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<<創作大賞 恋愛小説部門>>連載小説「憂鬱」- 28 『憂鬱』を乗り越え新たなるビジネスへ
SMビジネスは順調に広がり、美里とユリアの経営するクラブは口コミで評判を呼び、様々な国籍の女性ダンサーが集まる場所となっていた。
客層も多様で、日本人だけでなく、IT業界で働くインド人や営業マンの韓国人、中国人、さらにはヨーロッパから来るビジネスマンも増えていた。特にアジア系の富裕層が多く、その影響でクラブは繁盛していた。
美里とユリアは日々の忙しさに追われながらも、クラブの成功に喜びを感じて
<<創作大賞 恋愛小説部門>>連載小説「憂鬱」- 27 首絞めプレイ(チョーキングchoking)
美里とユリアの関係は、信頼と愛情で深まる中で、SMの世界に少しずつ慣れていった。
美里は、首絞めプレイについて勉強を始めた。彼女は慎重に情報を集め、安全な方法や注意点を学び、ユリアとのプレイに取り入れる準備を整えた。
美里はユリアの手を優しく握り、安心させるように微笑んだ。「手で首を絞めるプレイよ。もちろん、安全に注意しながら進めるから、心配しないで。」
ユリアは美里の言葉に少し驚きながらも
<<創作大賞 恋愛小説部門>>連載小説「憂鬱」- 26 友人もキャバクラからSMクラブへ転職予定
二人のSMプレイは盛り上がりをみせる一方で、美里の企画しているSMビジネスに協力したいという候補者もボチボチと出てきていた。
ユリアがレッスンに通っているバレエクラスの友人の一人で、ユリアと同じように日本からきたバレリーナの芹奈もSM業界で働くことに興味を持ってくれたのだった。
彼女はバレエをやっているとはいえ、普通のサラリーマン家庭で育ったためか、仕送りもソコソコで、週に数回は夜に日系のピア
<<創作大賞 恋愛小説部門>>連載小説「憂鬱」- 25 SMに、はまっていく二人
バスルームで強引にやってみたものの、さすがにスカトロとなると、美里も白けてしまった。やってしまった自分に後悔するのだった。
ニーチェのルサンチマンという概念、単純にいえば『本来は、禁じられていることをやってみたい。つまり、美しい女性の排泄物をみたいのではなく、排泄行為を辱めとして受けている女性を見ることによる優越感。』
そういう概念も、現実的には、脱糞後の臭気で素に戻ってしまうったという状況だ
<<創作大賞 恋愛小説部門>>連載小説「憂鬱」- 24 NYのソフトなSMクラブ?
ある日の夕方、ユリアは美里に特別なクラブに一緒に行こうと誘った。美里はどんなクラブなのか気になったが、ユリアの誘いにワクワクするのだった。
「美里さん、少しだけで構わないので、ボンテージっぽい服装で来てくださいね。」
「ボンテージ?って、どんな服装だったかしら。」
「ボトムは、黒のレザーとかのタイトなスカートやパンツで構わないです。上はタンクトップとかで。」
「それなら数着は持ってるって思う
<<創作大賞 恋愛小説部門>>連載小説「憂鬱」- 22 バレエダンサーとIT企業のコラボで新しいことを始められるのか?
