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読書記録

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読んだ本の感想をまとめました。
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#読書

その土地で生きていくことへの覚悟と安心感

その土地で生きていくことへの覚悟と安心感

下町に根づいて暮らすってどんな感じなのかな。
よしもとばななさんの『ジュージュー』、主人公・美津子の生きざまは地に足がついたもの。追体験して、そういう人生もありだよなあ、と思いました。

おじいちゃんの代から続いているステーキハウス「ジュージュー」でお父さんと一緒に働く美津子。
数年前に亡くなったお母さんのことをいつも思い、お母さんの記憶とともに店で過ごす切ない時間。

その場所に長く居るというこ

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大好きなばななさんの作品の執筆について知る

大好きなばななさんの作品の執筆について知る

吉本ばななさんの『小説家としての生き方 100箇条』を読みました。

『人生の旅をゆく』『どくだみちゃんとふしばな』などのエッセイ集も好きで、シリーズをほとんど持っています。
ばななさんが日常生活を大切にされている話が好きなんですよね。

こちらの著書でも、日常があってこそ執筆ができること、柔軟に生きるために生活を遊びに変えるようにしていること、子育てが人生に与えたことなどを書かれています。
私は

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あたたかい言葉に触れる

あたたかい言葉に触れる

青山美智子さんの『木曜日にはココアを』が好きです。
続編『月曜日の抹茶カフェ』も読んでみたかったことを、いま参加しているメンバーシップのnoterさんのおかげで思い出して買ってみました。

1章ごとに語り手の視点が変わっていくことによって、描かれているシーンが同じなのに違った感動が味わえて…
前章だけでなく前作の『木曜日にはココアを』の伏線も回収されていたりして、読めば読むほど深みが感じられる物語

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臨月に入って、こんなに遠くへ来たんだなと思う

臨月に入って、こんなに遠くへ来たんだなと思う

吉本ばななさんの小説が好きです。
日常でふとしたときに思うことを、透明な、静かな言葉で綴ってくれている感じがします。読んでいると心が澄み渡っていく。

ばななさんが出産を経て執筆された作品『イルカ』を読みました。

読みながら、妊活を始めた頃から臨月に入った現在までの記憶に思いを馳せていました。
いろんな出来事がぎゅっと詰まった期間でした。長いようで短かった。

不安や悲しさや嬉しさなどいろんな気

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HSPが自分を好きになれない理由

HSPが自分を好きになれない理由

適応障害から回復するなかで起きた心の変化をエッセイにし、先日Kindleで出版しました。
これを書くにあたって繰り返し読んでいたのが『鈍感な世界に生きる敏感な人たち』。

私はHSPなので、適応障害にもなりやすかったのかなと思います。
ストレスに弱い自分がダメなんだよなあ…と落ち込んでいました。自分のことが嫌いでした。

この本によると、HSPの人たちは自分を好きになれないことが多く、自己評価が低

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わたしの出産準備の第一歩

わたしの出産準備の第一歩

産後の身体のことや夜間授乳で眠れないことが心配で、少しでもヒントがあればと思って読んでみたこちらの本。

産後が大変なのは事実で、それは必要なプロセスのひとつ。ただ、あれこれ調べて不安になって終わりではなく、その先をイメージしておくことが大事。
どんな対処法があるのかという知識を得たうえで、じゃあ私はどうやって乗り越えよう?と考えておくこと。

育児は自分でコントロールできるものではないから、いろ

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赤ちゃんと自分たちの心地よさを共存させたい

赤ちゃんと自分たちの心地よさを共存させたい

出産後の生活に向けて今のうちに色々準備しておかなくちゃと焦っていたのですが、
本多さおりさんの『赤ちゃんと暮らす』を読んで、プレッシャーがワクワクに変わりました!

