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アンケート「“好き”の種類」

前回の話はこちら▼

②「好き」の種類について
「好き」という感情の種類について。
恋愛感情とその他の「好き」の境。




Q12. あなたの考える、「好き」の種類について、できるだけ沢山教えてください。

(恋愛感情、人として好き、推し、など)

A.
・恋愛感情(30票)
・恋愛(12票)
・恋
・love
・恋愛として好き
・恋愛な好き
・恋愛的な好き
・恋愛感情の好き
・恋愛感情を伴うもの
・リアルの恋愛感情
・性的欲求を含む恋愛感情
・性的欲求を含まない恋愛感情
・性的魅力抜きの好き
・恋愛感情(その人のことばかり考えてしまう)
・恋愛感情(精神的な繋がりを持ちたいか)の好き
・自分のものになってほしい、自分だけを見てほしいというのが恋愛感情の好き
・恋愛(異性への好き)
・女として好き
・男として好き
・気に入られたい
・仲良くなりたい
・その人からの愛情を感じたい
・付き合いたい(2票)
・付き合いたいと思う好き
・独占欲(2票)
・自分のものにしたい
・所有したい「好き」
・傷つけたい「好き」
・執着
・ウザい、嫌いと思っているけど執着してしまい常に観察していたいような好き
・依存的な好き(ストーカー)
・心が躍る
・嬉しい
・ついつい目で追ってしまう、ドキドキする
・自分の唯一無二の存在として特別扱いで好き
・性欲
・性的なもの
・性的魅力を感じる(顔が好きなど)
・顔が好き
・顔の造形が好き
・手に届かないってわかってるけど顔がタイプだから好き
・見た目が好き
・見た目がすき
・風貌が好み
・体の部位が好き(手とか?)
・所作が好き
・見ていたい
・美的魅力
・その人が身につけているモノやセンスが好き
・性格が〜顔が〜センスが〜好き
・性格が好き(3票)
・その人の作品が好き(人自体は好きではないが)
・制作物が好き
・説明できる好き
・可愛い(2票)
・かわいい
・かわいさ
・単純にかわいい
・愛玩
・可愛いや容姿が好き(ペット)
・動物愛好心
・犬猫など動物へ
・生き物として好き
・ペット
・いいね!感覚
・like
・わりとすき
・気になる
・直感
・感覚的なすき
・なんとなく好き
・なんか好き
・お気に入り
・概念が好き 秋に変わる季節に吸い込んだ空気の冷たさみたいな、伝わりにくい好きって誰しも持っているように思います。
・純粋にその人、物自体が好き
・純粋に落ち着くものや人に対する(安心する)「好き」
・架空のキャラクターに対する好き
・見ていて面白い
・興味深い
・「おもしれー男 / 女 / 生き物」
 推しと同条件に置かれることも多いけれど、ユニークな存在を面白がるっていう感情はまた一つの好きだと思います。
・(食べ物とかの)好み
・食べ物が好きとか
・食べたい「好き」
・「嫌いじゃない」部類の人に対する感情
・遠くから見る分には好き
・たまに会うくらいが好き(入れ込みたくない)
・でっかい好き(愛)
・愛(2票)
・愛情(2票)
・愛おしい
・いとおしい
・愛づる
・めでる
・いつくしむ
・博愛
・親愛
・家族(3票)
・家族愛(4票)
・家族愛に近い好き
・家族に対しての好き(愛情)
・家族などに対する信頼からくる好き
・親愛(家族への好き)
・身内に向けた親愛の情
・家族的な好き(愛)
・親に対して
・兄弟愛(2票)
・母性
・母性としての好き
・母性本能(守りたいこの笑顔)
・自分の子どものように思う慈愛に近い好き
・育てたい「好き」
・産みたい「好き」
・守ってあげたい
・大事にしたい
・大事にしてあげたい
・何かをしてあげたいという感情
・自分の行動の中で優先度を高くしてあげたい
・同調する
・養いたい
・貢ぎたい
・その人に対して時間をかける価値がある
・応援したい気持ち
・あなたには幸せになってほしい
・恋愛感情ではないけど幸せになって欲しいみたいな感情
・健康に生きてほしい
・推し(33票)
・推しとして好き
・推しとして好き(アイドル)
・推せる
・ときめかされる好き(推し)
・リアコ抜きにした推しに対する好き
・推している意味の「好き」
・愛好家
・ファン
・一ファンとして推し
・ファン(好きなアーティストだとかそういうの)
