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パリ逍遥遊

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フランスでのライフスタイルから、ワークライフバランスを考えてゆきます。
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#パリ

パリ逍遥遊 フランス語を習う

パリ逍遥遊 フランス語を習う

フランスでは日本人はよく声をかけられるのだ。

パリに赴任して1年が過ぎた頃、地下鉄に乗っていたら、とある男性が声をかけてきた。金髪のフランス人だ。しかし、その口元から発せられる言葉は日本語。小脇に日本語の教科書を抱えている。彼の日本語の教科書を見せてもらうと、結構難しいレベルの教科書だ。自宅の最寄り駅に近づき、”Au revoir”を言おうとしたら、彼も同じ駅だという。

一緒にメテロを降り、し

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パリ逍遥遊 クラリネットは壊れたか?

パリ逍遥遊 クラリネットは壊れたか?

「クラリネットを壊しちゃった」は、誰もが子供の頃に聞いたことがある童謡だろう。大人になって、我が子が「パパからもらったクラ~リネット♪」と歌っているのを聞くと、超ロングセラーだな~と改めて感心する。

この童謡、途中で変な歌詞になることを、みなさん覚えているだろうか?以下のフレーズだ。
「オー パッキャラマード! パッキャラマード! パーオ パーオ パパパ!」

パパからもらったクラリネットが壊れ

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パリ逍遥遊 フランスで道を聞かれる日本人

パリ逍遥遊 フランスで道を聞かれる日本人

パリに住んで数ヶ月。始めはこいつら何ボソボソ言ってるんじゃ?とか、知っているフランス語は「ジュトジュデ、ニジュ、アトジュデ、サンジュ」(注:「10と10を足すと20、あと10を足すと30になる」という日本語をフランス語っぽく発音したもの)ぐらいしか知らなかったが、段々とフランス語会話に慣れてきた。

となると、ついつい話したくなっちゃうのが人間の性。そこは、さすがパリ。みんな普通にフランス語を話し

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パリ逍遥遊 ブルゴーニュワインに合う究極の食材

パリ逍遥遊 ブルゴーニュワインに合う究極の食材

「たゆたえど沈まず」な都市パリにいて手軽に楽しめるものといえば、やっぱり飲食。ワインはフランス各地から、その地のテロワールを見事に表現したワインが気軽に手に入る。また、さすが農業大国フランス。食材についても新鮮な海の幸から山の幸まで、簡単に手に入る。となると、ついついマリアージュ(ワインと食材のマッチング)に挑戦したくなる。

生牡蠣とシャルドネ、鶏肉とリースリング、ラム肉とシラーなどがよく知られ

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パリ逍遥遊 メドックマラソンで臨死体験か?!

パリ逍遥遊 メドックマラソンで臨死体験か?!

 臨死体験と言えば、20代の若い頃、「臨死体験」をしたことがある。1キロほど泳いで、サウナで汗をガンガンに出した後、母の誕生祝にレストランに出かけた。のどが渇いていた私は、弱いくせにワインで喉を潤してしまった。「運動で血流が早まり血液脳関門をアルコールがバンバン通って、脳に到達した」状態になった私は、急に気持ち悪くなり席を立った。席を立った瞬間、意識がなくなり、全面から無防備に倒れてしまった。自分

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パリ逍遥遊 受胎告知

パリ逍遥遊 受胎告知

 受胎告知とは、御使ガブリエルが、マリアに聖母になることを告げることだ。聖書「ルカの福音書」第1章の以下の部分。

1. 六か月目に、御使(みつかい)ガブリエルが、神からつかわされて、ナザレというガリラヤの町の一処女のもとにきた。
2. この処女はダビデ家の出であるヨセフという人のいいなづけになっていて、名をマリヤといった。
3. 御使がマリヤのところにきて言った、「恵まれた女よ、おめでとう、主が

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パリ逍遥遊 我が家の雨漏り

パリ逍遥遊 我が家の雨漏り

ここ数日の悪天候で職場に行くのも帰るのも億劫だ。

東京と比べると雨水が恐ろしく汚い。上を眺めると大きな美術館に迷い込んだような景色のパリだが、下は地獄のパリ。土埃と混ざり茶色になって、タバコの吸い殻や犬のフンをさらって下水溝に落ちてゆく雨水を見ていると、ダンテの神曲に出てくる地獄前域のようだ。ここからが地球の中心に落ちてゆく、漏斗状の地獄の始まりだ。

そんなこんなで仕事から帰ってきて玄関の電気

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パリ逍遥遊 ヨーロッパ文化遺産の日

パリ逍遥遊 ヨーロッパ文化遺産の日

9月の第3土曜日と日曜日に開催される「文化遺産の日」

1985年にフランスの文化大臣が提唱し、ヨーロッパ全体の合同イベントだ。フランスでは1万5000を超える歴史的建物が見学できる。もちろん、日ごろは見学が許されないフランスの中枢も見学可能だ。

早速、エリゼ宮(大統領官邸)を見ようと、早朝5時半にエリゼ宮に並んだ。朝早くにもかかわらず、すでに50人ほどの列ができている。空港さながらのセキュリテ

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