記事一覧
【詩】 「熱い微風に踊らされて来てみれば海」
「熱い微風に踊らされて来てみれば海」
殺されそうな快晴の空
パドルボードで漕ぎ出せば
ライフジャケット越しに
背中が焦げていく
キミは後ろからヨタヨタしながら
付いてくるけど方向が違うよ
突き刺す潤んだまなざしは
待てよ と毒づいてる
心を蹴飛ばして
息をするように立つと
波に煽られないから
滑べるように進むさ
小さな風が頬に触れて
メロディが耳を掠める
濃い潮の香りは鼻に抜け
くちびるに
[お話し] 「真夏の ひと夏の あの夏の捨てられない忘れ物」
「真夏の ひと夏の あの夏の捨てられない忘れ物」
ふたりの好きな曲を
半日掛けて作ったプレイリスト
車に載せて
僕が口ずさむと 睨みながら
んっんんっ〜と 咳払い
照り返す対向車の
フロントガラスが後ろへ流れ
また現れる対向車が
アスファルトに映えるオレンジを
蹴散らしては ばら撒く
雲の合間に上海行きの
フライトが予定のまま
あの人を乗せ 旅立つ
しばらくは会う事も無い
メールと電話と で
【詩】 「朝のウォーミングアップはジャブの応酬が丁度良い」
「朝のウォーミングアップはジャブの応酬が丁度良い」
ねぇ
なに?
なんでもない
なんだよ
居るかなぁと思って
さっき新聞どうするって?話したじゃない
知ってるよ
じゃぁなんだよ
呼んじゃぁいけないの?
良いけど
なら、いいじゃない
ダメって言ってないし
なら、聞かないでよ
聞くでしょ?
聞いても良いけど、言い方が
なに、言い方の問題?
そうじゃなくて
そうじゃなかったら なに