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約60社落ちた私による「就活体験記」⑥ /面接

前回の話はこちら▼

⑥就職活動での最難関「面接」


今回からは、私が就職活動で最も苦戦した「面接」について述べていこうと思う。

まずは、私自身が苦戦したポイント病みポイントについて述べていく。




私は面接にとことん向いていない人間で、就活の中でも「面接」が、圧倒的に最難関ポイントだった。


そもそも私は、「人前で話す」「誰かに対して一方的に話す」というのが、とことん苦手だ。
面接だけではなく、授業の発表とか、プレゼンとかでもそうだ。

元々言おうと思っていたことがあっても、その場で言葉にならないというか、言葉が出てこない。
緊張で脳みそが全く動かなくなっている感じ。

「これだけは絶対に言う!」ということを事前に決めて、完全に暗記しておけばまだマシではあるが、それでも言おうとしていたことの2割くらいしか言えなかったり、棒読みになってしまったり、緊張でガチガチになってしまったりする。

台本に書いてきたことを話そうとすると「台本丸読み感」が出てしまうが、台本を考えずに行くと、頭の中が真っ白になって言葉がなにも出てこない。



集団面接などで他の人の面接を見ていると、全体的に言い回しが上手かったり、その場で即興で考えているはずなのになんでこんなにスラスラ出てくるんだろう、みたいなことばっかりで、そういう人を見るたびに、自分と比べて病んでいた。



また、「面接対策とか、事前に言うことを考えるとか一切する必要ないよ。面接は普段通り行けば大丈夫なんだから。」みたいな無責任なことを言ってくる人がたまにいた。
その度に、あなたはそれで大丈夫かもしれないけれど私は大丈夫じゃないです!!!
と、言い返したくなってしまっていた。

パターン①
充分に面接対策をして、話すことを暗記していった状態で「多少棒読みだし多少緊張感はあるが、一応何かしら喋れてはいる」状態になる
パターン②
何も対策をせずに行って、頭の中が真っ白になって何も喋れなくて、聞かれたことに対して沈黙になるか、中身のない適当なことを早口で答えて終わるか、笑って誤魔化すか、「すみません、答えられません」を繰り返すか、のどう足掻いても地獄になる
この2択だったら、絶対に①の方が良いに決まっている。だから私は、充分に対策をしてから面接に臨む必要がある。
そんな事情も知らずに、「面接対策なんてする必要ないよ」とか気安く言わないでほしいな、といつも思っていた。






文章(ESとか)なら、述べる順番を後から組み立て直すこともできるし、何時間もかけて考えられるので、良い言い回しにすることもできる。
また、文章を書いている間は誰かに見られているわけでもないので、人からの視線や評価を気にすることもなく、好き勝手に伸び伸びと書くことができる。
しかし、面接となると、その場で即興で考えて答えなければいけないので、上手い言い回しをすることもできなくなる。
事前に考えていた項目と違う聞かれ方をした瞬間、言葉が出てこなくなる。
また、面接官の視線によって頭が真っ白になり、思考回路がいつも通りには動かなくなってしまう。

私は、文章を書くのは人よりも少しだけ得意な分、「人前で話す」ということはとことん苦手なのかもしれない、と思った。




▲「“演じる”ことができない」
でも触れた内容だが、
私は、自分を偽ること「自分ではない自分」を演じること、が本当に苦手だ。

就活を始めたての頃に「面接では、自分を偽ったりせずに“素”で行くのが合格の秘訣!」とよく耳にしていた。
私は自分を偽るのが苦手で、何を言われても嘘をついたりしない自信があるし、誰に対しても“素”でしか話せないので、もしかして私は面接が得意なのでは!?と期待していたら、全然真逆だった。

むしろ面接では、作り笑顔でも、作った声でもいいから、普段より明るく笑顔で、ワントーン上げた声で、喋り方とか間の取り方とかにも1つ1つに気を遣わないといけないらしい。
演じるのが苦手で、人と話す時に話し方に気を遣うことがほとんどない私にとっては、かなり致命傷だった。



