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2021年1月の記事一覧
マキアヴェッリ語録 (塩野 七生)
やはり、「手段を選ばず・・・」 塩野七生さんの本は、妻が好きで家には「ローマ人の物語」をはじめ何冊もあるのですが、私は初めてです。
以前、「君主論」を読んだとき、このBlogで「君主論≠マキアヴェリズム」の話題をとりあげました。「目的のためには手段を選ばず」という直接的な言い方は「君主論」には見られないという内容です。
この本で塩野さんによる「君主論」からの抜粋で、「目的のためには手段を選ば
マックス・ヴェーバー入門 (山之内 靖)
ヴェーバーの立ち位置 ヴェーバーの社会科学に対する基本的姿勢は、純粋客観主義の否定でした。社会科学が人間に係るものである以上、また、人間の営みである歴史に存するものである以上、そういった対象・環境の制約を受けることを前提とすべきという立場です。
(p3より引用) しばしば誤解されてきたことですが、ヴェーバーの言う「価値自由」とは、社会科学にたずさわる人間は一切の価値判断にとらわれてはならず、ただ
イノベーションのジレンマ (クリステンセン
顧客重視のジレンマ かなり旬はすぎているのでしょうが、やはり通しで読んでおこうと思って手に取りました(元のBlog記述当時)。
(p7より引用) 企業の成功のために重要な、論理的で正当な経営判断が、企業がリーダーシップを失う原因にもなる。
とあるように、本書の真髄はオッと思うようなセンセーショナルな指摘にあります。
その論旨は最終章にまとめとしてコンパクトに整理されています。
まずは、市
アインシュタインの夢 (アラン・ライトマン)
先に読んだ「ザ・プロフィット」という本のブックリストで紹介されていたので読んでみました。
「ザ・プロフィット」の著者スライウォツキーは、この課題図書により、読者に対して「常識に縛られない自由な発想を促す」ことを目論んだようです。
内容は、1905年、特殊相対性理論の完成を目前にしたアインシュタインが夜ごと悩まされた時間に関する奇妙な夢を、現役物理学者でもある著者が、「30の小編」に仕立てあ
ゾウの時間ネズミの時間 (本川 達雄)
解説の妙 1992年出版ですが、この年大きな話題になった本です。
タイトルのネーミングが絶妙で多くの人の興味をひきました。
内容は、「サイズ」をキーコンセプトにした変わった切り口の生物学入門書です。いくつかの数式が登場する反面、素人でも直観的に「なるほど、そうかも・・・」と思えるような例示や説明が随所にあります。
たとえば、古生物学における「島の規則」です。
(p17より引用) 島に隔
ドラッカー365の金言 (P・F.ドラッカー)
箴言中の箴言 P・F.ドラッカー氏が亡くなられて以来、是非手元に置いて読んでみようと思っていた本です。
昨今は、マネジメントスタイルが従来型企業とは全く異なる新たなサイバー系企業が脚光を浴びています。その中で、過去のエクセレントカンパニーに大きな影響を与えてきたドラッカー氏の数々の箴言は、どのような位置づけ・意味づけがなされるのでしょうか?
やはり、氏の拠って立つ本質的な視点ゆえに、企業像