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映画感想

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2023年4月の記事一覧

映画「サイド バイ サイド 隣にいる人」感想 生霊という設定と謎解きはどこに?パンフは売り切れ

映画「サイド バイ サイド 隣にいる人」感想 生霊という設定と謎解きはどこに?パンフは売り切れ

評価に困る作品だ。映像はすごく綺麗で、森の中の雰囲気はよかった。虫や草の香りが実感できるし、物語のテーマが再生なのは分かる。しかし、登場人物の説明がないのが辛い。生霊が見えるという、特殊能力を持った主人公が様々な人たちと接する物語と思ったら違った。かつての恋人、有名なミュージシャンになった後輩、暴力をふるう父親などまったく説明がない。恋人がなぜ後輩の元にいたのか?高校の文化祭で何があったのか?恋人

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映画「午前4時にパリの夜は明ける」感想 深夜ラジオがつないだ、家族と仕事の物語

映画「午前4時にパリの夜は明ける」感想 深夜ラジオがつないだ、家族と仕事の物語

中々に興味深かった。1980年代のパリが舞台だが、夫と離婚した母親、将来に悩む息子がメイン。あの年代でかなりいい場所に住んでいるなあと言うのが印象に残った。かなりの高層マンションで、タワマンみたいだったし、なぜか倉庫にできる小部屋までついている。広い家で、今だと7000万円ぐらいかなとリアルに感じた。

隣のマンションの音楽がきこえているのは、日本では厳しいかなと感じた。明らかに騒音レベルで聞こえ

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映画「AIR」感想 NIKEのエアジョーダン誕生の物語

映画「AIR」感想 NIKEのエアジョーダン誕生の物語

エアジョーダン誕生の話。苦労して、バスケ選手にかけた夢を描く作品となっている。ただ、一人の選手にかけて、シューズは履いてもらうのは難しい。それは会社の大金をかけるからだ。活躍するかわからないし、怪我の可能性もある。劇中でも言われていたが、スポンサーとして、靴を作って履いてもらう。いうのは簡単だが、行動するにはたくさんの人の人生がかかっている。シューズが売れれば、会社は潤い、評価は上がる。その過程が

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映画「妖獣奇譚 忍者VSシャーク」感想 サメが活き活き泳ぎ倒し、くノ一の愛が重すぎる物語

映画「妖獣奇譚 忍者VSシャーク」感想 サメが活き活き泳ぎ倒し、くノ一の愛が重すぎる物語

サメが前半出ないから、ニンジャの仕業かと思ったが、その通りで、忍術を使いサメを操るものだった。水中戦もあり見ごたえがあったが、果たして刀一振りでサメにたたかえるのだろうか?まあ、劇中のニンジャは忍術を使い、人知を超えた力をもっている。海外がイメージするニンジャ、仮面ライダーばりの特殊能力持ちのニンジャといったところだろう。観ていてたのしいかと言えばそうだが、かなりグロい。血は出る、身体は斬られる、

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映画「パリタクシー」感想 タクシードライバーと気品ある女性の話すがテーマの物語

映画「パリタクシー」感想 タクシードライバーと気品ある女性の話すがテーマの物語

人生って何があるか分からない。たった一人の乗客により人生そのものが変わることもある。一体何なのか?この物語は、タクシードライバーと老婦人により展開される。最後は、ある意味で予定調和だが、ハッピーエンドに見える側面もある。話すことで人生は変わり、話さないと確かに人生の彩りはなくなるかもしれない。話すことでストレスは緩和する。まあ、主観だが人に話すだけなのに、気持ちが軽くなるから不思議だ。そーゆー話を

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映画「バイオハザード:ウェルカム・トゥ・ラクーンシティ」感想 ゲームを実写化した思い出補正前回の作品

映画「バイオハザード:ウェルカム・トゥ・ラクーンシティ」感想 ゲームを実写化した思い出補正前回の作品

バイオ1と2をミックスさせて作られている。一つがっかりなのが、レオンの待遇。賑やかしキャラになっていて、音楽聞いていて、至近距離に来たゾンビに気づかないほど。ショットガンはクレアに取られて、マグナムはまさかの所長が持っていった。バイオ2の彼は消えてしまった。まあ、別の3Dアニメでは主役だしと無理やり納得させたが、あっちではクリスもいる。何か、レオンの印象を変えたくなくて出した印象。カッコいいクレア

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映画「search/#サーチ2」感想 画面内がアプリやサイトで情報収集が決め手の物語

映画「search/#サーチ2」感想 画面内がアプリやサイトで情報収集が決め手の物語

母親を探すストーリー。驚愕の内容で、ハラハラしながら観てしまった。何よりもどんでん返しが素晴らしいのだ。ヒントは画面内にあるという触れ込みだが、主人公のアプリの使い方に感心してしまった。様々なサイトやアプリを駆使して、母親の痕跡を探していく。かなり、サイトの使い方が手慣れていて、高いスピードでどんどん情報を獲得していく。画面内には、パソコンの画面がメインで映されていき、事件の真相に迫る。その様子が

