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クロウク

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雑記帳です。クロウク croakとは、カラスや蛙がガーガーとわめく様を意味する英語。そして、サミュエル・ベケット晩年のラジオドラマ『言葉と音楽』(1986-1987年)に登場する…
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#現代美術

COP26の会議場に「光合成の音」を響かせるサウンド・インスタレーション

COP26の会議場に「光合成の音」を響かせるサウンド・インスタレーション

友達から嬉しい報告がありました。ずっと連絡が取れず、何をしているのかと訝っていたら…。

光合成の音
先月中旬に終わったスコットランドのグラスゴーでのCOP26(第26回気候変動枠組条約締約国会議)。そのアドボカシー的な関連催事に、もう2年以上コロナ禍で会っていないアムステルダムの友人 Roosmarijn Pallandt が、独・ボン大学のAI研究チームとのコラボレーションによるサウンド・イン

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ゴームリー&ゲイフォード 『彫刻の歴史 Shaping the world』

ゴームリー&ゲイフォード 『彫刻の歴史 Shaping the world』

★Facebookのポスト(2021年11月8日)の転載

アントニー・ゴームリーとイギリスの文芸誌「スペクテイター」の評論家マーティン・ゲイフォードとの対談で綴る彫刻全史、いや、彫刻美学の政治と世界のかたちのエコシステム。一昨日、知人にちらりと見せてもらいました。そして地域図書館へリクエスト。大判の美術書、美しい画集や写真集の公共図書館での蔵書が増えると利用者もきっと増える、若い人の書物との接触

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ビエンナーレが都合2年間の延期:インド、コチ=ムジリス・ビエンナーレ

ビエンナーレが都合2年間の延期:インド、コチ=ムジリス・ビエンナーレ

★Facebookのポスト(2021年11月12日)の転載

インドではすでに90%以上に人が集団免疫を獲得したと報道されていますが、今月のヒンドゥーの大祭「ディワリ」のあとのリバウンドを読んでのことでしょうか、先月中旬、第5回コチ=ムジリス・ビエンナーレを運営する財団が二度目の、しかも1年に及ぶ長期の開催延期を決めました。当初は2020年12月からの予定が2021年まで1年延期された後、今回、2

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アレンカ・ジュパンチッチ Alenka Zupančič Žerdin、イエール大学講演 フランシス・ベーコンのトリプティク ※資料

アレンカ・ジュパンチッチ Alenka Zupančič Žerdin、イエール大学講演 フランシス・ベーコンのトリプティク ※資料

★Facebookのポスト(2021年11月14日)の転載

イエール大学でのアレンカ・ジュパンチッチ Alenka Zupančič Žerdin の講演。リュブリャナのラカン派精神分析学者、ヘーゲル学者。ジジェクとバディウの弟子。
フランシス・ベーコンのよく知られたトリプティック作品についての下り --- 52:50 "... the question of chance is very im

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伊奈ギャラリー、INAXギャラリー、LIXILギャラリー: 開催展覧会リスト(1981_2020)※資料

伊奈ギャラリー、INAXギャラリー、LIXILギャラリー: 開催展覧会リスト(1981_2020)※資料

昨年秋に閉じた1981年開廊の伊奈ギャラリー(後にINAX/LIXILギャラリーと改称)。40年間の展覧会リストがPdfでここにあります。丸一年気づかなかった。90年代末まではほとんど見てるかしら…。大阪と名古屋も何度か。

新橋の上田氏のギャラリーQから振り出して、銀座、京橋、日本橋、神田の山岸氏の2つの画廊で上がる画廊まわり(今では死語!)のスゴロク。1970〜90年代には、銀座通り〜中央通り

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高橋淑人展 東京造形大学附属マンズー美術館/白井晟一の建築

高橋淑人展 東京造形大学附属マンズー美術館/白井晟一の建築

★Facebookのポスト(2021年10月26日)の転載 ✳文章の一部を修正。

数年前まで在職していた東京造形大学の附属マンズー美術館(東京都八王子市。イタリアの彫刻家ジャコモ・マンズーのコレクションがあります)へ、かつての同僚教員で画家の高橋淑人の個展を見に行ってきました。

この10年ほどの、色の飛沫を重ねる作品の展示です。「飛沫」とは言っても、ポロック的な重力ドリップではない。遠目には、

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