・芸能人・アイドル・配信者といったエンターテイナーへの好き(= 推し?)
・ジャニーズ等への疑似恋愛感情
・尊い
・推しへの好き(憧れ)
・この人のこと応援したいな、または憧れるなというのが推し
・崇拝
・崇拝的な好き
・神様みたいに思ってしまう好きがある、その人のことを信仰していたいような気持ち。手が届く存在であって欲しくないような気持ち。辛い時に好きになった人は救いで光気がして神様になるかも
・「推し」だと身近というか、アイドルとかにキャーキャーするラフな感じがするので、神聖な相手(?)の場合は少し違う。
・憧れ(7票)
・あこがれとして好き
・女優に対して憧れとしての好き
・付き合えないけど憧れている好き
・あなたのようになりたい
・あなたのこんな素質を自分も取り入れたい
・生き方が素敵
・努力を尊敬する
・相手の価値観が好きで尊敬できる リスペクトできる
・尊敬(10票)
・尊敬する
・尊敬できる(2票)
・敬愛
・敬愛(尊敬する人への好き)
・尊敬するとかの意味も込めて人として好き
・人として好き(19票)
・人として(4票)
・人間として好き
・人となりが好き
・この人といると楽しいなというのが人として好き ・人間性(友達)
・友人知人に対する人として好き
・友情(人として好きに近いかも)
・友達(2票)
・友達として好き(11票)
・友達として
・お友達として
・友達としての好き
・友達として好き(ちょっと照れくさい感じ)
・女友達として好き
・友達として好き(異性の場合は恋愛的な好きに裏返る可能性アリ)
・友人
・友人愛
・友人として
・友人として好き
・友愛(友人への好き)
・(親友レベルの)友人に対する好き
・友情(9票)
・友情として好き
・友情、それ以上それ以下
・恩人として好き
・先生として好き
・作品を作る人として好き
・仕事仲間として
・飲み友達として好き
・セフレとして好き
・信頼
・安心
・安心感
・心が安らぐ
・心地良い
・落ち着く好き
・落ち着く
・癒される
・楽
・一緒にいて気が楽で楽しいから好き
・ありがたい
・感謝(2票)
・都合が良い
・自分にとって利益的だから好き
・知らないことを教えてくれる
・話聞いてくれる人だから好き
・自分を推し量ってくれる
・時の流れを忘れさせてくれる
・相手にし甲斐がある
・推しとしての好きは良く聞きますが自分は感じたことがありません
・私には恋愛感情がないため、友人に対する強い愛情しかありません。友人が友人という人間であることに愛情を感じます。
・大体 LikeとLoveで理解しているけど、最近になって男女の間でも「推す」という概念があることを知った。
・結局はその人という人間が好き、が大本にあって、それをどう位置づけるかの問題な気がする。私の場合は恋愛としての好き、はその人の理想的な一面に対してのもので、その人のことを知るに連れてもっとフラットに、「その人という人間が好き」という気持ちになって、友人に対する好きと変わらなくなってしまう。
・人として好きと恋愛感情として好きの区別は難しいです
・人としての好きと恋愛の好きが違うことにこの間はじめて気が付きました。
・異性の場合、人として好きが恋愛感情にグラデーションしていく場合もある。
・手に届く範囲の推しは恋愛感情と変わらないと思います。(実際に何度も会えたり、顔と名前を覚えてもらえるような距離)
・実は垣根はなくて好きのボリュームと理性のボリュームがあるように思える 好きのボリュームが最大で理性も最大なら推しへの感情になる、のようなこと 多分その他にもボリュームはある
・単に何かに対して苦痛よりは快楽(好感)を感じ取ったら好きと言えるかも。人であっても物であっても。その好感のもととなる原理は、性的なものか、親近感か、美的なものか、娯楽的なものか、同質感か、共感や同情か、本能的なものかなど、またはそれらが複合的になっていて、その原理や好きと思う対象によってそれぞれの好きを区別して名付けることはできると思う。
・種類とは少し違うが、同じ「恋愛として好き」であっても、小学生の頃の「恋愛として好き」と今の「恋愛として好き」は全く違うように思う。
・基本的に人間が好き
・価値観が合う人は性別問わず大好き
・老若男女問わず、相手の立場を思いやれる人や丁寧な人は「好き」

