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日記

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思い出したこと。気がついたこと。考えてること。その他。
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2020年7月の記事一覧

喪失感

喪失感

お中元を贈ったら、母から電話がかかってきた。昨年11月に父を亡くしてから、母は一人で大きな家に住んでいる。

生き物はいつか死ぬ。死ということは他の存在の前から消えてなくなることだと思う。一緒にご飯を食べていたはずの人が居なくなり、話しかければ返事をしてくれた人がいなくなる。

その人が触れたものに残り香があったとしても、その人が大切にしていたものがあったとしても、その人の存在がなくなる。風景にぽ

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介護チーム

介護チーム

先日、京都で2人の医師によるALS患者さんの自殺幇助があったという事件で、患者さんに関わっていた介護チームのインタビューが載っている。

これを読んで思ったのが「この人たちのフォローはできているんだろうか」ということだ。

安楽死や自殺幇助について、ここで語るつもりはない。Twitterなどで安楽死や法律の関係はいろんな意見が出て、喧々囂々としている中で、なんとなくこの介護チームが見落とされている

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今さらながら無知の知

今さらながら無知の知

実生活で知っていてニュースになるようなことは、大抵の人が知っている。

大昔の哲学者が言ったこともだいたいの人が知ってる。でも哲学に興味のない人は知らない。肌で感じている人はある。

ネットで話題になっていることは、ネットを見ている人しか知らない。

若い人は年寄りの身体や精神の不自由を知らないし、年寄りは今の若い人たちの生きづらさを知らない。

障害を持っている人に関わっている人が知っていること

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蘊蓄を傾ける人が減った

蘊蓄を傾ける人が減った

蘊蓄(うんちく)を聞くことが少なくなった。専業主婦をしていて、新しい出会いが少ないから、そのせいかなとも思っていた。でも昔から遊んでる同級生も、気がついたら語るべきときに語らなくなっていた。

ネット界隈では蘊蓄を傾ける人というのは時々見かけるのだけれど、実際に会う人は誰も何も語らなくなったという印象がある。なにかタブーなんだろうか?

昭和がどうのとか老害とか言われるから嫌だけど、昔話をしよう。

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呪いの家?

呪いの家?

事故物件という言葉がある。

何らかの事件が起きて、そこに住んでいた人が亡くなって、リフォームなどをして売り出す。普通は格安だったりするので買い手もついて、また家として活躍することになる。

個人的に霊の存在とか風水というのは信じていないのだけれど、事故物件にはなにかあるかもしれないと思う。

二軒隣に一人で住んでいたおじいさんは、町内会費を払わないことで有名だった。「お金ないから払わない」と、堂

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せん妄

せん妄

父の話を少し。

父が亡くなる前、ときどき「せん妄」と思われるような言動をしていた。

「よう来てくれたな。この雪の中、悪いなぁ。ありがとうな。」

にこにこしながらそう言った父の目の前の椅子には誰も座っていない。外はよく晴れた秋晴れで雪の季節にはまだ遠い。

「おっ。もう帰るんか。足元悪いさかいに気ぃつけてな。嫁さんにもおおきに言うといて」

私が黙って本を読んでいる傍らで「誰か」と話していた父

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感情論

感情論

ずっと見たいと思っていたが、YouTubeから削除されていて見られなかった動画が、数日前から見られるようになった。

大西つねき氏の「命の選別」について語ったという動画だ。

私は大西氏に興味はないし、れいわも嘘臭いと思っているので、加担したいなどと思ったわけではない。ただ、優生思想とか障害者とかいう言葉がたくさん出てきたから気になったのだ。

この動画は命の選別について語った動画ではなかった。ず

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近未来

近未来

30年前に受けた大学入試の二次試験に小論文があった。与えられたテーマは近未来の通信はどのようになるかについてだった。

近未来では、遠隔地間の通信手段が有線の電話ではなく、無線の個人単位のものになる。イヤーカフや腕時計形状の通信機器が使われるようになる。その機器を装着すると、健康状態も把握できるようになるという内容で書いた。

携帯電話がお弁当箱くらいの大きさの時だったが、私が初めて手にした時(4

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感動したい

感動したい

自分にクリエイティブな才能はないということはよくわかっているし、そういう活動をしたいとも思っていないが、感動には飢えている。

noteはクリエイティブを育てるという名目があるし、たくさんの作品がある。それは小説やエッセイなどの文章だったり、マンガだったり、写真だったり、音楽だったり動画だったりする。

自身でクリエイティブを発信することはなくても、心揺さぶられるものに巡り会うのはうれしいものだ。

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二か月経過して思うこと

二か月経過して思うこと

noteを始めて2か月になる。

子どものことと身の回りのことを一日おきに書こうと決めて、それだけはなんとか達成できている気がする。

noteを書く理由は過去の自分整理のつもりだったけど、現在の感情の整理にもなることに最近気づいた。

すごく怒ったり、悲しかったり、うれしかったり、楽しかったことを文字にすることで冷静に自分が見られる。下書きで保存して、時間をおいて読み返すと赤面。反射的に削除する

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酔っぱらいが嫌い

酔っぱらいが嫌い

私はお酒が飲めない。

20代の頃は、普通に飲めていた。
強いとは言えなかったが、barでR&Bやjazzを聞きながら、シャーリーテンプルやハーパーの水割りを飲み、ぼそぼそと小さい声で話をする。その雰囲気が好きだった。

人並みに居酒屋にも行ったし、コンパにも参加した。全く飲めないわけではなかったのだ。

決定的に飲めなくなったのは出産してからだ。体質が変わったのかもしれない。
それに気づいたのは

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使い捨て

使い捨て

基本的に労働力って使い捨てなんだと思う。

重要なポジションにいたり、その職場を牽引しているような人が何らかの事情で突然退職したとしても、会社は何事もなく回っていく。

最初は混乱する時期もあるだろうが、本人がビックリするくらい早く、その人がいなくても回っていくようになる。
会社なんだからそうでなくてはならないし、いつまでも立ち直れない会社には不信感しかなくなるだろう。

東京女子医大附属病院のケ

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脱専業主婦について

脱専業主婦について

専業主婦を「家事を専業にしていて外で働いていない人」と定義すると、脱専業主婦するということは、働きに出るということになるだろう。

20年の専業主婦生活の中で、働いてみようかな思うことは何度もあった。それでも働かずにここまできたのは、家との両立ができなかったから。

旦那さんはいう。
「働きたかったら(社会に出たかったら)出ればいいし、家に居たかったらずっと家に居たらいい。ただし、働いて家のことが

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年金と老いと死

年金と老いと死

ちょっと偏ってるかもしれないし、内容的には重いし長い。

ニュースアプリで老後経済や終活のニュースやコラムを見ていると、同じようなコラムが山のように出てくるようになってしまった。

トップを開けるとずらっと並んでいるので見るだけでお腹一杯。国際とか経済とか国内とかの分類から見たいニュースを探すことになる。あの機能はいらないなぁと思う。

そういったコラムは税理士やFPの方が書いていることが多く、実

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