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精神疾患に漢方薬はどうだろう? | 「柴胡桂枝湯」を飲んでみた

こんにちは、みつまめです。
転院先のクリニックで2回目の診察を受けてきました。

今のクリニックでは、これまで飲んできた薬(西洋薬)と並行して漢方薬を処方していただいています。
漢方薬で調整しつつ、いずれはずっと飲んできた薬を減薬→断薬したいと考えています。

今回の記事では、処方された漢方を1ヶ月継続してみてどうだったか?を記録しておきます。


これまでの漢方とのお付き合い

漢方については、ドラッグストアで購入できるものを個人的に試していました。
(前のクリニックで相談していたのにまったく取り合ってもらえなかったので)

2つしか試せていないですが、その時の内容を記録しておきます。

温清飲(ウンセイイン)

何となく効いた気がしていたのは「温清飲」
飲んで割とすぐお腹がポカポカする感覚があります。
メンタルについて、抑うつ期の始まりくらいであれば、うつまで急転直下で落ちるのではなく、ふんわり軟着陸するイメージでした。
(詳しくは下記の記事から)

柴胡竜骨牡蠣湯(サイコカリュウコツボレイトウ)

記事にはしていませんが、「柴胡竜骨牡蠣湯(サイコカリュウコツボレイトウ)」も試していました。

「ストレスでイライラする不眠症に」とあったのですが、飲んでから動悸がしたり、お腹を下したりして何となく合わない感じがしました。
そのため、あまり積極的には飲んでいませんでした。

良く考えたら、私はストレスで動悸はするものの、イライラするより、不安感で落ち込む方が多いので、もしかすると選択を誤ったのかもしれません。

漢方「柴胡桂枝湯(サイコケイシトウ)」について

私が今処方されているのは「柴胡桂枝湯(サイコケイシトウ)」

ツムラやクラシエの解説には「風邪からくる胃腸症状に」がメインの解説でした。
ですが、実は広範囲に効く処方のようです。

具体的な適応は下記の通り。

○風邪
○ニキビ(尋常性ざ瘡)
○婦人科の病:PMS・無月経など
○自律神経失調症
○パニック障害
○胃腸の病:胃痛・腹痛・下痢・便秘・過敏性腸症候群など

「【漢方処方解説】柴胡桂枝湯」漢方坂本

古くからある処方のようです。
確かに胃腸の症状にはすぐ効くらしいのですが、胃腸の症状を改善しつつ、ゆるく自律神経にも効くようなのです。

漢方において、胃に当たるみぞおち部分は「心下」と呼ばれています。
この心下は単に胃がある所というだけでなく、身体の血流や自律神経活動の要所として漢方では捉えられています。

単純に食べ過ぎた時に人は、息苦しくなります。また心筋梗塞は、人によっては大食したあとに発症することがあります。また食べ過ぎた時に眠くなることや、遅くに食べすぎて寝付いたあとにすぐ起きてしまうこと、また胃が疲れると背中が凝り痛む方や、頭痛と胃の気持ち悪さとが関連する方など、実は胃と全身の症状とには多くの関連が見て伺えます。

そして胃の調子が良くなると、息が深く吸えるようになったり、良く眠れるようになったり、また頭痛が治ったり、肩こりが治ったりすることが良く起こるのです。つまり、柴胡桂枝湯が広く症状を包括して治すことができるのも、この心下に対する配慮が中心にあるから、と考えることができます。

「【漢方処方解説】柴胡桂枝湯」漢方坂本

なお、精神科で漢方医をしていた先生がこの処方を使いこなしていた、という内容も書かれていました。
漢方の知識がない私にはやや難しい内容でしたが、下記の記事が詳しく、大変面白く読ませて頂きました。


体を温め「睡眠の質改善」をメイン目的として処方された私のケース

私は双極症Ⅱ型疑惑があり、気分の波が大きいです。
メインで飲み続けているビプレッソ徐放錠は割と合っているらしく、仕事に行けなくなるほどの鬱はここ数年は年に1-2回程度。

いまは転職したばかりなのでなんとも言えませんが、ここ1ヶ月はあまり激しい波はなく、落ちても病的なほどではなく。
恐らくフラットな状態なのではないかと思います。

私はビプレッソ(西洋薬)をいずれ減薬、断薬したいので、そのあたりも踏まえて先生と相談しました。
結果、漢方で下記のいずれかを改善するのが良さそうだ、という話になりました。