私が誰に対しても“素”でしか話せないというのは嘘ではないが、
たとえば家族と話す時、仲の良い友達と話す時、恋人と話す時、憧れの人と話す時、あまり親しくない知り合いと話す時、初めて会った店員さんと話す時、など、相手によってだいぶ話し方が変わってしまう。

これは、「こういう風に話そう!」と意識しているわけではなく、無意識に、特に何も考えずに話すと全然違う話し方になってしまう、といった感じだ。
だから誰に対しても、私の“素”であるということに間違いはない。

この流れで考えると、
・面接の時の私
→とにかく緊張している感じ。見ている人にも「緊張してるんだろうな」というのが伝わる喋り方。喋り方がガチガチでカタコトになっている。何を話してるのかは自分でもわかっていない。
こんな感じだ。

面接の時の自分≠友達と話す時の自分 なのは、
決して、「面接の時は素を出さないようにしている」とかそんなことはなくて、「そもそもその2つの“素”が別」というだけのことだ。

特に意識せずに素で行こうとすると、「緊張してガチガチ」になる。
それが自分の“素”になる。




友達やキャリアカウンセラーさんに、就活の面接について相談した際にもらったアドバイスとしては、
“素”が出ていない
堅苦しすぎて熱意が感じられない
自信がなさそうに聞こえる
といった内容だった。

堅苦しく話そうなんて一度も思ったことはないし、私は私なりに“素”の自分で行っているのに、それではダメらしい。


あとは、敬語とか言葉遣いに気をつけなきゃ!と意識し始めると、緊張で堅苦しくなる。
固くならないように普段通り話そう!とすると言葉遣いがめちゃくちゃになる。
どう足掻いても地獄だった。



また、「演じること」が無理な理由として、「演じている時の自分が気持ち悪く感じて吐きそうになってしまうから」というのがある。
作った声や表情をしている時の自分が、本当に気持ち悪くて、生理的に無理で、その場で吐きそうになる。
面接とかは、吐きそうになるくらいの覚悟を持ってやらないといけないんだろうけれど、それでもどうしてもできない。



他にも、多分面接で喋り方がおどおどしていたり、自分のやってきた活動を話す際に自信がなさそうになってしまうのが問題なんだろうな、とも思う。

私は、自信がないわけでもないし、自信なさそうに話そうと思ったことは一度もない。
むしろ自分のやってきた活動すべてに誇りを持っているし、自分のことも、自分の信念や生き方も大好きなので、自信は人一倍あるはずだ。
しかし、どうしても、堂々と、自信をもって話すことができない。

私は多分、「自信なさそうに見せる」ことで自分に保険をかけているんだろうな、と思う。無意識に。
自信満々にいって「あんなに自信満々だったのに所詮こんなもんか」と思われるのが嫌で、逆に自信がなさそうにしておけば、自分の出来が悪かったとしても許されると心のどこかで思っているんだと思う。
これは面接に限らず、授業のプレゼンとか、バイトの接客とかでもそうだ。
わざとではなく無意識に、そうなってしまう。

こんな自分が情けないとは思うが、どうやって克服したら良いのかが一向にわからない。



私はこんな感じなので、面接官からは「コミュニケーション能力がないのかな」と思われているだろうし、極力人と関わらない仕事の方が向いてるのかもしれない。

しかし私は、人生において最も大切にしているものは「人との関わり」だし、これまで行ってきた活動についても、何においても「人との関わり」が1番のモチベーションになっているし、人と関わることのできる仕事ばかり選んで、面接でも「人と関わることが好きです!」とか言ってしまう。
全部本当のことなのに、面接官にはコミュ力がないと思われて、言っている内容にも説得力が生まれず、「嘘をついているのかな」と思われた結果、面接で落とされる。



また、一次面接は特にだが、面接では「人柄重視」と言われるので、落とされる度に人柄を否定されている気分になって病んだ。
まだ、学歴フィルターとかで落としてくれた方がメンタル的には救われるんだけどな、とずっと思っていた。



今回は、自分自身が面接で病んだことや、面接が苦手だと感じた原因について書いていったが、次回以降は具体的に行った面接対策について説明していこうと思う。






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