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映画「幸せのちから」感想 株式トレーダーを無給で目指す家族を守るための物語

映画「幸せのちから」感想 株式トレーダーを無給で目指す家族を守るための物語

家族とは何か?家族がいることで強くなれる父親の話。Netflixにあったので、久しぶりに観てみた。大分前に映画館で観たように思うが、どこかで観た。感動的なストーリーだけど、アメリカでの就職活動は実績重視。半年無給で働いて、トップ数人だけが合格する社会と説明されたのが、見た当時は驚愕だった。子供のために、無我夢中で働く。しかし、無給故に泊まるところもない。その中で、専門書は肌見放さずに、何度も読む姿

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映画「映画刀剣乱舞-黎明」感想 刀と人間がイケメンな物語

映画「映画刀剣乱舞-黎明」感想 刀と人間がイケメンな物語

アニメを見たことがあるから、観てきた。アクションが良かったが、ラストの平成ライダー全員集合みたいなシーンは、名前が分からないキャラが多すぎた。鳥のかつら?みたいなものを被った剣士と仲間はそれまでに出ていたから分かったし、アニメに出演している剣士も分かった。ただ、いきなり現れるから、困惑する。キャラとしては山姥切が良かった。フードのお陰でコスプレ感が少なく、カッコいい。マスクと同じで山姥切の髪型も脳

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映画「シン・仮面ライダー」感想 平成ライダーをイメージしていると戸惑うが、見る人により評価が分かれる物語

映画「シン・仮面ライダー」感想 平成ライダーをイメージしていると戸惑うが、見る人により評価が分かれる物語

公開から日数が経ったので、落ち着いて感想を書いていこうと思う。まず、アクションだが、クモオーグがピークかなと。あれは原作のドラマ第一話そのままで、今だと配信があるはずだがら見てみるといい。かなり、今風にリメイクさせているのが分かる。こーゆー感じで良かったのにと思うのは、わたしが平成ライダーを見ていたからだろう。アギトや龍騎、カブトやWあたりだ。それらのアクションを期待したがために、今回の新しいCG

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映画「ノック 終末の訪問者」感想 いきなり訪問者に世界崩壊を説明されても困惑しかない物語 世界崩壊の理由が知りたかった

映画「ノック 終末の訪問者」感想 いきなり訪問者に世界崩壊を説明されても困惑しかない物語 世界崩壊の理由が知りたかった

色々とつっこみところのある作品。いきなり、世界が崩壊するから、誰が犠牲になってくれなんて言われても困惑する。父親のアンドリューとエリック、養女のウェンが四人の訪問者により選択を迫られる話になっている。とにかく、ノックが印象的であり、ラストにもし~んがある。観ていて思ったのは、訪問者が一方的に言うばかりで、説得力がないこと。訪問者が一人の死ぬごとに、世界的な危機が発生するが、それで信じろと言われても

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映画「ジュリー&ジュリア」感想 50年を隔てた料理に捧げた二人の女性の物語

映画「ジュリー&ジュリア」感想 50年を隔てた料理に捧げた二人の女性の物語

料理会で絶大な知名度がある女性とその女性の本からレシピを毎日実践する女性。時代が本を出版した年と、ブログを書く年は大きく離れているようだが、料理で繋がっている。ブログあるあるで、ジュリーはブログにジュリアのレシピの料理を毎日1年間公開していくが、徐々にブログを書くこと、反応をもらうことがメインになってしまい、夫との関係が悪くなってしまう。反応があり、ブログから本を出版する可能性が高まると、書くだけ

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映画「ダンジョンズ&ドラゴンズ/アウトローたちの誇り」感想 宝で一発逆転ではなく、家族を取り戻す物語

映画「ダンジョンズ&ドラゴンズ/アウトローたちの誇り」感想 宝で一発逆転ではなく、家族を取り戻す物語

面白かったが、意外な目的を持って行動していたのが驚きだった。てっきり、落ちこぼれの戦士、魔法使いが、一発逆転を狙ってお宝を取りに行くみたいなストーリーを想像していた。しかし、それは違っていて、主人公のエドガンが、かつての仲間のフォージに囚われた蒸す娘を救い出すといった話。エドガンは元パラディンだが、ちょっとした欲から妻を失ってしまう。そこから、強盗になっていくのだが、宿敵の赤い魔法使いにはめられて

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映画「らくだい魔女 フウカと闇の魔女」感想 女王の後継者だからこその苦悩物語

映画「らくだい魔女 フウカと闇の魔女」感想 女王の後継者だからこその苦悩物語

結構面白かった。子供よりも大人が楽しめる作品に思えた。敵の闇の魔女と対話して、改心させるからだ。子供向けでは、敵は倒すという、桃太郎的な物語が連想されるが、本作では、きちんと対話する。主人公の母が封じることしかでかなかったのに対して、主人公はしっかりと改心させているから、物語に感動を与える。敵を倒すよりも分かり合いが大切だと教えてくれる。魔法が実在している世界ならではの苦悩みたいなものがある。主人

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