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経営の観点からキャリアコンサルティングを考える

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キャリア理論の中でも経営の観点からの視点の記事をまとめてみました。
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記事一覧

youtube登録者数600人!!

youtube登録者数600人!!

 遅々とした歩みですが(苦笑)。登録者の皆様、ありがとうございます。
 そのyoutubeはこちら。

 このnoteもそうですが、キャリアコンサルティング技法の紹介のはずが、ちょっと路線ずれておりますけれども。

 動画はアップしたり削ったり、現在は80本です。最近の動画は100回見られることもなく、でもいずれ整理するかもしれませんので、見たいものがありましたら早めにご覧ください(全く儲かってな

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人はいない

人はいない

 全国的にそのようですが、介護・建設・製造業に応募する失業者(求職者)が枯渇しているようです。IT業界は求職者はいるのだけど、企業が求める資格や知識・経験を持つ人は少ない由。要は企業側が妥協して必要な資格や知識や経験がなくとも採用するか、いまいる社員(在職者)を教育訓練するしかもはや手がない。

 地方の中小企業の中には「自社で教育訓練する資源がない」と中途採用で乗り切ろうとする会社もありますが、

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人間の仕事

 「ワーキング心理学」で名を挙げたブルスティン、こんどは「人間の仕事」という訳書が出版されました。これもいい本です。キャリアコンサルタントなど就職支援を担当する方にお勧めしたいです。
https://www.amazon.co.jp/%E4%BA%BA%E9%96%93%E3%81%AE%E4%BB%95%E4%BA%8B-%E6%84%8F%E5%91%B3%E3%81%A8%E5%B0%8A%

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幸せとか社会正義とか考える

幸せとか社会正義とか考える

 いやまあ、「自分にとって幸せとは何か」って考えたときに自己理解とか自己分析とか欠かせないと思うわけです。
 これまで自分はどんな生活を送ってきて、その中でどんな幸せを感じてきたのか。違う生活だったら何が幸せと感じていただろうか。自分は今の自分や環境をどう考えているのか。

 父親がアル中だったりDVだったりすると、その娘もアル中やDVの夫と結婚しやすいみたいな話はよく出てきます。支援者は「そうい

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新しいキャリア理論を知るために

新しいキャリア理論を知るために

 もちろん人によってご意見は異なると思いますが。渡辺三枝子編「新版キャリアの心理学 第2版」ナカニシヤ出版はもう定番ですので。
 ナンシー・アーサーら編「現場で使えるキャリア理論とモデル」金子書房、日本キャリア・カウンセリング学会編「キャリア・カウンセリング エッセンシャルズ400」金剛出版あたりはいかがでしょうか(そこにおこがましくも渡部昌平「キャリア理論家・心理学者77人の 人物で学ぶキャリア

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子どもの中には「否定されたくない」から親しくない人とは会話しないという選択をする子もいる

子どもの中には「否定されたくない」から親しくない人とは会話しないという選択をする子もいる

 実は結構多いんです。でもそれだと世界は広がらないと思うのです。
 こういうのって実は大人の世界の真似というかコピーだったりするのではないかと思うのです。

 逆に同級生から否定されて、それからコミュニケーションを閉ざす若者もいます。傷ついてますから。年上や年下とは会話できるけど、同級生は苦手という若者も(そんなに多くはありませんが)います。

 少子化やネット社会の影響か、親しい友人とのみ話をす

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若者の多くは未来を具体的に語れない。具体的に語らせてあげる、認めてあげる工夫が必要だ

若者の多くは未来を具体的に語れない。具体的に語らせてあげる、認めてあげる工夫が必要だ

 学生には「具体的に、いつどこで何のために(誰に対して)何をする」か、具体的に目標を立てよ、と言っています。しかし、いくら言っても、かなり多くの学生がこれができない。懇切丁寧に説明はしますが。

 なぜできないか。今まで一度もやってないから。やらされてないから。「いろいろチャレンジする」とか「いろいろな人と話をしてみる」とは言えるけど、「じゃあいつどこでどんなチャレンジをするんだ」とか「まずいつど

