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Hawaii Life

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わたしの目に映るハワイ
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#ハワイ島

赤ちゃん三昧

赤ちゃん三昧

『カラダをクレンズすると赤ちゃんを授かる率が上がるのではないか』
というのは自分が妊娠した時に感じたことです。
暴飲暴食のパーティーガールから、ベジタリアンのヨガガールに転身してすぐに赤ちゃんがやってきました。
なぜこんなことをまた考えているかというと、最近うちでクレンズをした数人が妊娠出産をしていることに気づいたからなんです。
この仮説を説明するすべはないし、立証する気もありませんが、
そういう

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甘えられない人

甘えられない人

もうボロボロだった。

2週間で家を売るためにはまず、家財道具をすべて倉庫に移す。
空っぽになった家に”ステージャー”という、インテリア雑誌から抜け出たような内装を演出をする人々が、家具や小物を次々と運び込む。
家はみるみるうちに、買い手の心を惹きつける魅力的な物件になった。

ここまでで、すでにクタクタだったにもかかわらず、その舞台セットのような家で生活しなければならない。
家を見に来る人から電

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歳を経て見えてくるもの

歳を経て見えてくるもの

わたしが小さい頃の祖母、 あの白い割烹着を着てチリチリっとしたパーマをあてていた祖母は,
今のわたしくらいの年齢ではなかったか。
記憶にあるおばあちゃんの年齢になってきたなぁ。

でも30代 40代の頃に戻りたいかといえば、はっきりNOと思う。
あんなに手探りで、感情がいつも波立って、でも先のことなど考えずに
突っ走った時代は一度でたくさん。
体験をある程度積んできた今からが楽しいに違いないと思っ

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ハリケーンの支度

ハリケーンの支度

巨大ハリケーンがやってくる。
太平洋の真ん中の、小さな小さな島ハワイ。
慣れたものとはいえ、今回のように大きいのが来る時は
支度をするのだ。

去年は隣近所の窓ガラスに”X”のテープが貼られたが、
効果なしと判断したのか、今年はやめたようだ。
わたしも車のガソリンを入れたり、ランタン用のガスを余分に買った。
うちにはオイルランタンも二つあるので、大きな明かりがこれだけあれば
大丈夫。
カセットコン

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ハワイのフルーツ

ハワイのフルーツ

ご存知だろうか。
ハワイ島には土がないことを。
わたしがこの島に移住したときに、一番驚いたことは
土がないことだった。
前に住んでいたオレゴンでは畑を作っていたので、
まずは畑、と思っていたら肝心の土がない。
土がない場所があるなんて、考えたこともなかった。

この島はほとんどが溶岩でできている。
古い噴火地区に少し土があるくらいで、
どこへ行っても真っ黒な溶岩に覆われている。
だから畑をするには

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溶岩が流れるそばで

溶岩が流れるそばで

キラウエア火山の噴火は、
レイラニエステートという住宅地からはじまった。
あっという間に住宅地が大地に戻っていった。
8番目の亀裂から吹き出した溶岩は衰えることなく、
今では巨大な火の河になって、海へと流れ落ちる。
ほんの二ヶ月で、ハワイ島の形は変わった。
落ちた溶岩が大地になり、新しい島まで現れた。

今回の溶岩は2つの大きな住宅地を通り、
700以上のお家が溶岩の下に消えた。
住宅だけでなく、

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ヨガナンダの奇跡

ヨガナンダの奇跡

この家に引っ越して間もないある日、
郵便物を取りに出た隣のおばあちゃんが
「ようこそ お隣さん」と話しかけてくれた。
「ナナ(おばあちゃん)ってみんな呼ぶのよ。そう呼んでね。」
ナナとの最初の出会いだった。
彼女はもうすぐ90歳らしい。
そんな歳にはとうてい見えなかった。

ご近所さんと顔見知りになったある日、
ナナのお誕生日パーティに呼ばれた。
ナナはみんなの真ん中に座り、背筋を伸ばしてワイ

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蘭の花

蘭の花

オレゴン州に住んでいたわたしがハワイへと移住したのは、
一人息子のイオが高校3年のときだった。
離婚はしても、父親の家とは近所だったので、彼は両家を行き来していた。
いつも普通に会っていたのが、ハワイとなるとそうはいかなくなった。

イオは州立大学へと進学し、友達と家を借りて住み始めた。
勉強と仕事とで忙しい日々を送っていた。
わたしの新しいライフも、そうそうオレゴンへ遊びに行けるような
余裕のあ

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Puhi Bay Tent

Puhi Bay Tent

今年もプヒベイにたくさんのテントが立つ夏が来た。

このビーチはハワイアンたちが暑い夏を過ごす場所。
毎年抽選でテントを立てる位置が決められる。

場所が決まると、家族で大きなテントを張る。
そして、テーブルや椅子、台所用品、浮き輪、カヤック、着替え用テント
など、海辺で毎日過ごすために必要なものが運び込まれる。
もちろん、トイレも設置される。
各家族が借りる、レンタルトイレの鍵が家族みんなに手渡

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赤ちゃんが生まれた

赤ちゃんが生まれた

5人目の赤ちゃんが生まれたと聞いて、すぐ赤ちゃんを見に行った。

病室に入ると、生まれたての赤ちゃんを膝にのせて、誰かと電話で
話しているお母さんの、疲れのない、いつもの笑顔にびっくり。

「まだ6日早いのよ。でも破水しちゃって。子供達の面倒を見てもらう
手配をしてから、どうしてもスーパーに寄りたかったの。」

そうして自分で運転をして病院に着いたらもう、
赤ちゃんはそこまできていたという。

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birthday luau

birthday luau

”ルアウ”とはハワイ語で、パーティという意味。
でも普通のパーティではない。
豚を丸ごと一頭蒸し焼きにするカルアピックが登場するような
何百人も集まるようなパーティのこと。

子供が生まれる前のベイビーシャワールアウ、1歳の誕生日ルアウ、
卒業記念ルアウなど子供の成長を喜ぶようなルアウが多い。
招待状があったとしても、準備をする方は何人来ても大丈夫な量の
食べ物、席、アトラクションを用意している。

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69へ

69へ

テキストが届いた。

”日曜日69へ行くよ! みんな一緒に行こうよ〜”

69とはコナ側、ワイコロア近くにあるビーチ。
ヒロ側に住むハワイアンは時々、
さんさんと輝く太陽とターコイズ色の海と白い砂を目指す。
(ヒロは雨が多く、ほとんどのビーチは溶岩と冷たい海水なので)

地図にはない、ローカル率の高いこのビーチは、白砂のすぐそばに
たくさんの木が茂っているので、日陰が多く1日遊ぶのにとてもいい。

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Moani Ke 'Ala

Moani Ke 'Ala

「ハラウがうちの庭に来て、踊ってくれることになったんです!」

ゆみちゃんからそう連絡があったのは、彼らが来る二日前だった。

                ▫️

ゆみちゃん達はその土地、『Moani Ke 'Ala』を半年前に買った。
”土地に呼ばれた”としかいいようのないご縁だったので、彼らは
その土地のランドキーパーとして、ハワイ文化と世界を繋げるための
拠点にすると決めた。

彼らを呼

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