▲Miroでの分類結果①
▲Miroでの分類結果②
▲Miroでの分類結果③



Q13. 恋愛感情の「好き」と、それ以外の「好き」の境目や基準は何だと思いますか。

A.
・ドキドキするかどうか!
・ついつい目で追ってしまう、ドキドキする
・ドキドキするか、ドキドキを定期的に思い出すか
・本人に好きと伝える時にドキドキするかどうか。相手に対して嫉妬するかどうか。
・境目はよくわからないけど、ときめきがあれば恋愛かと
・胸がギュッとなるかどうか?
・人としての好き→仲がいいだけ
 推し→手が届かない
 恋愛感情は、自分の活動範囲にいる人の中で、会うと楽しいだけじゃなくて、会う前も会った後も少しふわふわ嬉しく感じる人への気持ち
 マッチングアプリは活動範囲を広げてきっかけを作っていて、そこから恋愛感情になる人もたくさんいると思う
・常に今何してるんだろうと考え始めた時?
・考え事してる時に不意に出てくるか出てこないか
・恋愛感情ってずっと一日その人のことを考えてるかどうかだと思いますね。でも考えなくなったら多分冷めたということでしょう。
・圧倒的に他の人よりも脳のリソースを取っていて、それに抵抗感を持っても抗えない事を恋愛感情と読んでいます。抵抗をやめて、気持ちを飲み込めたら家族愛になるんじゃないかとも思っています。推しは脳の容量を取っても望んだ結果な上、抵抗感も少ないです。「人として尊敬」は憧れや理想なので、対等な相手として見れているか少し疑問が残ります。
・恋愛感情の好きは他のことがなにも考えられなくなるくらいの大きな感情。自分でも分かるほどに自分らしくない言動をとってしまう。それ以外の好きは他のことと同時進行で存在している。
・理性と思いやり
・恋愛感情の好きの人に対して操を立てるかどうかが基準
・自然になっていて、理性が介入できるか
・自分のことを客観視出来なくなり、かっこ悪くなるか、ならないか。
・汚い話ですが、自慰行為後の賢者タイムでも好きと思えるか否かだと思っています。(性的な感情からくる好きなのか純粋な恋愛感情からきているものなのか判断ができる)
・付き合いたいかどうか
・付き合いたいと思えるかどうか
・恋人らしい事を求めるか、求めないか。
・その人が自分の恋人ってなったところを想像できるかどうか
・その人と手を繋いで歩きたいと思った時が恋愛なのかなって思います。
・手繋いで大丈夫かどうか
・触れたいか触れたくないか
・触れたいと思うかどうか
・その人に触れたい、触れられたいと思うかどうか。
・抱きしめたいかどうか
・抱きしめたいと思うか
・ハグとかキスとかスキンシップを生理的にできない人は、恋愛感情ではない
・性的な目でまず見れるか
・ぶっちゃけ性的な目で見るかどうか
・体の関係を持ちたいかどうか
・人として好きを踏まえて、性的な(フィジカルな)ことをしたいかしたくないか
・一般的に言えば性的欲求があるかないかで分かれるかもしれない 友達とキスはできないが恋人とはできるぐらいの境界
・好き は同じ種類しか存在しないと思うが、恋愛に持ち込むか否かは肉欲の有無だと思う。
・(色んな意味での)性的な原理と相互関係性が働く比率が多いと恋愛感情?
・中身、人柄が好き+性欲で恋愛感情? 難しいです...
・セックスしたい+時間をかけたいと思える
・性欲と独占欲が刺激されるものが恋愛感情?
・難しい!触れたいとか独占したいとか考えてしまうのが恋愛感情の「好き」?
・私にとっては性的に見るかどうかですが、ジェンダー的視点で見ると性的欲求は持たず人を好きになるケースも多いため難しいなと思っています。独占したいかどうか、とか?
・独占欲が生まれるかどうかや、相手に触れたいと思うかどうか。
・独占欲の有無
・独り占めしたいかどうか
・独り占めしたいかしてないか