美里はオフィスでユリアのことを考えながら、AIも使ってビジネスプランをリストにしてみた。
### 1. **オンラインダンスプラットフォーム**
- **内容**:バレエダンサーとしてのユリアの専門知識と、美里のITスキルを組み合わせ、オンラインでバレエやダンスのレッスンを提供するプラットフォームを構築します。
- **利点**:ダンス愛好者やプロを目指す人々に向けて、高品質なレッスンを世界
<<創作大賞 恋愛小説部門>>連載小説「憂鬱」- 20 美里とユリアのデートはリンカーンセンター
美里は日々のビジネスの忙しさに追われながらも、どこか心の奥にぽっかりと穴が開いたような感覚を抱えていたためバレエをユリアに習い始めたことで満ち足りた気分がもどってきた。
家で教えてもらうよりも、もっと広いスペースのあるユリアが教えているというダンススタジオへレッスンに通うことにした。初めはぎこちなかった美里も、ユリアの丁寧な指導のおかげで少しずつ上達していった。
ユリアのスタジオは、ニューヨー
<<創作大賞 恋愛小説部門>>連載小説「憂鬱」-19 美里がいよいよニューヨークで起業する
美里はまず人材派遣会社に就職することにした。これは彼女が将来的に自分の会社を設立するための一歩として選んだ道だった。人材派遣のビジネスは、比較的少ない資本で始められる上に、ネットを活用することで効率的に運営できるというメリットがあった。
美里が就職したのは、ニューヨークに本社を構える中堅の人材派遣会社だった。ここで彼女は、人材発掘のノウハウや経営の方法を学ぶことを目指していた。
「美里、まずは
<<創作大賞 恋愛小説部門>>連載小説「憂鬱」-18 専業主婦である母を受け入れられなかった?
吉永美里は、生まれつきの優等生だった。小学校から中学校まで、成績は常にトップクラス。高校に進学してからもその勢いは止まらず、さらには生徒会長まで務めることになった。彼女の将来は輝かしいものに違いないと、誰もが思っていた。
美里の学校生活は、誰もが羨むものであった。彼女はクラスの中心的存在で、教師たちからも信頼されるリーダーだった。友達も多く、その笑顔はみんなを元気にさせた。彼女の勉強の成績は言う
<<創作大賞 恋愛小説部門>>連載小説「憂鬱」-16 いよいよ二人が結ばれる日
その後、二人は再び地下鉄に乗ってセントラルパークに向かった。
「スタジオまでは地下鉄で通ってるの?」ガタガタと揺れる地下鉄の中で玲美がユリアに聞いた。
「もちろん。たまに突き落とされるなんていう怖い事件もあるのだけど、なるべく線路に近いところに立たないとか気を付けるようにしてる。」
「こんなにたくさん人がいると、どんな人がいるかわからないよね。」
セントラルパークを散歩しながら、自然の中でリ
<<創作大賞 恋愛小説部門>>連載小説「憂鬱」-15 METでドガのバレリーナの絵に感動する二人
バレエの主役を演じた公演後、ユリアは、ビデオ通話で玲実にその喜びを伝えた。「玲実、そろそろ夏休みも近づいてきたし、ニューヨークに遊びにおいでよ。ルームメイトにお願いして、家に泊まれるようにしてみるから。」
「本当に?ユリア、お泊りできる場所があるなら、もう少し頑張って家庭教師のバイトを増やして、少し貯金もたまってるから、エアーチケットを手配してみる。会えるのが楽しみになってきた。」玲実の声には喜
<<創作大賞 恋愛小説部門>>連載小説「憂鬱」-14 ニューヨーク移住そしてオーディションへ挑む
ユリアがニューヨークの新しいダンススクールに入学することが決まり、ついに出発の日がやってきた。空港には彼女を見送るために家族や友人たちが集まっていた。玲実は涙をこらえながら、ユリアとの最後の時間を大切に過ごしていた。
「ユリア、本当に行ってしまうんだね。ニューヨークでも頑張ってね。」玲実はユリアに抱きしめられながら言った。
「ありがとう、玲実。あなたの応援があるから、私はどこにでも行ける気がす
<<創作大賞 恋愛小説部門>>連載小説「憂鬱」-13 いじめの対処にユリアの両親はどう決断したのか?
学校での話し合いを終え、ユリアを連れて自宅へ戻った。敦子は、心の中で怒りと葛藤を抱えていた。娘が受けた仕打ちを思い出すたびに、彼女の胸は痛んだ。
「どうしてこんなことが起こったのかしら……」敦子は静かに呟いた。
夫のルーカスがオフィスから戻ってきた。敦子とユリアが神妙な面持ちでソファに座っているのを見て、少したじろいだが、敦子は気持ちを落ち着かせてゆっくりと事の成り行きを話した。
「そんなに