言葉の花束ーアキの詩集No.80

1．「赤い月の乙女心」

闇夜が
月を
呑み込んでいく

白い月は
徐々に
闇に溶けていき

やがて
消えてしまった

かと
思えば

薄赤い光を
放って

再び空に
現れた

その赤は

まるで
血のようだ

血と思うと
不気味に感じるが

モミジのように
紅葉していると思えば

その赤色も
普段の色とは違った
魅力を感じる

たまには
いいんじゃないかしら

そんな
気まぐれも

普段とは違う
髪型や服装をしたりして

彼氏に
変化を気付いてもらいたい

気付いてくれたら
嬉しいな

なんて
そんな乙女のような

遊び心が
月にもあって

地上の人々の
驚き見とれる様を
楽しんでみている

そう思うと
赤い月が
可愛らしい少女にように思えて

親しみを
感じる

2．「蝶のように」

ある
昼下がり

日の光が
木々に射し込み

光を一身に浴びて
きらりと
羽根をはばたかせ

飛び交う
蝶の群れがいる

と
思ったら

ようく
見てみたら

紅葉で
黄色く色づいた
葉っぱ達だった

風に吹かれて
蝶のように舞い躍り
散っていく様子が

何とも
素敵だった

3．「良い加減」

自分に対して
厳しいのは

それだけ
真面目だからなのだろうけれど

私の場合
度が過ぎて

自分に対して
信頼がないから

色んなところで
自分を疑い

こうしよう
こうしなければと

自分を律し過ぎてしまう

何のために
ストイックになるの？

少し
ずぼらでも
大丈夫だよ

完璧でない
自分を
許可しようよ

いい加減でも
自分は何とか
やっていけるよ

少し
緩めた方が
良い加減だと思うよ

4．「その問いを解くのはあなたしかいない」

格好悪くたって
良いよ

間違えたって
良いよ

良い結果に
拘らなくて
良いよ

良い答えを
出すよりも

一つ一つ
答えを積み上げて

自分なりの
答えを導き出していく

その過程を
積み上げていくことが
肝心

誰かから
正解やヒントを
提示してもらうことは出来る

でも
正解に至るまでの
過程を踏むのは
自分しか出来ない

その問いを解くのは
あなたしかいない

あなたなら
出来る

何回でも
トライすれば良い

トライする度に
どんどん
答えの精度は上がるし

どんどん
違ったあなたへと
成長する

答えを導き出す
過程を
楽しんで

自分の人生を
深く味わって欲しい

5．「軌跡」

茜さす
空に一筋
飛行機雲

神様の
落書き
きれいだな

私も
子供の時は
よくやった

落書きを
しなくなったのは
いつからか？

世話しなくなって
いつの間にか
描けなくなったな

心のキャンパスに
一筋
線引くだけでも
違うだろうに

空に描かれた
白い線で
これだけ心が動くのだから

何でもいいから
心に何かを
描いてみたい

飛行機雲のように
自由に
気ままに

その軌跡が
何に見えるか

想像して
遊びたい

6．「車の波音」

車の走る音が

打ち寄せる波音のように

聞こえ

うつらうつらと

眠りを誘う

晩秋の夜

そろそろ

眠りにつこうか？

車の走る

波音を子守歌に

私は眠る

7．「雨上がりの夕暮れ」

雨上がりの
夕暮れは

一際眩しい
橙色の光を放っている

思わず
外に出て
見入ってしまった

先ほどまでの暗雲は
どこに行ったのか？

荒れた後の晴れ間は
何でこんなにも
眩しくて美しいのか？

心模様も
同じだ

辛く悲しい時を乗り越えた先の
穏やかな心境は

この晴れ間のように
どこまでも澄み渡り

その心は
より一層の輝きを放っている

どうして
こんなにも
苦しく辛いのか？

分からず
もがき苦しんだ時期がある

その意味が
ようやく分かった気がする

それは

きれいさっぱり
雨で浄化されて

新しい
自分へと生まれ変わるための

生みの
苦しみだったのだと
私は覚った

8．「分かって欲しい」

自分のことは
自分が分かっていれば良い

なんて
自立しているような
考え方だけれど

その考え方は
ある意味
孤独だよね

誰にも
分かってもらえなくて良いなんて

そんな寂しいこと
思わないで欲しいよ

少しくらい
分かって欲しいって
願ったって良い

それが
出来ないのは

他人を
信頼しようと
していないからだよね

受け入れられたい

受け入れたい

そう思うことは
自然なことだよ

人は
一人では生きていけない

支え合って
生きていくしかないなら

そこには
相手を信頼することが
どうしても必要になってくるよ

だから
一人で頑張らなくて良い

分かって欲しいと
声を上げてもいいんだよ

9．最後に

1．の詩は
先日の皆既月食をもとにして書いたポエムです♪

素敵な天体ショーでしたね（＾＾）

最後までお読み下さり
ありがとうございます。