・自分だけを見てほしいと思うかどうか(独占欲が湧くか)
・自分が1番特別になりたいか
・その人にとって自分が一番になりたいと思ったら恋愛感情、それ以外は単なる好き
・その人の一番、唯一になりたいと思うか否か
・相手にとっての唯一の存在になりたいと思うかどうか
・対象者には自分を好きでいて欲しいのが恋愛感情で、自分が対象者を好きでありたいのがそれ以外
・推しには自分のことを好きになって欲しいとは思わないが(むしろ認知して欲しくない)、恋愛感情で好きな相手には自分のことも恋愛感情で好きになって欲しいと思う、という違いがある。
・自分が相手を好いているのと同じくらいかそれ以上の好き度を相手から返されたいと思うなら恋愛感情
・気持ちが一方的でしんどいか、しんどくないか。
・ほっとかれても平気なのか否か
・嫉妬するかしないか、?
・その人に彼氏ができて悔しいかどうか
・その人を誰にも取られたくないと思った時は恋愛感情として好き 自分よりも相手を大事に思えるのが恋愛感情、本当の好き
・自分を犠牲にできるかどうかだと思います。
・自己犠牲にできる度合いのちがいかな?
・その人に尽くそうと思うか思わないか
・その人のために時間や手間をかけて幸せにしてあげたいかどうか。
・うまく答えられませんが、私は自分のことより大切に思ったり心配してしまうのは恋愛感情の好きの相手だけです。
・昼間にデートしたり、手を繋いだり、自分が時間と労力を使わないといけないことを相手にできるなら恋愛感情で好き、できないなら恋愛感情じゃない
・自分の時間をつかって相手を隣で支えたいと思えるかどうか
・この人と何でも分けあってまで一緒にいたいと思うか、性的関係になれるかどうか
・深く知りたいと思い、身体の関係になりたいと思えるか
・相手を異性としてみた上で、いつも相手に会いたいなと思うか。
・どれくらい近くにいたいか。身体的にも心的にも。友達の好きだったら、適度でいいけど、好きな人だったらもっと近くにいたいとおもう気がする?
・恋愛感情は彼女はずっと一緒にいたい それ以外はただ会いたい、ご飯とか行きたい 、遊んだりして楽しい。
・Love→一緒にいて心の底から楽しいと思えてこの人となら死ぬまで一緒にいたいって思う人
 Like→気軽に遊べたり、趣味とかがあって話してて楽しい人 ・その人と最期まで添い遂げたいと思えるかどうか
・ずっと一緒にいたいと思ったり、(少し大袈裟だけど)この人なら家族を大切にしてくれると思うこと
・子供を育てる、家庭を持つことをその相手とできるかどうか
・隣にいたいか、正面にいたいか
・その人と深く関わりたいか。その人の何かになりたいか。
・楽しかったこと、良かったことを報告したいと思うか。相手に「自分を見てほしい」と思うか。綺麗な景色を見て相手を思い出すかどうか。
・恋愛の好きは身近な感じ
・友人とは違う特別感?
・おおむねの場合、たくさんの人を同時に「恋愛で好き」であることは悪になります。それが適用されるか否か?
・友情、それ以上それ以下
・全部愛せるか
・いかに自分がその相手に対して溺愛できるかだと思います。
・恋愛感情は憧れが強く自分の妄想に近いもので補われた偶像がありきでの好き、家族愛に近いものはどんな面でも受け入れられる。
・何かをするにあたってのモチベーションになるから
・恋愛感情とそれ以外というより、全て似ているだけの違う感情で全て別物なのかもと考えています。
・私の中にその境目はないので基準はありません。
・どららもときめいているので基準はないのかなと思う。
・わからない
・分からない...
・それが分からなくて今でも困っています...笑
・本気で人をすきになったことがないので分かりません。
・私もここ数年よくわからない
・私も知りたいです、
・探し中

