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アキの詩集

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#人生訓

言葉の花束ーアキの詩集No.109

言葉の花束ーアキの詩集No.109

1.「花の幸せ」根を取られ
花瓶に生けられた花は

人が
水を替えてやらなければ
生きられない
弱い存在

その
花を生かす人も

初めは
きれいだの言って
愛でていたくせして

萎れてくれば
見向きもせず

いずれ
水を替えることを止め

花は
死ぬ

人に見られる代償に
人に依存し
人に生き死にを委ねる生き方と

人に見向きされないとしても
地に足を着け
自力で生きて死ぬ生き方

どちらが

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言葉の花束ーアキの詩集No.106

言葉の花束ーアキの詩集No.106

1.「想いのしゃぼん玉」ぽっと出ては
ぱっと消える
想いは

きらりと煌めいて
儚げに消えてしまう
しゃぼん玉だ

しゃぼん玉を
いつまでも留めて
おきたくて

忘れまいと
しゃぼん玉一つ一つを
記憶に刷り込む

でも
あの煌めきを
記憶のフィルムに
精細に留めておくのは
難しい

だからこそ
しゃぼん玉の
刹那的な煌めきを

一つ一つ
噛みしめて
眺めるんだ

2.「敵はどこにもいない」敵は

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言葉の花束ーアキの詩集No.105

言葉の花束ーアキの詩集No.105

1.「美しい花」よりどりみどりの
花の中から

私だけを
見つけて

私だけを
見てちょうだい

そう願って
美しく見せようと
してきたけれど

私が自分を
気に入っていなくて

誰が
私に見向きするのかしらね

自分を
好きになれるよう
自分を磨いていけば良い

いや
私は私のままで
美しい

そう思えれば

周りがどんなに
美しかろうが
怖くはないね

2.「躓きは自分の財産」躓いちゃいけない

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言葉の花束ーアキの詩集No.95

言葉の花束ーアキの詩集No.95

1.「ダイヤモンドダスト」窓から射し込む
日の光に照らされて

きらきらと
輝きを放ちながら
舞う
ちり達

ダイヤモンドダスト
聞いたことはあるけれど
こんな感じなのかしら?

