、iPhoneやiPad、Kindleなど持つことなく、両手をだらんと布団に伸ばし、寝転がり、快適に文化的体験が出来るのは、なかなかの至福。

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凡庸”オーディブル”雑記「恥」

凡庸”オーディブル”雑記「恥」

オーディオブックサービスのAmazonオーディブルを申し込んだ。

小説やビジネス書などいろんな本を聴くことが出来るAmazonのオーディオブック。

前から一度試してみたかった。読書好きと自分自身を思えるが、こんなことを言うと詐欺罪で逮捕されるほど、最近は紙の本で読んではいない。

紙の本で読んだら、どれほど、集中でき、物語や学術など内容に身を浸せるのは、経験でわかっているが、それを堪能する場所

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凡庸雑記「ザリガニの鳴くところ」

凡庸雑記「ザリガニの鳴くところ」

図書館に本を返しに行ったら、新刊の棚に「ザリガニの鳴くところ」が置いてあった。

確か、全米で記録的なベストセラーになって、映画も作られた。前から気になっていたから、この出会いを大切にして、手に取った。

話の骨子は、ある男性の死。それが事故なのか殺人なのか。

ただ、それが軸となっているのだけど、それ以上に語られるのは、人里離れ鬱蒼とした湿地の奥に一人生きている少女から女性になる一代記。

見捨

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若気の至りとエッセイと

若気の至りとエッセイと

ある雑誌を読んでいたら、エッセイのことを書いたエッセイがあった。いったいなんの雑誌だったのか、すっかり頭の中から消えてしまったのだが、その内容はうっすらと記憶に残っている。

確か……..。なっだったけ、そう、「エッセイは若い人には書けないだろう、年を重ねた人間に残された文学」と、書いていた。

とりあえずエッセイは、年を重ねた人間が書いた方がコクがあるということだ。

なんだか、気分的に楽しくな

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「プロジェクト・ヘイル・メアリー」無邪気な希望への協力

「プロジェクト・ヘイル・メアリー」無邪気な希望への協力

読後雑記※あくまでも読んだ後の衝動的な走り書き。

清々しい物語。

互いに助け協力し合い問題を解決して生きる。希望の未来を築く甘くて心地よい物語。創作も現実も、殺し合いと憎しみ合いが当たり前の陰惨な世界に、こんな、夢見心地で心強い希望と救いの物語を考えられたものだ。と、感心した。

この作品を評して、ある人が甘くつまらない、中国の「三体」と比べるのもおこがましいと語っていた。

そうかもしれない

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「漁港の肉子ちゃん」女性の描く言葉が好きだ

「漁港の肉子ちゃん」女性の描く言葉が好きだ

女性の描く言葉が好きだ
女性の描く言葉(小説)が好きだ。

「漁港の肉子ちゃん」を読み終わって改めてそう思う。

男性の文章が、険しい山脈を一歩一歩踏み締めて登るような、堅牢な城壁を高く積み上げるような、力強さと造形の妙があるのに反し。

女性の描く小説は、たおやかに流れる渓流のような、自然の機微に力まず流れ、だからこそ心地良さと意識を超えた驚きを与えてくれる。

そして、何よも感嘆させられるのが

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凡庸雑記「小説を書いてみたい」

凡庸雑記「小説を書いてみたい」

そう、思っている。小説なんて自分には到底手が届かない存在だと信じている。だけど、書くことを少なからず好ましく考えているのだから、一生に一度は手を出しても良いではないか。そう、時折心に浮かぶ。

それにしても、書くとして一体何を書けば良いのだろうか。

日々の生活の中の、ささやかな愚痴や不平を書くべきか。これなら、品は良くないが四六時中浮かんでは消えているので、ネタには困らなそうだ。

いやいや、そ

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最近Kindleで買った本、読んでいる本

最近Kindleで買った本、読んでいる本

Kindle Paperwhiteを買ってからKindle Paperwhiteを買ってから、家での時間はせっせと本を読んでいます。最近買ったほんや前に買った本、それと、青空文庫でタダで手に入る本、いろんな本を楽しんでいます。

一度、読み始めるとそれに没頭してしまい、他に何も手がつかず、読書廃人になってしまわないか心配です。

まだ、幼かった頃、体がとても弱く、よく熱を出したり頭が痛かったりして

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背徳の衝動に身を焦がす。Kindle買おうかな?

背徳の衝動に身を焦がす。Kindle買おうかな?

いかん、こりゃいかん。

最近、外出を控えていいるのだけど、家にいると手持ち不沙汰で仕方がない。

こんな時には大好きな映画やアニメを、エンドレスで観続ければ良いのだけど、家人や子供が居るからそれができないのです。

全く趣味が合わないし、好き勝手にしているとヒステリックに起こり始める。なんでだろ?と我を通せば良いのだけど、そんな事をしたら叩き出されるので、ひたすら頭を下げて、息を殺して過ごしてい

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