みーにゃん

脳腫瘍と高次脳機能障害を持った夫が長年の闘病の上、旅立ちました。すごく貴重な体験をさせ…

みーにゃん

脳腫瘍と高次脳機能障害を持った夫が長年の闘病の上、旅立ちました。すごく貴重な体験をさせてもらえたな、と思い、その過程で経験したこと、感じたことを追悼がてら、つぶやいてます。看護/介護ってドロドロ辛いことだけじゃなく、楽しいこと感動することも沢山あると伝えられたら。

記事一覧

2回目の命日の方が辛いなんて誰も教えてくれなかった

夫が脳腫瘍で亡くなってから2年。 1年目より2年目の方が辛いなんて、誰も教えてくれなかった。 (仕方がないけど) 昨年は相続関連手続きも終わり、新たな仕事もはじめ、…

みーにゃん
2週間前
17

闇落ち話(5)

5月は大好きな月だった。 新芽が出てきて、青々として、空もキレイでスッキリ良い気分で過ごせる。 ただ、6月に脳腫瘍で亡くなった夫との時間を思い出す月にもなってしまっ…

みーにゃん
1か月前
8

闇落ち話(4)

タイトルに反して、最近ちょっとだけ嬉しいことがあった。 私は本業以外に副業で、社外コーチというのかカウンセラーというのか、要は社外の立ち位置で気軽に話せる人とし…

みーにゃん
1か月前
4

闇落ち話(3):テニスを辞めた話

ここ数年間通い続けていたテニススクールも退校して、 長年続けていたテニスも辞めることにしました。 小学校低学年の頃から何となくラケットを振り始め(家族テニス)、…

みーにゃん
2か月前
4

闇落ち話(2)

先日、亡夫の誕生日でした。 まもなく2回目の命日がきます。 このNoteも更新中です。Noteの仕組みって良く出来てますね。 ここまでに書けば連続〇ヵ月更新しますよ!的な…

みーにゃん
3か月前
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しっかり者の私の闇落ち話

夫が亡くなってから、どこかに何かを書き残したくて、彼のことや関連して思ったこと等を毎月1回書き続けてそろそろ21か月。 日記をつけると確実に2日で終わる私が、やり…

みーにゃん
4か月前
9

4年に1回しかこない命日の話

いつも、亡くなった夫のことを書くNoteだが、今日は父のこと。 2月29日になった。今日は父の命日。 4年に1回しか訪れない命日は、やさしい父が毎年悲しまなくて良いように…

みーにゃん
5か月前
4

94枚のスライドの顛末

昨年11月に高次脳機能障害について、当事者家族の視点からお話する機会を頂いた。彼の人生を振り返り、色々思い起こしてズタボロになりながらスライドを作り始めたら94枚に…

みーにゃん
6か月前

脳腫瘍の次は脳出血。歩行器を見て思うこと

親友が、脳出血を起こした。 激しい頭痛に受診したところ、脳出血が判明。出血は止まったが、ゴルフボールくらいのサイズの血腫があり、吸収されるまで8週間は自宅安静との…

みーにゃん
7か月前
1

94枚のスライドを作りながら泣いた話

昨年脳腫瘍で亡くなった夫の高次脳機能障害について、とある障害者福祉センターの講演会でお話させていただく。 夫は20年前くらいに巨大な脳腫瘍で倒れているのだが、その…

みーにゃん
8か月前
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亡き夫の代わりに、彼の人生を振り返る

パソコンがついに死にそうだ。 私はWordやパワポは好きで、色々な書類を作るのも嫌いではない。 アメリカに住んでいた当時通っていた高校ではタイピングを教えてくれる授…

みーにゃん
9か月前
17

夫が亡くなった結果のドイツ出張

ドイツまで海外出張に行った。 今の会社は海外出張の前後に休暇を追加してもOKという素晴らしい会社なので、前後の週末の移動を避けて合計で12日間程出張していた。 世界…

みーにゃん
10か月前
10

新米没イチの友人を見ながら考えた没イチ歴1年の自分のお話

ママ友の夫さんが亡くなった。 お風呂から出て来ないと思って見に行ったら・・・だったらしい。 若くして(別に50代だし若くもないが、まぁ)夫を亡くすってとこまで仲良…

みーにゃん
11か月前
3

留年しやすい遺伝子はあるのだろうか

前回書いた 亡くなった夫の1周忌の寿司屋の話の Noteの閲覧数が多くてびっくりしている。いやいや、ありがたい・・・ 今日はその、寿司屋に一緒に行ってくれた息子の話。…

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夫が自分の一周忌に寿司屋に連れて行ってくれた話

昨年脳腫瘍で亡くなった夫の命日がやってきた。 自分がどんな気持ちでこの日を迎えるのか想像がつかず。 仕事していたい気分なのか、しっぽりしていたいのか、何なのか。 …

