休息こそ豊かさ
先日のページでもお話したように
私はせっかちだったので、意味のないことや
やるべきことが積まれた状態が苦手で
なんでもはやく済ませたいという気持ちが先行してしまうということが習慣になっていました。
数年前までは、休日には何をして良いのか分からないといった具合に時間を持て余しており、
休みの日も仕事のことを考えていたり、内職したりと
常に頭を稼働させていて、次第には『休む』ということが出来ないようになっていました。
ストレス発散ということを挙げるにしても
大声で歌う、たくさん話す、紙に書き出す…など
外に出すこと、動くことだけしかないと思っていました。
ただ空を見上げて、昼寝をすることや
モフモフのタオルケットに顔をうずめることだって、とても癒されるし
そういった『静』の時間を
もっと積極的に取り入れていってもいいと思えたのは、休み始めて半年ぐらい経った頃でした。
最初、何もしないことは苦痛でしかなく
誰からも何からも求められないという孤独感と欠乏感から恐怖を覚えました。
それだけ日々、人の役に立つこと
自分に与えられた業務を全うすることを、生き甲斐としてしまっていたからです。
時間と数字に追われながらも
業績が伸びることや、顧客からのお礼の声を自分の価値にしてしまっていたのです。
何もしないこと、誰からも何からも求められないことがこんなにも悲しくて虚しいことなんだと嘆いていました。
本当は、何もしない休息の時間こそが
自分を回復させてくれる充電時間なのに
『何もしないこと』に心地良さを感じていいのに
もうそれが出来ないくらい、休むことを必要としていない人は多いんじゃないかなと思います。
数年前までは、忙しさこそが充実だと思っていたのでよくわかります。
ですがいつの間にか蓄積されているストレスは
いずれ、何らかの不調として体や状況に出てきて
その時に自分と向き合わざるを得ないような大きなことが起こって来るという
そういったことで、人は変わるべきタイミングで変わるようになっているような気がします。
だけどその不調の大きさや起こった物事の異常さに比例したレベルで、自分は自分を後回しにしていたのだなということもすごく痛感して
いかに自分の存在を無視して、突き進もうとしていたのかを思い知りました。
自分主体の人生ではなく、社会や企業に沿わせた人生になっていました。
合わないスタイルに身を細めて無理を敷いて来たのだから、
体と心は苦しかったに決まっています。
その苦しさが、体の不調として出て来ていたということだったのです。
少しずつ、自分がこの『静』の時間を心地良いと感じられる引き出しを見つけていき、
今では、水の音を聞くことや
散歩道の川を眺めること、絵本を読んだり水彩画で色をつけたりと、
のんびりと遊ぶことを楽しんでいます。
何も予定のない日がすきです。
『何もしないこと』を存分に満喫して
空を眺めながら好きなものを食べて好きな音楽に心を躍らせる
それだけでこんなにも幸せを感じられることが
すごく嬉しいです。
幸せとは、何か具体的な名称やカタチがないと感じられないものではないのだということに気付きました。
今の私は、社会的地位も大した貯金もないですが
こんなにも毎日を身軽に生きています。
健康な体さえあれば、無敵な気分です。
今日はどういった休息を楽しもう？と朝起きてから考えることが習慣になりました。
きっと、
皆んなが欲しがるけれど
それは自分には必要ないなと思えるものが見えた時、とても軽やかになれる気がします。
余分なものはいつまでも握っていなくていい。
気付いたなら、そこに置いて来ていいんだと分かったので、放すことが怖くなくなりました。
ほんとうに自分のしたいことや欲しいものは
これまで何かを掴んだり握っていた手が空くから新しく見つかるものです。
『何もしないこと』は何も怖くなかった
本物の豊かさが見つかっただけなのだから
🎦ディズニー映画『プーと大人になった僕』
では、
社会に忙殺されていく主人公が、忘れてしまっていた“本当の豊かさ”を取り戻していくストーリーで、まさに現代の大人にピッタリの作品だなと感じました。
“何もしないことは、最高の何かに繋がっている”
のキャッチコピーはこれからの人生でも、度々思い出していきたいところです🎈
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