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組織人事マネジメントの肝心かなめ

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組織マネジメント・人事マネジメントの要諦をまとめてみました。 項目としては5つ【採用】【配置】【育成】【評価】【報酬】にまとめ、合計28のトピックに絞って書き出してみました。人事…
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「組織人事マネジメント」の肝心かなめ

「組織人事マネジメント」の肝心かなめ

■組織マネジメント・人事マネジメントの要諦組織マネジメント・人事マネジメントの要諦をまとめてみました。項目としては5つ【採用】【配置】【育成】【評価】【報酬】にまとめ、合計28のトピックに絞って書き出してみました。
読者としてイメージしている方々は、これから人事のキャリアを形成していきたい方、更に人事領域について学んでいきたい方です。

筆者は20年以上のキャリアのなかで、人事の経験、人事を支援す

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1.中期計画を実現する要員計画を立案し、組織を構築する

1.中期計画を実現する要員計画を立案し、組織を構築する

■Keynote
「組織は戦略に従う」   by チャンドラー(経営学者),1962
「戦略は組織に従う」   by アンゾフ(経営学者),1979

■戦略が先か?組織が先か?
戦略と組織の関係について、上記に示したチャンドラーの見解は、当時の大企業の多くが多角化戦略を機能させるために事業部制組織を採用していることが理由となっている。
一方全く反対に見えるアンゾフの見解は、新規に戦略が策定されて

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2. 人材ポートフォリオを描きポジション数を定める

2. 人材ポートフォリオを描きポジション数を定める

■Keynote
企業経営は突き詰めれば「人材」が勝敗を分けます。事業の拡大期や連結経営が重視される時代においては特に「人材の発掘と配置」が重要になってきます。
 by 松村誠一 (ピジョン株式会社 元代表取締役会長)

■人材ポートフォリトとは何か?
言うまでもなく、企業の計画や戦略は自社の組織・人材によって遂行される。そしてその組織・人材は、複数の職種によって構成されるのが一般的である。例とし

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3. 人材ローテーション(採用・異動・出向)を実施する

3. 人材ローテーション(採用・異動・出向)を実施する

■Keynote
社内の各部署をローテーションして、多種多様な人と触れあう経験こそが、社員を大きく育てる。
 By 和久井康明 (株式会社クラレ 元取締役会長)

優秀な人材ほど幅広い仕事を経験してほしいので、特にローテーションは重要だと考えている。
 By 白井俊之 (株式会社ニトリホールディングス代表取締役社長COO)

■ローテーションで適材適所を実現する
企業活動の成果を最大化する施策の一

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4. 重要ポジションのサクセッションプランを立案・実行する

4. 重要ポジションのサクセッションプランを立案・実行する

■Keynote
まずは、自分が普段している業務フローを文書化する。そして、それを部下など他の人に渡して共有する。渡された人は、さらにそれに改善を加えていく。そうすることで、仕事がどんどん効率化していきます。大企業にある引き継ぎ書は、まさにそのためのものです。
 By古川裕倫 (一般社団法人彩志義塾 代表理事)

■サクセッションプランは経営課題である
社内における枢要なポジションの引き継ぎ(サク

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5. 採用の目的と人材要件を明確にする

5. 採用の目的と人材要件を明確にする

■Keynote
・目的には、理想が伴わねばならない。その理想を実現するのが、人の務めである。
・一人ひとりに天の使命があり、その天命を楽しんで生きることが、処世上の第一要件である。
 By 渋沢栄一(実業家)

■なぜ採用を行うのか?
企業とは上位概念であるビジョンやミッションの実現を目指すための集団で、その実現のために事業を構想し、計画を立てて戦略を実行する。採用とはその実現のために行うもので

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6. 採用ブランディングで応募数と入社率を高める

6. 採用ブランディングで応募数と入社率を高める

■Keynote
人々を動機付ける能力がなくては、経営者とは言えない。
 By ピーター・ドラッカー

■採用活動はマーケティングである
採用活動も「相手に選んでもらう」という観点では一種のマーケティング活動であり、センスあるマーケティング感覚を持って臨むことが求められる。例えば、欲しい人材像に対するSTP(セグメンテーション、ターゲティング、ポジショニング)は適切か?自社の保有する強み、特に企業

