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観たもの(演劇・映画・ドラマ)

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観たものの記録をします。
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#映画

映画『ちょっと思い出しただけ』でちょっと思い出したこと

映画『ちょっと思い出しただけ』でちょっと思い出したこと

『ちょっと思い出しただけ』、通称・ちょい思を観た。観終わって、もう一回観たいなーと思った。

以前私がうるせーくらいに連呼していた『くれなずめ』の松居大悟監督の最新作。監督のコメントが可愛いので見て。

劇中はまあエモい場面がたくさん出てくる。パンフも激エモ写真がたくさん載っている。観ながら花束のことも愛がなんだのことも頭を過った。でも何となくギリギリで溢れない感、『くれなずめ』と同じひとの作品だ

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映画『哀愁しんでれら』を観たけど私は感想が書けない

映画『哀愁しんでれら』を観たけど私は感想が書けない

この映画を観た後、私の気持ちは妙に凪いでいた。

正直、少しだけ裏切られたような気分だった。「裏おとぎ話サスペンス」というドロドロしたキャッチコピーに、もっと衝撃的で悲劇的で、感情をかき乱されることになるかもしれないと覚悟して映画館に向かったからだ。

でも違った。私はこの映画の結末に納得して、納得させられてしまったのだ。面白がり方を間違えたんだろうか。そしてそんな自分に「あれ、おかしいぞ?」と疑

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【ネタバレあり】映画『竜とそばかすの姫』を観た

【ネタバレあり】映画『竜とそばかすの姫』を観た

観た。

時かけとサマウォは好きだけどおおかみこどもがしっくり来なくて遠ざかってしまった細田守監督作品だけど、完全にCV成田凌に釣られた。釣られたけど後悔はしていない。断言しよう。これはスクリーンで観るべき。

なぜなら……
(途中までネタバレなしです)

1. millennium parade×Belle(中村佳穂)が本当にヤバい。あと映像もヤバい。常田大希はもちろんヤバいし完全に自分のものに

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映画は体験だ 〜川越スカラ座がよすぎて飛んだ〜

映画は体験だ 〜川越スカラ座がよすぎて飛んだ〜

『街の上で』の前売券が手元に1枚残っていた。

さて、どこで観ようか。この映画は4月にミニシアターで公開が始まってシネコンに拡大し、また各地のミニシアターで順次公開が始まっている。

とはいえ公開からすでに2ヶ月。公開が終わっていたりまだかかっていても時間が合わなかったりする。それにこんなときだからあまり遠出はできない。

関東の劇場情報をスクロールしながら悩む。それからふと、リストの真ん中あたり

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映画『くれなずめ』の公開日がくれなずんじゃって悔しいから感想書く

映画『くれなずめ』の公開日がくれなずんじゃって悔しいから感想書く

4月の映画館は成田凌でできている、みたいなとこあるじゃないですか。

『まともじゃないのは君も一緒』、『ホムンクルス』、『街の上で』、そして『くれなずめ』がやってくるわけです。正気か。このペースで良作量産されちゃうと破産しちゃうからさ、ほんと。ほんとありがとうございます。

『くれなずめ』に関してはこの予告がとってもバカでくだらなくて楽しそうで、ちょっとテンション上げたいなというときにリピートして

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3月の映画きろく

3月の映画きろく

年度末、みなさまいかがお過ごしでしょうか。

今月は映画館よりもおうちで観たものが多め。相変わらず邦画多め。図らずも春の成田凌&高良健吾まつりになりました。なお来月はここに若葉竜也が加わります。

映画館とおうち、それぞれだいたい観た順に並べます。

◆映画館編◆あのこは貴族(2021年2月26日公開)いい。めちゃくちゃいい。女が喧嘩しない、分断が分断を呼ばない女の話。

いいんだけどいまいち点数

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2月の映画きろく

2月の映画きろく

私にしてはたくさん映画を観た2月。昨年から公開が先延ばしになっていたものもあって、新作邦画ばかりをこんなに観たのは初めてかも。せっかくなので書き留めておく。

※長くなっちゃったので拾い読み推奨。何か映画観たいな〜何にしようかな〜というときの参考になれば幸いです。

Filmarksを昨年末から使い始めたのだけど、感想をメモしたりこうやって振り返ったりするのに便利!

