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東雲そら
2021年9月10日 23:00
君の手から香りがした愛用のハンドクリームの爽やかなそれだ男のくせに綺麗な肌に磨いちゃってさ素直に褒めることができない私は天邪鬼「寒くなるから買い物に付き合ってよセレクトショップに行きたいんだ」手は引っ張らないでハートは引き寄せられるクローゼットで服を探る組み合わせが難しくって当日シンプルな装いでも滑らかに褒めるいつもの爽やかな匂いが手から漂う君の手と口が今
2021年7月25日 17:05
息を吹きかけてしゃぼん玉は空を泳ぐ風が付き添って旅をする流れに委ねながら仰ぐ世界ふわふわと夢心地破裂が待ち構えても上へ海に映る波光を眼下にお月様今宵もこんばんは浮くほどに故郷の地上と距離が生まれても先の見えない未来と気まぐれに変わる空模様何かに脅かされても今はこのまま宙を目指して #ポエム #poem #詩 #詩のようなもの #創作 #自由詩
2021年7月8日 18:37
張り裂けそうな胸の痛みを分かってほしいと嘆くのはあまりにも簡単だった静寂を崩す波音は時に強く時に優しく断続的に浜辺に押し寄せる濁りを知らない透き通るそれが詩的な言葉は音と色と自然と情で成り立つ君は詩そのものだった藍色に近い青い波が声をかけてくれるその日常に救われていた有り難さに気付いた今目を閉じて耳を傾けるいつもの海が聴こえる気持ちを綴った手紙を空
2021年6月15日 01:00
青空が怖いどこまでも続いてゆく空の青さ 壮大さ自分がいかに矮小で取るに足らない存在か気付いてしまうから指先で大気をなぞる世界が若さに沿ってくれると信じていたの 一秒経つ毎に砂時計を逆さにする毎に青空は相対的に美しくなるああ空の青さが眩しいから目を背けたくなる時こそカーテンを開けるの #ポエム #詩 #自由詩 #空 #日記
2021年6月21日 19:54
人類の憧れ古代人の標死者の代名詞願いを託す対象☆薄らと宙に浮かぶそれに手をかざしても届かないそれに幾多の人が眼差しを向けて数多の願いが込められて☆星が宙を翔る一瞬両手を組み刹那祈りを捧げる叶うとはつゆほど思わなくともその行為に心癒す慈愛に似たものがある☆遠く離れた恋人想像力の源泉過ぎ去りし辛い過去点を見つめて私は何を思う点と点が
2021年4月1日 18:23
目をパチリ開ける一月前とは異なる住空間スペースが有り余る部屋のカーテンを開けると燦々とした黄金色の輝き1日のはじまりいつかの未来に立っている電車に揺られ交差点を右に曲がる青信号に切り替わり人々は一斉に歩き出す地元では見慣れない風景この街は未知の世界真っ白な未知の世界余白が有り余る世界きっとこれから色彩豊かな世界へ移ろうから今は不安さえ馴染ませて前を向
2021年3月19日 18:31
想いを風と光に乗せ春の白昼に詩を綴る光は屈折するもの水が入ったグラスに着地した誤って器に入った水が袖に飛びかかった今は僅かな水滴のみ器に残って光は直線に進むもの矢のように前を突き抜ける渇きはどこへやら濡れた衣服は乾いた過去と決別するよう梢越しに陽を見つめて光は虹のようなもの星彩に青光りまで色彩豊か忘れかけていた七色の表情が反射したその美しさに改めて気付いて
2021年3月17日 18:44
「君らしくいてね」風光る午後あなたがくれた言葉ありふれたそれも君からだと意味を帯びる挫けそうなときつまづきそうなとき真夜中眠れないとき先が見えなくて不安が喉に詰まっても記憶の欠片を拾い上げてその言葉を馴染ませるたったそれだけで光芒が視界に映るように立ち上がる勇気が湧く気付けば四季は何度も巡る香りをゆらゆら移ろわせて今の世界に君は不在でも眼を閉じて耳
2021年3月14日 19:16
既定通り春は訪れて君が不在の世界でも柔らかな風がそよぐ髪と戯れて頬を掠める最後の言の葉変わらない面持ちと声の高さで君からの「ありがとう」刻々と針は動き2人の思い出はクリスタル色に染まる既定通り春は訪れて君が不在の世界でも木漏れ日は揺蕩うその円形の眩さに記憶の君を重ねる既定通り春が訪れるその前に君は世界から去っていったその事実がガラス色の心に響いて
2021年3月9日 21:21
「僕の心臓が止まったら、気球葬してちょうだい」従兄弟の君は普段と変わらない口そぶりで告げる。夕暮れ、陽は傾いて影は伸びる。「なんで気球なの?」「気球なら、物理的に星に近づくから。僕は死後、お星様になれるかもしれない。」血が繋がっているのに時折突拍子もないことを口にする、不思議な人。「大きな病を抱えていないのに、どうして死に耽るの?」「保険だよ。自分が死んだ後、空に還るのか、違う
2021年3月7日 21:41
窓から眺める桃色がひらひら踊った。病室のベッドで足を伸ばす私はそっと手を差し出して窓越しに春を掴む。窮屈な日々が色褪せないのは、一年に一度、君に会えるから。年々、恰幅の良い出で立ちで私を驚かせる。舞う桜との真反対ではドアを開ける音。君がこの小宇宙に入ってきた。今年もまた、一段と背丈が高くなったね。「だって育ち盛りだから。」と切り返す、淡々とした君の言葉選びは嫌いじゃない。「桜が綺麗。」
2020年12月21日 18:38
限られた時間を生きる生まれた時は真っ白な余白に相変わらずデタラメな色を塗りたくる想像通りにものごとは運ばないよ想定通りの絵を描くのは難しいよ余白は段々埋まっていって残されたスペースは散り散りに分かれている思考は一貫性を求めているのに歩んだ足跡は曲がりくねっている理想通りにいかないのそんなの知ってたよって君が笑うから僕もつられて笑う僕も君も虹のような七色じゃない
2020年12月24日 20:15
「wish」「届いて」「境界線」「wish」あどけない笑顔が弾ける今日はクリスマスイブ君が笑うから心がはしゃぐんだ君のしなやかな掌が心を撫でてくれるんだ街を飾るイルミネーションが綺麗だね明日の朝は何を囁き合おうかなんてね怖くはないよ君がいるから弱いところはさらけ出して過去は幸福で塗りたくって未来は雪白より綺麗になるから君の幸せを形成する
2020年6月9日 20:21
数多の甘い囁きには心動かされない願いは君に振り向いて欲しいだけだ夜風が頬を弄る皐月の夜だった静かな公園で強く揺れるブランコは 数分後の僕の心臓にかなり似ていた木漏れ日が綺麗な白昼より君の瞳は願いは眩しかったどこ吹く風で在りたいと自分と向き合う強風にも世間にも流されない強さに惹かれた光を探した夜を何度も数えた 夜を跨ぐ度にベランダから眺める星彩も僕に届かなかったただ