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なぜ、人材育成はOJTのみでは不十分なのか
経営資源は、人・物・金・情報に時間・知的財産を加えて6つあると言われています。これらの経営資源のうち、扱いによって価値が増減するものは「人(材)」のみです。
人(材)の価値を高めるためには、効果的で持続的な人材育成が必要です。その手段はいくつかありますが、OJT(On the Job Training)に依存する組織も少なくないように感じます。
ところで、有名なP.F.ドラッカーは、われわれリ
持続可能な組織マネジメントの実践と反省
第9回クリニカル・クラークシップに基づく作業療法臨床教育研究会研究大会が開催され、特別講演として「持続可能な組織マネジメントを目指したわれわれの実践と反省」についてお話をさせていただきました。
クリニカル・クラークシップに基づく作業療法臨床教育研究会は、以下の趣旨で設立された研究会です。
社会の要請に見合うOT有資格者の育成の課題は養成校のみではなく、われわれ臨床教育を行う側の課題でもあると感
なぜ、管理監督者と医療従事者は対立するのか
経営者および管理監督者と現場の医療従事者の対立の要因
わが国の医療業界は、少子高齢人口減少社会の影響により、病院経営はとても厳しくなると考えられています。組織が生き残るためには、外部環境に適応するだけでは不十分であり、経営者や管理監督者の視座は常に外部環境の進化の先にあることが重要と考えられています。つまり、経営者や管理監督者は、ビジョナリーであることが求められていると考えることができます。
リハ専門職は何を目指し、どう育成すべきなのか?
本noteは、全国病院経営管理学会主催「令和5年度リハ専門委員会報告会」で筆者が講演したイントロダクションの一部です。われわれの活動およびリハ専門委員会報告会の様子を広く知っていただくことを目的として公開しています。
多くの方が、リハ専門職の現在と未来を考える契機となれば幸いです。
リハ専門職は何を目指し、どう育成すべきなのか。その答えは、「間接的にも成果を示すことができる専門職を目指し、見通
部課長の仕事とは何か?
本noteは、「超訳ドラッカーの言葉」(2022)で紹介されているドラッカーの言葉のうち、部課長の仕事に関連するものの一部を引用したものです。
恣意的に引用している影響はありますが、部課長の仕事の大半はコミュニケーションと仕組みづくりであることがわかります。
最後までお読みいただきありがとうございました。
(参考)山下淳一郎「超訳ドラッカーの言葉」(2022)同友館
近年のリハビリテーションにおける診療報酬の変遷と集団作業療法
私が作業療法士の国家資格を取得したのは1998年(平成10年)で、医療保険領域で従事するようになったのは2000年(平成12年)からです。医療保険領域に従事した当時、算定していた診療報酬は、”作業療法簡単(なもの)”と”作業療法複雑(なもの)”という今では聞きなれない診療報酬項目でした。
最近の診療報酬では、”個別療法”として、作業療法士が対象者に対してマンツーマンで作業療法を提供することが一般
スタッフに機会を与えるとき、マネジャーに必要な覚悟とは何か?
私は現在、全国病院経営管理学会リハ専門委員会の正幹事を務めています。リハ専門委員会では、リハ専門職で学会の個人会員の方を対象として今年度からオンラインサロンを始めました。オンラインサロンは、年3〜4回の頻度で、1回あたり1時間程度、さまざまな意見交換を行なっています。
昨夜のオンラインサロンでは、スタッフへの機会の与え方についてが話題となりました。育成を目的としてスタッフに機会を与えても、結局そ
なぜ、リハ専門職の介入は終われないのか
短期集中予防サービスというものがあります。これは、介護予防・日常生活支援総合事業(総合事業)による、要支援者等に対するサービスです。
短期集中予防サービスの目的は、① 生活のしづらさを解消する、② セルフマネジメントが可能になる、③ 地域資源を活用した活動的な生活を獲得するの3つで、週1回、全12回のリハ専門職との面談が中心となります。
つまり、身体を触らず、家にない器具を使わず、利用者が自分
回復期リハ病棟におけるリハ料包括化の流れ
本noteは、美原記念病院の石森卓矢ら(2023)の「回復期リハビリテーション病棟のリハビリテーション料包括化に関する検討」(社会保険旬報 No.2896:2023.7.1)の要旨である。
回復期リハ病棟は、2000年度の診療報酬改定で制度化された病棟である。その後、リハ専門職の配置が進み、現在では豊富なリハ量を担保することが可能となった。しかし、必要な患者であっても1日9単位が上限として設けら
チームの属人化にどう向き合うか?
私が組織を観察する際は、必ず「属人化している業務は何か」を評価していることに最近気づきました。そこには、「属人化は回避すべき」という無意識の感覚があり、おそらくそれは、これまでの経験の中で身についた直感的視点なのだろうと推測します。
そこで本noteでは、属人化の定義を確認し、属人化の特徴と留意すべき点について簡単に整理します。
属人化は、組織による活動の成果を左右する要素として見聞きする機会