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7. 選考=候補者の”動機付け”と”見極め”を実行する

7. 選考=候補者の”動機付け”と”見極め”を実行する

■Keynote
いい人材が採用できないと嘆く経営者がいるが、すべて自分を反映している鏡だと考えた方がいい。
 By 小林雅(インフィニティ・ベンチャー・パートナーズ 元共同代表)

■人材獲得競争は苛烈を極めている
世界有数のコンサルティング会社マッキンゼーが“The War For Talent” (人材をめぐる採用・育成競争調査) を発表したのが2000年。日本においても景気変動の影響を受け

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8. 自部門の文化を作る

8. 自部門の文化を作る

■Keynote
優れた組織の文化が存在することによって、投入した労力の総和を超える力が生み出される。そのとき、力の創造が行われる。
 byピーター・ドラッカー

組織の文化とは、組織に所属する社員が共有している価値観、考え方、態度、行動などの総和を指す。
今、自社にはどのような文化があると言えるだろうか?

組織は社員一人ひとりによって構成されている。つまり組織の文化は、社員一人ひとりの価値観、

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9. MBO(目標と自己管理による組織運営)を行う

9. MBO(目標と自己管理による組織運営)を行う

■Keynote
目標と自己管理による組織運営
Management by Objectives and Self Control
 Byピーター・ドラッカー
 出典 : Management: Tasks, Responsibilities, Practices

■「目標と自己管理による組織運営」
ドラッカーは組織運営の考え方として「目標と自己管理による組織運営」という概念を提唱している。

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10. 自社の存在意義と運営方針を自らの言葉で語る

10. 自社の存在意義と運営方針を自らの言葉で語る

■Keynote
事業の目的とは顧客の創造である
The purpose of the business is to create customers
 Byピーター・ドラッカー

■Issue
ドラッカーは、事業の目的を「利益」ではなく「顧客の創造」であると伝えている。一般的には、企業は売上を最大化して、コストを削減して、利益をあげるものと考えられるが、利益をあげることは事業の本質的な目的ではな

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11. 社員とコミュニケート(対話)する

11. 社員とコミュニケート(対話)する

■Keynote
市民の声を聞く政治家が必要なように、社員の声を聞くトップが必要です。声に耳を傾けないトップは、都合のいいところだけ聞いています。上司に対してものを言いづらい社員から、意見をうまく引き出し、それをもとに決断していく。これがトップとして当たり前なのに、偉くなったら上から下へドーンとトップダウン。だから売上、利益一辺倒になってくる。
By 安藤忠雄 (建築家)

■従業員に、経営に対す

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12. フォロワーとともにリーダーシップチームを形成する

12. フォロワーとともにリーダーシップチームを形成する

■Keynoteリーダーに必要な2つの条件は、(1)リーダーシップの最低条件である、フォロワー(部下)がついてくること。(2)結果的にリームが成果を出すこと。リーダーシップとはフォロワーがついてきて、成果を出すための行動である。
トップマネジメントだけがリーダーではないし、特別の素質を持った偉人だけがリーダーになることができるのでもない。逆にフォロワーの立場から見ると、ついていきたいリーダーはいわ

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13. キャリアデザインの機会を提供し、キャリアパスを提示する

13. キャリアデザインの機会を提供し、キャリアパスを提示する

■Keynoteリーダーには、部下を育て、きちんとキャリアをつくってあげる責務があります。
Byサイモン・クーパー
(ザ・リッツ・カールトン・ホテル・カンパニー最高執行責任者)

■終身雇用の崩壊により、キャリアを考える必要が増した従前の多くの日系企業は終身雇用を前提としており、社員のキャリアとはすなわち、入社年次や年齢により会社が一律管理できるものであった。社員は終身雇用という一生涯の安定を得る

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