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そらのうた

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#日記

光の筋

注がれる光の筋は
光芒の二文字へ凝縮される

君にとっての僕は
普通名詞に収まるかい?
固有名詞として展開されるかい?

歌は詞があるから成り立つの
いつだったか君は得意気に口にした
新緑に風が吹き込まれて刹那揺れた

何かを構成するには
不要なもの
不可欠なもの
その二つが点在して

君との出会いは
君からの言葉は
君の魅せる表情は
埋まらない欠片を
ぴったり当てはめた

僕にとっての君が光芒で

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青空

青空

青空が怖い
どこまでも続いてゆく
空の青さ 壮大さ

自分がいかに矮小で
取るに足らない存在か
気付いてしまうから

指先で大気をなぞる
世界が若さに沿ってくれると信じていたの 

一秒経つ毎に
砂時計を逆さにする毎に
青空は相対的に美しくなる

ああ
空の青さが眩しいから
目を背けたくなる時こそカーテンを開けるの
#ポエム #詩 #自由詩 #空 #日記

星の詩(リライト)

人類の憧れ

古代人の標

死者の代名詞

願いを託す対象



薄らと宙に浮かぶそれに
手をかざしても届かないそれに
幾多の人が眼差しを向けて
数多の願いが込められて



星が宙を翔る一瞬

両手を組み刹那祈りを捧げる

叶うとはつゆほど思わなくとも

その行為に心癒す慈愛に似たものがある



遠く離れた恋人

想像力の源泉

過ぎ去りし辛い過去

点を見つめて私は何を思う

点と点が

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しゃぼん玉

しゃぼん玉

息を吹きかけて
しゃぼん玉は空へ泳ぐ

春風が付き添って
気の赴くまま旅をする

時には流れに委ねていいかもね
時流を読み解くのは難しいから

透明な柔な円のように
時に僕らはふわふわと夢心地
時に僕らは破裂が待ち構えても上へ

先の見えない未来
気まぐれに変わる空模様
何かに脅かされても今はこのまま宙を目指して
#詩 #詩のようなもの #日記 #創作 #しゃぼん玉 #自由詩

真っ白な世界

目をパチリ開ける
一月前とは異なる住空間

スペースが有り余る部屋のカーテンを開けると
燦々とした黄金色の輝き

1日のはじまり
いつかの未来に立っている

電車に揺られ
交差点を右に曲がる

青信号に切り替わり
人々は一斉に歩き出す
地元では見慣れない風景

この街は未知の世界
真っ白な未知の世界
余白が有り余る世界

きっとこれから
色彩豊かな世界へ移ろうから

今は不安さえ馴染ませて
前を向

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既定通り春は訪れる

既定通り春は訪れる

既定通り春は訪れて
君が不在の世界でも

柔らかな風がそよぐ
髪と戯れて頬を掠める

最後の言の葉
変わらない面持ちと声の高さで
君からの「ありがとう」

刻々と針は動き
2人の思い出は
クリスタル色に染まる

既定通り春は訪れて
君が不在の世界でも

木漏れ日は揺蕩う
その円形の眩さに
記憶の君を重ねる

既定通り春が訪れるその前に
君は世界から去っていった

その事実が
ガラス色の心に響いて

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窓から眺める桜(詩版)

窓から眺める桃色がひらひら踊った。病室のベッドで足を伸ばす私はそっと手を差し出して窓越しに春を掴む。

窮屈な日々が色褪せないのは、一年に一度、君に会えるから。年々、恰幅の良い出で立ちで私を驚かせる。

舞う桜との真反対ではドアを開ける音。君がこの小宇宙に入ってきた。今年もまた、一段と背丈が高くなったね。

「だって育ち盛りだから。」と切り返す、淡々とした君の言葉選びは嫌いじゃない。「桜が綺麗。」

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七色の世界

限られた時間を生きる
生まれた時は真っ白な余白に
相変わらずデタラメな色を塗りたくる

想像通りにものごとは運ばないよ
想定通りの絵を描くのは難しいよ

余白は段々埋まっていって
残されたスペースは散り散りに分かれている

思考は一貫性を求めているのに
歩んだ足跡は曲がりくねっている

理想通りにいかないの
そんなの知ってたよって

君が笑うから
僕もつられて笑う

僕も君も虹のような七色じゃない

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wish

wish

「wish」
「届いて」
「境界線」

「wish」

あどけない笑顔が弾ける
今日はクリスマスイブ

君が笑うから
心がはしゃぐんだ

君のしなやかな掌が
心を撫でてくれるんだ

街を飾るイルミネーションが綺麗だね
明日の朝は何を囁き合おうかなんてね

怖くはないよ
君がいるから

弱いところは
さらけ出して

過去は幸福で
塗りたくって

未来は雪白より
綺麗になるから

君の幸せを形成する

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冬の空のような

眼を覚ますといつも通り
君からの「おはよう」が届く

だから寒さに負けないで
着替えるのも苦じゃない

君が愛して止まない
空を飾る冬の大三角形

昨日の夜
君は見つけられたかい

僕の住む街からは
少し離れた場所に現れる星彩たち

「冬は嫌いじゃない
かじかむ手も白い吐息も

季節の最後
思い出を振り返るには感傷的になれるから」

君がいつか言ったその言葉
僕なりの解釈を添えて君に返そう

「冬

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moment

緩やかに萎びるように生きるのが命なら
僕も君も大樹さえも今が最も美しい

躊躇いを忘れて駆けて行くのが人生なら
僕も君も光も綺麗な軌跡を残すだろう

水が弾く浸る潤いを齎す
風が舞う踊るこだまする
火が紅に揺れ熱く心灯す

足元や目に届くもの
静かに寄り添うもの

僕らの足跡には
いつだって当たり前が存在した

当たり前に支えられて
微かな生命が今を生きる

君にとって当たり前で
かけがえの無い存

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願いが交錯するまで

数多の甘い囁きには心動かされない
願いは君に振り向いて欲しいだけだ

夜風が頬を弄る皐月の夜だった
静かな公園で強く揺れるブランコは
数分後の僕の心臓にかなり似ていた

木漏れ日が綺麗な白昼より
君の瞳は願いは眩しかった

どこ吹く風で在りたいと自分と向き合う
強風にも世間にも流されない強さに惹かれた

光を探した夜を何度も数えた 夜を跨ぐ度に
ベランダから眺める星彩も僕に届かなかった

ただ

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言葉だから伝えられること

言葉なんて嫌いだ

言葉一つで不意に人を傷つけてしまう
無自覚に無邪気な笑顔を浮かべながら

言葉なんて嫌いだ

人の心をそれだけで当て嵌めてしまう
君の悩みは君の願いは何処にあるのか

言葉なんて嫌いだ

本音とは裏腹に綺麗な仮面を形成してしまう
口にできない本心を閉まった人だけ損をする

言葉なんて言葉なんて

言葉一つで人を殺してしまう
言葉一つで人を安堵させうる

後者に目を向けたい

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星の詩

人類の憧れ

古代人の標

死者の代名詞



手をかざしても届かないそれに

薄らと光る宙に浮かぶそれに

幾多の人がどんな眼差しで眺めただろう



星が宙を翔る一瞬

目を瞑り両手を組む

おまじないに似た祈りを捧げる

叶うとはつゆほど思わなくとも



遠く離れた恋人

想像力の源泉

過ぎ去りし辛い過去

あなたを見つめて私は何を思う



孤独だった夜

独りぼっちの帰り道

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