何の変哲もない
空気中のダストが

スポットを浴びた途端に
こんなに美しい宝石に
変わるなんて

自然の美しさとは
何て不思議なんだろう

雨が降った後に
草や蜘蛛の巣に滴る
雨粒が輝く様子も素敵だけれど

この
ダイヤ

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言葉の花束ーアキの詩集No.90

言葉の花束ーアキの詩集No.90

1.「祖父とタバコ」外を歩いていて

ふと
香った
タバコの匂い

嫌な匂いには
感じない

むしろ
懐かしい

タバコは
亡くなった祖父が
よく吸っていた

祖父といえば
タバコと
連想するくらい

タバコを
愛用していた

タバコは
体に悪いと知って

灰皿を
隠したことが
あったっけ

祖父が
困っていたなぁと
思い出すと
つい笑みがこぼれる

今は
祖父は
私の記憶の中で
タバコを吸ってい

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言葉の花束ーアキの詩集No.88

言葉の花束ーアキの詩集No.88

1.「親友(心友、真友)」いくつになっても

変わらずに
語らい合い
付き合い続けてくれる

そういう友達って
良いものだ

親友とも言うし

心友
でもあるし

真友とも
言える

どんなに
つまらない話だって

その友達と話していると
楽しくて
いつまでも話せる

私は
話すのはあまり得意ではない
はずなのに

取り留めのない話が
こんなにも
面白いと感じる

自分を
作る必要もなく
素で関わ

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言葉の花束ーアキの詩集No.82

言葉の花束ーアキの詩集No.82

1.「砂漠の中の少女」どこまでも続く
砂漠の中に
少女が一人

少女以外
何もない

あるのは
砂だけ

いや

少女の頭上に
空が広がっている

少女は
泣いている

理由は
分からない

少女に
尋ねたくても

尋ねるキャラクターが
どこにもいないから
知ることが出来ない

少女は
ずっと
泣いている

空の
太陽と月が
何度も少女の上を行き通う

少女の流した涙は
砂漠へと吸い込まれて
消え

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言葉の花束ーアキの詩集No.81

言葉の花束ーアキの詩集No.81

1.「鼻歌の魔法」鼻歌を歌えば

心に
ぽっかりと空いた穴が
埋まってくれるみたいで

自然と
元気になれる

だから

心が
寂しいときや
不安なとき

ちょっと
退屈なときなんかは

誰にも聞かれないように
こっそりと
鼻歌を歌うの

誰かに聞かれたら
解けてしまう
私だけに効く魔法だから

誰にも聞かれないように
こっそり歌うんだ

自分だけの
秘密の時間

それは
ありのままの自分を解放出

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言葉の花束ーアキの詩集No.80

言葉の花束ーアキの詩集No.80

1.「赤い月の乙女心」
闇夜が
月を
呑み込んでいく

白い月は
徐々に
闇に溶けていき

やがて
消えてしまった

かと
思えば

薄赤い光を
放って

再び空に
現れた

その赤は

まるで
血のようだ

血と思うと
不気味に感じるが

モミジのように
紅葉していると思えば

その赤色も
普段の色とは違った
魅力を感じる

たまには
いいんじゃないかしら

そんな
気まぐれも

普段とは違う

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言葉の花束ーアキの詩集No.79

言葉の花束ーアキの詩集No.79

1.「カフェオレ」今日は
ちょっと
気分を変えて

仕事帰りに
カフェオレを買った

まろやかな
味わいの中に

いつも飲む
ミルクティーとは違って

ほろ苦さが
感じられる

あまり苦いのは
得意ではないけれど

今日は
そのほろ苦さを
心身が欲していた

コーヒーは
大人の味だと
どこかで感じていた

だから
カフェオレが
ちょうど良い私は

まだまだ
半人前なのかもしれない

今日は特に

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言葉の花束ーアキの詩集No.78

言葉の花束ーアキの詩集No.78

1.「人間になりたかった人形」人間になりたかった
人形がいた

ある時
女神様が
人形に魔法をかけて

人形は
自ら動き
言葉も話せるようになった

人形は
大変喜び

人間にもっと
近付きたくて

人間らしいことを
どんどん真似ていった

次第に
人間らしくなる人形

そうしている内に
人形はふと
気付いてしまった

人間は
人間なのに
どうしてこうも
人間らしくないんだ?

朝から晩まで
働き

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言葉の花束ーアキの詩集No.77

言葉の花束ーアキの詩集No.77

1.「かぼちゃプリンの魔法」待っていました
コンビニスイーツ
秋の味覚

野菜なのに
どうして甘いの?

かぼちゃプリン

まろやかな味わい
なめらかな舌ざわり

カラメルとの
相性抜群

仕事終わりの
自分へのご褒美

あぁ
たまらない

あら?
もう終わり?

かぼちゃプリンの
魔法は一瞬ね

いつまでも
魔法にかけられたかったな

シンデレラも
12時には魔法が
解けていたでしょう?

魔法

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言葉の花束ーアキの詩集No.76

1.「瀬をはやみー今はあなたと別れても」

あなたと別れても
またいずれ
会える日が来ます

そう信じて
今は
離れましょう

私達を取り巻く
状況は

流れの速い川のように
めまぐるしく流れていく

私達は
どんな流れであっても
共に乗り越えてきたというのに

今まさに
岩にせき止められて

流れが二手に分かれると同時に
私達は引き離されようとしている

どんな障壁も
あなたと共に
乗り越えて

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言葉の花束ーアキの詩集No.73

言葉の花束ーアキの詩集No.73

1.「嵐なんて」嵐なんて
なければ良いのに

何でも
流して
何でも
壊していってしまう

せっかく実った
作物が
台無しになったり

尊い命が
無くなったりもする

嵐なんて

言いたくなるけれど

嵐が去った後の
晴れやかな空は

なんて
美しいんだろう

空が
たくさん
涙をこぼしたからか

いつもの
晴れた空と比べると

いっそう
スッキリと
澄んだ空をしているんだ

嵐がなければ
見る

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