新作と旧作別に、だいたい観た

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ウォッチパーティーを使ってみんなで一緒に映画を観た話

ウォッチパーティーを使ってみんなで一緒に映画を観た話

ニューノーマルの時代に、みんなで一緒に映画を観ることだってできる。

そう、アマプラならね。

昨晩、Amazon Prime Videoのウォッチパーティー機能を使って、映画『窮鼠はチーズの夢を見る』鑑賞会を開催しました。これがなかなか面白かった。

場所を問わずにリアルタイムで同じ映画を観て感想を言ったり豆知識を共有したり、さながらオフ会のような雰囲気を楽しめます。基本的に映画は一人でスクリー

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「推し」がいるすべての人へ、映画『あの頃。』を観てほしい。 #映画あの頃

「推し」がいるすべての人へ、映画『あの頃。』を観てほしい。 #映画あの頃

あなたには「推し」がいるだろうか。

アイドルや俳優、アーティスト、漫画やアニメのキャラクター、アスリート、はたまた家族やパートナーかもしれない。あるいは人ではなく店や場所、食べ物でもいい。「推し」とは、単なる「好き」を超越して他人に薦めたり共有したりしたいほど好きなものや夢中になれるものだ。

「推し」の概念はいまやすっかり市民権を得た。「推し」のひとりやふたり(ひとつやふたつ)は当たり前。人類

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映画「窮鼠はチーズの夢を見る」を観たら1駅分歩くはめになった

映画「窮鼠はチーズの夢を見る」を観たら1駅分歩くはめになった

久しぶりに映画館に行き「窮鼠はチーズの夢を見る」を観た。

観終わって映画館を出た後、私は何だか猛烈にイライラしていた。何に対してなのかは全く分からない。でもすごく腹が立っていた。

誤解を招くといけないから書いておくと、映画はよかった。

空っぽでスカスカな乾いた砂地みたいな大伴恭一(大倉忠義)としっとりと潤んだ目で流れ込んでくる今ヶ瀬渉(成田凌)の常に不安定なシーソーみたいな関係(あの2人はき

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満ち足りた果実になる【日記みたいな映画「mellow」感想】

満ち足りた果実になる【日記みたいな映画「mellow」感想】

金曜日、23時。

私はパソコンの前で、まるでこたつの上に放置されたみかんの皮のように干からびていました。
言うことを聞かないExcelを手懐け、JavaScriptのご機嫌を取り。ようやく1週間の仕事を終えたのです。

先週の終わりから予想だにしない突然の繁忙期が始まりました。だから私は非常に不機嫌でイライラしていました。何せ、それまでは案件がなくて困っていたのですから。案件と案件の間の仕方がな

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映画『マチネの終わりに』感想

映画『マチネの終わりに』感想

よーーーうやく観た。

原作を読んで、映画化を知って、ちょうど『劇場版おっさんずラブ』公開のころから5、6回くらい映画館で予告を目にして、観たい!と思っていた。
それなのに11月は何だか週末に予定がつまっていてなかなか映画館に足を運べずヤキモキしていたのだ。珍しく夫が観ようかなと言うので一緒に観た。

クラシックギタリストの蒔野聡史(福山雅治)とジャーナリストの小峰洋子(石田ゆり子)が繰り広げる大

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愛するひとの名前を呼ぶ、その声を ~劇場版おっさんずラブについての一考察~

愛するひとの名前を呼ぶ、その声を ~劇場版おっさんずラブについての一考察~

8月23日、この日をずっと待っていた。

田中圭が主演する『劇場版 おっさんずラブ 〜LOVE or DEAD〜』の公開日だ。

作品との出会い何だよ何なのよこのタイトル!!
正直、単発も連ドラも、タイトルで敬遠していた。

「おっさんずラブ」って、ダサいな(笑)

そう思ってリアルタイムでは見ていなかった。
しかし、放送が進むにしたがって、

「おっさんずラブが面白い!」
「田中圭がかわいい!」

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ミュージカル『パリのアメリカ人』と映画『巴里のアメリカ人』は別物だった話

ミュージカル『パリのアメリカ人』と映画『巴里のアメリカ人』は別物だった話

 劇団四季の『パリのアメリカ人』を観た(2/24マチネ)。映画『巴里のアメリカ人』は数年前に鑑賞済みだが、かなり記憶が薄い状態で公演に足を運ぶことになった。(マリガンだっけ?モルガンだっけ?くらいのレベル)(正解はCMのあとで……) 

ガーシュウィンの音楽 そもそも映画を観たのはガーシュウィンの音楽が目当てだった。ガーシュウィンといえば、映画にもミュージカルにも登場する代表曲《アイ・ガット・リズ

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