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亡くなった彼を覚えていてくれた訪リハさんのちょっと良い話

仕事を終えて、ダッシュで出かけようとしたときに携帯が鳴った。 見知らぬ番号は通常出ないのだが、最近は自分の携帯で仕事の電話をすることも多い。 仕事モード100%…

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2回目の命日の方が辛いなんて誰も教えてくれなかった

2回目の命日の方が辛いなんて誰も教えてくれなかった

夫が脳腫瘍で亡くなってから2年。
1年目より2年目の方が辛いなんて、誰も教えてくれなかった。
(仕方がないけど)

昨年は相続関連手続きも終わり、新たな仕事もはじめ、なんだか訳わからなく1年が過ぎたんだね、という感覚だった。
今年は時間にも余裕があるからか、5月頃から何かと思い出したり、Google photoさんから飛び出してくる2年前の写真に色々感じてみたり、何かと泣けた日々だった。

気晴ら

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闇落ち話(5)

闇落ち話(5)

5月は大好きな月だった。
新芽が出てきて、青々として、空もキレイでスッキリ良い気分で過ごせる。
ただ、6月に脳腫瘍で亡くなった夫との時間を思い出す月にもなってしまった。

よって、5-6月は結構辛い。
5月頃は、会ってもらいたい人に会わせるために必死で頑張った時期だ。6月はカウントダウンの月。
1周忌の去年よりも、2年目(3回忌)の方が違う意味で辛いなんて、誰も教えてくれなかったよ。でも彼の命日を

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闇落ち話(4)

闇落ち話(4)

タイトルに反して、最近ちょっとだけ嬉しいことがあった。

私は本業以外に副業で、社外コーチというのかカウンセラーというのか、要は社外の立ち位置で気軽に話せる人として、関わっている会社があったりする。
社内では言いにくいことを話せる場を社員に提供したいという会社に対して、福利厚生の一環みたいな感じで、毎月半日を2日間、会社の社員のために予約枠を設けている。

まったく予約がない日もあるが、話したくて

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闇落ち話(3):テニスを辞めた話

闇落ち話(3):テニスを辞めた話

ここ数年間通い続けていたテニススクールも退校して、
長年続けていたテニスも辞めることにしました。

小学校低学年の頃から何となくラケットを振り始め(家族テニス)、海外在住時はコートが豊富にあったので、やたらとやってました。
親 vs 子でジュースを賭けて試合やったり(笑)

何しろ「勝てること」が評価につながる国にいたので、ジュニアのテニススクールではランキングが毎週掲示され、勝ち上がらないと落ち

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闇落ち話(2)

闇落ち話(2)

先日、亡夫の誕生日でした。
まもなく2回目の命日がきます。

このNoteも更新中です。Noteの仕組みって良く出来てますね。
ここまでに書けば連続〇ヵ月更新しますよ!的なメッセージが入っていると、じゃあ書くかと思います。

前回、闇落ち中の話を暴露しました。
優しいコメントもありがとうございました。

抗不安剤が効いていて、面白いもので飲み始めてから2日後くらいからピタッと意味不明の涙は止まりま

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しっかり者の私の闇落ち話

しっかり者の私の闇落ち話

夫が亡くなってから、どこかに何かを書き残したくて、彼のことや関連して思ったこと等を毎月1回書き続けてそろそろ21か月。
日記をつけると確実に2日で終わる私が、やりゃあ出来るじゃんw と思ってみたり、そうか、もう21か月になるのか、と思ってみたり。

当たり前ですが、「ダンナが去年亡くなってね」が、「ダンナが一昨年亡くなってね」と表現が変わりました。それだけでなんだか聞いた人にはちょっと前の話になっ

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4年に1回しかこない命日の話

4年に1回しかこない命日の話

いつも、亡くなった夫のことを書くNoteだが、今日は父のこと。

2月29日になった。今日は父の命日。
4年に1回しか訪れない命日は、やさしい父が毎年悲しまなくて良いように、4年に1回にしてくれたのだろうと思っている。

実際、不思議と2/28だと命日感は薄く、4年に1回の2/29は「おー!命日だ!」と逆にテンションがあがる。
今日も有休を取得して、午前中から1日、母や姉妹で墓参りをしたり、父の大

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94枚のスライドの顛末

94枚のスライドの顛末

昨年11月に高次脳機能障害について、当事者家族の視点からお話する機会を頂いた。彼の人生を振り返り、色々思い起こしてズタボロになりながらスライドを作り始めたら94枚にもなってしまった、という話。

その顛末を書こうと思っていたのに、どんだけ時間がかかってるんじゃい(笑)