すごく共感したのが、里帰り中に本多さんが感じた下記のこと。

私も、部屋を整頓したり料理をしたりするのが大好きです。地に足をつけている感じがして、自信を取り戻せます。
私にとって暮らしとは、心を整え、自分を確立するために大切なこと。

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あなたに会えることが本当にうれしい/『きみは赤ちゃん』

あなたに会えることが本当にうれしい/『きみは赤ちゃん』

妊娠中のnoterさんの記事でよく見かけるエッセイ集。川上未映子さんの『きみは赤ちゃん』を読んでみました。
思わず声を出して笑ってしまうような表現が満載でした!!胃もたれしてるときに読むと苦しい(笑)

ニッチな話題というか、未映子さんしか言葉にできない感覚というか、そういうピンポイントな部分が刺さりまくりました。
とくに激しく共感したのが、つわりの回復期の異常な食欲について。

これ、よくぞ表現

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小説熱が高まった!『書店ガール』

小説熱が高まった!『書店ガール』

noterさん・ゆずもちさんのおすすめで読んでみた小説です♪

おもしろくて一気に読んじゃいました!
理不尽な状況下、次々と降りかかってくる困難を書店の仲間と乗り越えていく…スカッとする展開がたまりませんでした。
古い考えでガチガチの上層部にガツンと言ってやるシーンとか。

理子、亜紀ともに気風がいい女性で憧れます。いろいろあって最初は険悪なムードなのですが…お互いを認め合っていくプロセスがとって

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2月の読書計画

2月の読書計画

2月に読みたい本をリストアップしてみました☺

Kindle出版に向けて

自律神経失調症で休学、適応障害で休職した経験をもとにエッセイ本を出版するのが目標です。
そのために読んでおきたい本があります。

『発信する勇気』末吉宏臣
いつもnoteで勇気をいただいている末吉さんの書籍を予約しました!2月下旬に届くから楽しみ(^^♪
エッセイ執筆のモチベーションにしたいです。

『鈍感な世界に生きる

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家族のなかで愛を循環させるために 『アムリタ』

家族のなかで愛を循環させるために 『アムリタ』

吉本ばななさんの『アムリタ』で、心の底から悲しくなった一節がありました。

実家で、皆が求めるばかりの生活だった時期がありました。私が20〜27歳の頃です。

妹が生きづらさを抱えていて、次々とトラブルに巻き込まれてしまっていた時期です。人生に対する失望、やりきれなさをどうすることもできなくて、家族のちょっとした発言をきっかけに激しく攻撃してくる妹。
母が攻撃対象になることがいちばん多かったから、

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願い

願い

よしもとばななさんの子育ての話で泣けてきたのが、「とにかくすこやかで生きてほしい。それ以外はなんでもいいから」という一節。

ばななさんのエッセイ『すばらしい日々』は2年ほど前、ちょうど妊活をしているときに買いました。
子どもを持つ人生になるのか、そうでないのか全く見当がつかなかった時期。
もし私に子どもができたら、ばななさんみたいな気持ちで育てたい…と、読んでいるときに涙が出たのを覚えています。

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自分への期待値を下げたら、もっと幸せになれるはず-「『誰かのため』に生きすぎない」

自分への期待値を下げたら、もっと幸せになれるはず-「『誰かのため』に生きすぎない」

過去のことをふとしたときに思い出して、「できなかった」と自分に腹を立てたり、失望したり…
ダメ出しをし続けるクセがやめられません。

本当に些細なことをいまだに思い出します。
高校のときの文化祭でクラスのとりまとめ役だったのにうまくできなかったとか、
大学のサークルで後輩にきちんと教えられなくて顧問の先生に迷惑かけたとか、
新卒で入った会社で、任された仕事を中途半端なままで退職してしまって、引継ぎ

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幸せのベース・健康を腸からつくる『子どもの幸せは腸が7割』

幸せのベース・健康を腸からつくる『子どもの幸せは腸が7割』

腸内細菌の組成は1歳半までにほとんど決まり、種類は3歳までに決まるという見解があるそうです。
だから、小さいころからたくさんの菌に触れ、取り込んでおく必要があるとのこと。
腸内フローラの構成がある程度決まった後も、食事によって良い腸内環境へ近づけるのは可能とのこと(食事内容を2週間変えただけで腸内環境が変わったという臨床試験もあるそうです)。

目からウロコの一冊でした!気になったトピックスを3点

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