  • 何を試しても睡眠の質が改善しない

  • PMSが重く、PMDDまではいかないがメンタル面にもかなり影響している

どっちもメンタルにかなり影響しているものの、まずは何をやっても改善しない睡眠から行こう、ということになりました。

私は、睡眠については寝付きは問題がなく、中途覚醒・早朝覚醒は稀です。
ただ、スマートウォッチの計測上、ノンレム睡眠が短く、レム睡眠が異常に短いものが断続的に続くような感じ。
寝起きが辛く、覚醒するまでにかなり時間がかかります。
睡眠の質はかなり悪そうです。

冷えについては、冬場は足の冷えが強く眠れない事があったり、足の冷えからお腹が痛くなることがある、という話を先生に伝えました。

生姜が入っている別の漢方と迷われたようですが、最終的に柴胡桂枝湯が処方されました。
体を程々に温めてくれる、と先生から説明がありました。

※漢方を打ち出しているクリニックではないのですが、本を調べながらも結構ちゃんと(?)問診して出してくれました。
みぞおちを押すと痛いか?とか、手足の冷えはあるか?とか、PMS・生理の時の症状とかは漢方の質問っぽい?

※ちなみに「桂枝」というのは、シナモンと同じもののようです。
クスノキ科常緑高樹のケイの若枝のことで、血行促進、鎮静鎮痛、利水作用、解熱、抗菌作用などがあるそう。
参考:「【生薬解説】桂枝」伝統漢方火の鳥


「柴胡桂枝湯」を1ヶ月飲んでみた感想

体調面

  • 手の指先の冷えは改善。寒い日に手袋なしで自転車に乗っても、その後も冷えが続くことが減った。

  • 足の冷えは若干改善した気がするが、寒い時は冷えすぎて寝付きが悪かったり、お腹が痛くなったりする。(昔からずっと冷えが原因でお腹がゆるくなります)

精神面

  • 転職したばかりだけど、仕事を覚えるのに必死でいっぱいいっぱいという感じはない。自分の状況を冷静に判断できていると感じる。

  • 前職がかなり忙しかったのだと今更気づいた。現職でフルパワーを出したくなることがあっても、自分で気付いてペースをコントロール出来ている。

  • 仕事でミスをして落ち込むなどはあったけど、理由あっての正常範囲の落ち込みという感じ。過剰な自己否定などは出なかった。

  • 年末年始を挟み、やはり母とのやりとりの際イライラ、哀しいなどの気持ちがかなり強く出ると再認識。今後の課題がはっきりした気がする。

睡眠

  • 寝起きが辛い感じが軽減されて、アラームで覚醒出来るようになった。

  • 起き上がってからも強烈なぼんやり感はなく、以前と比べて動きやすいと感じる。

  • レム睡眠が細切れなのが相変わらず。

  • ノンレム睡眠の3回目がたまにあるなど、今までのパターンとは若干変化があるような気もしている。

相変わらずレム睡眠が細切れ、ノンレム睡眠も1回が短い
(これでも)比較的調子はよさげ

※睡眠の数値はスマートウォッチ上の数値です。あくまでも参考程度です。

気になっていること

  • 手の冷えは良くなったが、昼休憩時顔のテカリが気になってメイク直しすることが増えた。上半身だけ体が温まっている?

  • 上半身の冷えは良くなったけど、下半身はさほど改善されていない気がする。ただ最近寒いからってだけ?

  • 寝起きが改善されて嬉しいが、睡眠の質が良くなったと単純に結びつくものなのか?

引き続き「柴胡桂枝湯」が処方されました

大きな問題がなく、寝起きのぼんやり感が改善したということで継続して処方されました。

冒頭で引用した記事にも、穏やかにやさしく効くとありましたし、続けてみてゆっくり変化が現れるかもしれません。

穏やかにやさしく、症状を取るべき状況において用意された薬であるということ。
そして、胃腸を中心に回復させることで、様々な症状を包括して治療し得るという理論が根底にあるということ。

「【漢方処方解説】柴胡桂枝湯」漢方坂本

継続してみて、さらに何かしらの変化があったらまた記事にしようと思います。

最後までお読み頂きありがとうございました。

これまでの実験・考察などの記録

転院の経緯・抗精神病薬関連

睡眠の質改善関連

公開順に並べてあります。
実験の過程が知りたい方は上から順番にどうぞ。
ピンポイントで気になるテーマがあればお好きなものをビュッフェ形式がおすすめ。

生きづらさ解消に向けての考察や実験など


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