▲Miroでの分類結果①
▲Miroでの分類結果②
▲Miroでの分類結果③



●考察
この「“好き” の種類について」という項目は、私自身普段から考えることの多いテーマである。
どこからが「恋愛感情」に分類されるのか。人に対する「好き」という感情には、いくつ種類があるのか。
そんな抽象的な内容について、様々な意見を聞いた上で考察していきたいと思い、この項目を作成した。

「“好き” の種類」を上げてもらう項目では、「恋愛感情」「人として好き」「友達として好き」「推し」「憧れ・尊敬」は、かなり沢山の人が答えてくれた。
他には、「愛情」「家族愛」「感情の高まり」「独占欲」「性的なもの」「見た目が好き」「性格が好き」「その人の作る作品が好き」「可愛い」「動物への “好き”」「母性本能」「何かを “してあげたい” と思う」「単純な “好き”」「好きだが深入りはしたくない」「安心感」 「自分にとって利益的」「〇〇(肩書き)として好き」「崇拝」などが挙げられた。

「恋愛感情」「人として好き」「推し」の3項目は、このアンケート項目の質問文に例として挙げてしまったので、必然的に多くなってしまったのだと感じる。しかし、それにしても、「推し」の回答数が想像以上に多く、驚いた。
「恋愛感情」に該当するような回答は最も多く、合計57回答あったの に対し、「推し」に該当するような回答も、合計48回答あった。
偏見にはなってしまうが、美大生は大体何かしらの「ファン」「愛好家」「オタク」であることが多く、「推し」という感情が強い傾向にあるのではないか、と感じた。

また、「推し」という感情については、「推しとしての好きは良く聞きますが自分は感じたことがありません」「手に届く範囲の推しは恋愛感情と変わらないと思います」「推しには自分のことを好きになって欲しいとは思わない(むしろ認知して欲しくない)」などの回答もあり、一概に「推し」というカテゴリーで括っていても、認識は人それぞれであると感じた。

「その人の作品が好き(人自体は好きではないが) 」という回答もあり、これも美大生ならではの 回答のように感じた。
「その人自体が好き」というのと、「その人が作り出す作品が好き」というのは 別物なのかもしれない。美術作品に限らず、「このアーティストの作る曲は好きだけど人自体は好きではない」「この俳優の演技は好きだけど人自体は好きではない」というのもあるかもしれない。

また、「何かをしてあげたい」と思う気持ちと、「自分にとって利益的だから好き」というのは、「(相手のために)〇〇してあげたい」「(相手に)〇〇して欲しい」という、真逆な感情である。
もちろん、同じ相手にこの2つの感情を同時に抱くこともあるが、目的が「相手のため」なのか「自分のため」なのか、という点では正反対である。
同じ「好き」という感情にも、このように正反対の感情も存在する、という事実が興味深い。

「私には恋愛感情がないため、友人に対する強い愛情しかありません」「人としての好きと恋愛の好き が違うことにこの間はじめて気が付きました」といった意見もあった。
元々「恋愛感情」を持っていない人や、「人として好き」と「恋愛感情」をあまり区別していないという人も多い。

また、「異性の場合、人として好きが恋愛感情にグラデーションしていく場合もある」という意見や、
「実は垣根はなくて好きのボリュームと理性のボリュームがあるように思える 好きのボリュームが 最大で理性も最大なら推しへの感情になる 多分その他にもボリュームはある」という意見が、個人的にとても印象的であった。
私は元々、「恋愛感情」「人として好き」「友達として好き」など、それぞれ別物の「好き」が沢山あり、それらが複合的になって、特定の人に対する「好き」を作り上げて いるという認識であった。
しかし、これらの意見から、そもそもそれらの感情は別物ですらないのではないか、と考えるようになった。
特に、「好きのボリュームと理性のボリュームがある」という意見には感銘を受けた。わかりやすい上に、とても説得力がある。感情のボリュームが沢山あり、その細かい度合いによって相手に対する「好き」の形が決まっていくものなのかもしれない。

「恋愛感情とその他の “好き” の境目」では、「ドキドキする」「常に相手のことを考えている」「触れたいと思う、性的欲求」「独占欲、相手に好かれたいと思う」「付き合いたいと思う」「一緒にいたいという気持ち」「相手のために自分を犠牲にできる」などが多く挙げられた。
また、「基準はない」「わからない」などの回答もあった。
「恋愛感情は、会う前も会った後も少しふわふわ嬉しく感じる人への気持ち」という意見や、「圧倒的に他の人よりも脳のリソースを取っていて、それに抵抗感を持っても抗えない事を恋愛感情と呼んでいます」という意見が個人的に印象的であった。

恋愛感情は「相手の全部を愛せる」という意見がある一方で、「恋愛感情は憧れが強く自分の妄想 に近いもので補われた偶像がありきでの好き、家族愛に近いものはどんな面でも受け入れられる」といった意見もあり、この2つの意見は真逆であると感じた。
相手に対して理想像を重ねてしまい、 短所が短所に見えなかったり、逆に自分の「理想」と違っていると幻滅してしまうのは「恋」であり、 相手のすべてを受け入れた上で愛していて、相手の短所を見ても「これもこの人の個性だよね」と思えるのが「愛」である。と、私は考える。(この内容は、別冊の『“私”による翻訳』にも記載)

また、「恋愛感情とそれ以外というより、全て似ているだけの違う感情で全て別物なのかもと考えています」という意見もあった。
先ほどの「人として好きが恋愛感情にグラデーションしていく」という意見や、「垣根はなくてボリュームがいくつかある」のような、「感情に境目がない」という意見と比較すると、「全て別物である」というこの意見は、こちらも対照的であるように感じる。

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