当日は、50名くらいの方がいらしていたと思う。
そして、夫がお世話になった病院のリハ科の先生、終末期の在宅医療の先生、ケアマネさ

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脳腫瘍の次は脳出血。歩行器を見て思うこと

脳腫瘍の次は脳出血。歩行器を見て思うこと

親友が、脳出血を起こした。
激しい頭痛に受診したところ、脳出血が判明。出血は止まったが、ゴルフボールくらいのサイズの血腫があり、吸収されるまで8週間は自宅安静とのこと。

LINEもくるし、彼女のダンナ経由の情報からも命に別状はないらしい。頭痛やふらつき、易疲労はあるけれど、自宅でなら1人で動けると聞き安堵した。

それでも、心配で年末に飛行機に乗って様子を観に行った。彼女にも高次脳機能障害が残っ

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94枚のスライドを作りながら泣いた話

94枚のスライドを作りながら泣いた話

昨年脳腫瘍で亡くなった夫の高次脳機能障害について、とある障害者福祉センターの講演会でお話させていただく。
夫は20年前くらいに巨大な脳腫瘍で倒れているのだが、その当時は「高次脳機能障害」の概念がまだ一般的ではなく(今もまだ一般的とは言えないが)、その言葉も知らぬまま退院、大変な思いをした。
高次脳機能障害の診断が確定したのは、発病から15年後だった。

彼について、入院時から「え?」と思うことは多

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亡き夫の代わりに、彼の人生を振り返る

亡き夫の代わりに、彼の人生を振り返る

パソコンがついに死にそうだ。

私はWordやパワポは好きで、色々な書類を作るのも嫌いではない。
アメリカに住んでいた当時通っていた高校ではタイピングを教えてくれる授業があり(世代がバレる・・・)、先生がスパルタだったこともあり、ブラインドタッチというのか、パソコンを打つスピードはめちゃ速くなった。

そのせいか誤解されやすいのだが、世の期待に反してパソコンは嫌いである。どれくらい嫌いかというと、

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夫が亡くなった結果のドイツ出張

夫が亡くなった結果のドイツ出張

ドイツまで海外出張に行った。
今の会社は海外出張の前後に休暇を追加してもOKという素晴らしい会社なので、前後の週末の移動を避けて合計で12日間程出張していた。

世界各国の人事を中心に、組織の風土作りに興味がある人を集めて開催された会議と、本社で打ち合わせをしたりが目的だったが、交渉事がある訳でもなく、割と気軽な出張だった。

ちょっと期間が長いので、数日前から冷蔵庫の中身を食べ、
なんとか盛りだ

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新米没イチの友人を見ながら考えた没イチ歴1年の自分のお話

新米没イチの友人を見ながら考えた没イチ歴1年の自分のお話

ママ友の夫さんが亡くなった。
お風呂から出て来ないと思って見に行ったら・・・だったらしい。

若くして(別に50代だし若くもないが、まぁ)夫を亡くすってとこまで仲良くしてくれなくても良いのに。

秋に転勤予定があったので、そのママ友とは色々なやり取りをしていて、夫さんが亡くなる前日もLINEのやり取りをしていた。
不安もあるけれど、明るく、新生活への準備。楽しそうな。

それが、翌朝、訃報の第一報

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留年しやすい遺伝子はあるのだろうか

留年しやすい遺伝子はあるのだろうか

前回書いた 亡くなった夫の1周忌の寿司屋の話の Noteの閲覧数が多くてびっくりしている。いやいや、ありがたい・・・

今日はその、寿司屋に一緒に行ってくれた息子の話。

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脳腫瘍で亡くなった夫は数字にめっぽう強かった。
一緒に買い物に行くと、トイレットペーパーの単価を計算してどの店が安いとか、以前あのお店ではいくらだったとか、歴史も好きだったので何年に何があっ

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夫が自分の一周忌に寿司屋に連れて行ってくれた話

夫が自分の一周忌に寿司屋に連れて行ってくれた話

昨年脳腫瘍で亡くなった夫の命日がやってきた。

自分がどんな気持ちでこの日を迎えるのか想像がつかず。
仕事していたい気分なのか、しっぽりしていたいのか、何なのか。

取り合えず、息子もいるし、会社から休暇を取った。
イベントを控えて忙しい時期だが、「夫の一周忌」は相当なキラーワードで(笑)、「それは休め!」と言わんばかりの勢いで休ませてくれた。

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ぽっかり空いた1日。

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亡くなった彼を覚えていてくれた訪リハさんのちょっと良い話

亡くなった彼を覚えていてくれた訪リハさんのちょっと良い話

仕事を終えて、ダッシュで出かけようとしたときに携帯が鳴った。
見知らぬ番号は通常出ないのだが、最近は自分の携帯で仕事の電話をすることも多い。

仕事モード100%で電話に出てみたところ、ちょっと戸惑い気味の、懐かしい声がした。

昨年亡くなった夫に一番長く関わってくれた訪問リハのSさんだった。

うぇー!どうしたんですか??うっわー、お久しぶりです!!

なんて、驚いて聞いたところ、彼は言った。

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