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新卒で入社した会社の話13
送別会当日の朝、営業部のエリアからヒソヒソ声が聞こえる。
「今日の送別会間に合う?」
「間に合うわけがない」
課長も含めたメンバーが口々に言っているのが、聞こえてきた。
時間なんていくらでも変更できたのにどうして言ってくれないんだろう。
3週間前には君たちの元にメールがいってるはずだよ、どうしてその時にもう少し遅くできないか?て一言打診してくれないの。
それで当日ヒソヒソいうのは大人として
新卒で入社した会社の話⑤
お局社員の椎村は当時35歳。
出社するたびに「めんどいね~」と、パートの方々とため息を漏らすのが今流の言葉でいう、「モーニングルーティン」の一発目だ。
社会人なり立ての私は、どうしてこんなにやる気をなくさせるようなことを言うのか、どうしてそんな風に感じるのかが全く分からなかった。
あれから11年。
34歳になった私は、当時の椎村と同じく、毎朝仕事を始める前、仕事中何度も、仕事終わりにすら、
新卒で入社した会社の話④
業務も少しずつではあるが、色々とできるようになってきた。
得意先からの電話を受けて、注文をし、配送係へ伝達して持っていってもらう。
そんなある日の夕方だった。
いつも通り、私以外のメンバーが雑談に花を咲かせている時、電話がなった。
私しか出ないんだろうなと思って、電話に出る。
電話で聞いたものを発注し、伝票を作成し、配送係に持っていってもらう。
その発注作業の時に、一瞬戸惑う瞬間があった