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ジョブ・クラフティングについて考える

ジョブ・クラフティングについて考える

 私は経営学・雇用管理方面にはあんまり詳しくないのですが。キャリアコンサルティング関係ではあまり出てきませんが、周辺分野というか類似した考え方ではあるような気がしており。

 日本では高尾義明先生や島津明人先生などが積極的に概念や技法、実践をご紹介されており、お2方のものをはじめ日本語の論文も結構たくん入手可能です。関連する書籍や雑誌も出てますね。

 レズネスキーとダットンによって提唱されたとい

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キャリアコンサルタントの質の一定化あるいは市場の評価はこれからだと思う

キャリアコンサルタントの質の一定化あるいは市場の評価はこれからだと思う

 医師も弁護士も公認心理師も他の士業もそうだと思うのですが。たぶん最終的には市場の判断(あの先生はいいよ、みたいな)なんだと思うのです。医者や弁護士の資格があれば儲かるかと言えば、サラリーマンでは厳しいし、自営だとしてもやっぱりお客さんの声で新たなお客さんが来るのだろう、と。

 どこまでいっても「資格があるから大丈夫」「2級より1級が優れている」というのは難しいと思っています。一般的に専門医のほ

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若者の取扱説明書その2?

若者の取扱説明書その2?

 その1?はこちら

 日本の若者は自己肯定感が低く、一部を除けば安心・安全・安定が好きで、リスクのあるチャレンジを好みません(一方で、阪神淡路大震災や東日本大震災以降「地域貢献」「社会貢献」を意識する若者は増えているようです)。学校の中でも人と違うこと、目立つことを避け、「何もしないこと」「目立たないこと」を選択しがちです。実は教員も保護者も生徒のチャレンジよりも「問題がないこと」を喜びがちで、

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「若い男性を採用したい」の罠~雇用管理はちゃんとできていますか。

「若い男性を採用したい」の罠~雇用管理はちゃんとできていますか。

 地方の中小企業では新卒採用よりも中途採用がメインのところが多いと思いますが、それでも「若い人(特に男性)を採用したい」という企業は多いようです。いいんです、長く勤めて欲しいという気持ちはよく分かります。しかし。御社では労働者の年齢に合わせた雇用管理をちゃんと行っているでしょうか。
 特に若い人を採用してもすぐに離職してしまっている企業さんは、十分な注意が必要と思います。
・ 若者は離職率が高いで

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改めてハーズバーグの二要因説を考える

改めてハーズバーグの二要因説を考える

 頼まれて時々行政の会議に出ることもあるのですが。最近聞くのは人手不足、「採用できない」という企業側の声です。コロナ禍はありますが、雇用調整助成金が効いているのですかね。2022年1月の完全失業率は2.8%、2022年1月の有効求人倍率は1.16倍(1倍を超えると仕事を探す人よりも、人を探す企業の募集が多いことを示す)となっています。ちなみに秋田はもうちょっと高い1.54倍です。
 一方で秋田駅前

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キャリアカウンセリングのナラティブアプローチのTips

キャリアカウンセリングのナラティブアプローチのTips

 ナラティブアプローチというと、傾聴を重視する先輩方から「前からやってたよ」と怒られるのですが、クライエントに語らせるテクニックというのは傾聴するに限らず。むしろ傾聴は(エンカウンターグループで言われるとおり)クライエントにとっては時に恐怖です。クライエントであろうがなかろうが、自分の嫌なこと・しゃべりたくないことを相手に知られることは恐怖でしかありません。
・ しゃべりたいことをしゃべってもらう

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せんべいの原材料から自分の「当たり前」を疑う

 有名な話なので、ワタシがすることもないですが。皆さんにとって「せんべいの材料」と言えば何ですか?秋田出身のワタシはほぼ間違いなく米です。愛知近隣の方はでんぷんでしょうし、岩手など太平洋側(の米の取れないところ)は小麦粉です。山形や新潟も米、ワタシが2年ほど住んでいた沖縄は小麦粉です。
 簡単に言えばその地域で取れるものあるいは入手が容易なものがその地域のせんべいの材料になります。でもこういうのは

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