ファーファ

人生迷走中のアラサーOL。社会人になってからの数々の転職物語を書きます。小説を書きたい。

ファーファ

人生迷走中のアラサーOL。社会人になってからの数々の転職物語を書きます。小説を書きたい。

マガジン

  • パワハラ上司に人生狂わされた話

    【3社目の会社の話】30歳を前にして転職。その時に言い渡されたのはまさかの東京勤務・・。慣れない環境の中で日々奮闘していく。

  • 新卒で入社した会社の話

    転職回数6回ある私が初めて勤めた会社のはなし。パワハラ・モラハラ、今思うとなんで訴えなかったんだろうと思うことが多々ある、意味不明な会社。 世の中こんな会社あるよってことや、こうやってこんなクソ会社から脱したよということを伝えていければと思っています。

  • 駆け出しエンジニア物語

    【5社目の話】不当な人事異動から、32歳未経験でエンジニアになるまでの道のりを書いた話。 働き始めてからのことも書いてます。

  • 読書日記

最近の記事

新卒で入社した会社の話19【完】

退職が2週間後に迫った時、内定が出た。 面接に向かったその先は、倉庫のようなビルの1室だった。 面接を担当した人はとても優しそうな人。 部下からの相談にも優しく答えている。 自分の職場とは大違いだ。 面接は特に難しいことを聞かれることもなく、志望理由、職種が違うけどどんなところに惹かれたのか?とかある程度のことを聞かれ、仕事内容の説明にうつっていった。 その1週間後、リモートで支社長と面接。 面接といっても面談のようなもので、何を聞かれたのかすらも覚えていないほど

    • 新卒で入社した会社の話18

      7月に入った。 次の就職先も決まらない。 というか、病院に行き始めてからは応募すらも疲れて停めていた。 もう、当分お休みしてもいいかもしれない。 実家暮らしだし、失うものも何もない。 同じ営業所の人たちにも私の退職が伝わったのだろう。 営業部の鉾田は、帰社するなりニヤニヤしながら私を見ている。 オネェ気質の岡崎は、とても寂しそうな顔をしながら私を見てきて 「ファーファちゃん・・・」 と言う。聞こえないふりをすることしかできない。 唯一の女性営業、七坂は、帰社時

      • 新卒で入社した会社の話17

        私の退職日は7月末に決まった。 5月の終わりに退職を告げに行って、1ヶ月なかったことにされ、ようやく6月終わりに辞めることを許された。 4月からパートの村田が来ているのだが、この人はこれまでのパートの中では一番の当たりだった。 地元の百貨店が倒産し、そこからやってきた方で、しっかりしていて、テキパキしていて、そして気が強い笑 私の方が業務歴長いから良かったものの、後から入った身だったらしんどかったかもしれない。 でも自分が辞めることで、村田に一番皺寄せがくるのだろう

        • 新卒で入社した会社の話16

          急に会社を辞めることを告げられた母は、びっくりというよりは、興奮しきった私を宥めるように話を聞いてくれた。 ここの会社に入って自分が腐っていっていること これ以上居続けると、もう人として終わりそう これ以上居続けると、身体も心も持たない 勢いだけでこんなことを言っているのではないということを、3年分の思いを全て話した。 次の日、手の震えとかもあるし、病院に行こうとなった。 街中にある、心療内科。 自分が人生の中で初めて、精神的なことを扱う病院に行った。 行くことなんて

        新卒で入社した会社の話19【完】

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        • パワハラ上司に人生狂わされた話
          0本
        • 新卒で入社した会社の話
          19本
        • 駆け出しエンジニア物語
          9本
        • 読書日記
          1本

        記事

          新卒で入社した会社の話15

          なんの希望もない、社会人3年目の春を迎えた。 4月という時期が多少ウキウキ感じることができるのは、学生時代の贅沢なのかもしれない。 社会人生活2年を終えて、私の身体は心も体もボロボロ状態だった。 自分の中から、前向きな要素が全て奪われた。人を信じるということがなくなった。今は社内の人間を見たら、みんな地獄へ送りたくなる。 体重も、社会人1年目の春から10kg落ちた。当初与えられていた制服がブカブカになっていた。おまけに手の震えも止まらなくなっていた。座り仕事だからかわ

          新卒で入社した会社の話15

          新卒で入社した会社の話14

          いつも一次面接で脱落している私だったが、初めて面接を通過し、それから次も通過し、「役員に会ってもらう」という段階まで来たことがあった。 リクルート〇〇。 あのリクルートの中の一つの会社だ。 私が応募したのは、自分が当時住んでいた地方の支社の営業サポート社員。 正直もう、ずっと室内にいて他の同僚と一緒に仕事をするというのがとても嫌なものにしか思えず、少しでも外に入れるもの=営業という安直すぎる理由で、営業ばかり受けていた。 リクルートの面接は他社と違って、個人のことをこ

          新卒で入社した会社の話14

          新卒で入社した会社の話13

          送別会当日の朝、営業部のエリアからヒソヒソ声が聞こえる。 「今日の送別会間に合う?」 「間に合うわけがない」 課長も含めたメンバーが口々に言っているのが、聞こえてきた。 時間なんていくらでも変更できたのにどうして言ってくれないんだろう。 3週間前には君たちの元にメールがいってるはずだよ、どうしてその時にもう少し遅くできないか?て一言打診してくれないの。 それで当日ヒソヒソいうのは大人として、いや人間として狡過ぎやしない? 案の定、早めに現地についてみんなが来るのを待

          新卒で入社した会社の話13

          新卒で入社した会社の話12

          副島が辞めた1ヶ月後に、40代の派遣社員・植村が来ることになった。 とても落ち着いた印象。その人の周りだけゆったりと時が流れているように見える。独身の実家暮らしで、休日はピアノを弾いたりしているそうだ。 仕事ぶりは、印象と同じく、とても丁寧でとてもゆっくりだった。 流石に大きなミスはないものの、一つ一つの動きがゆっくり過ぎて、対応できる件数があまりにも少なかった。 まぁ初めだしそんなもんなんかな、、と思っていたが、一向にスピードが速くならない。 この職場は、1分に1件

          新卒で入社した会社の話12

          新卒で入社した会社の話11

          流石に2人体制だと無理があると思ったのか、結局派遣社員が来ることになった。名前は、副島。年齢は21歳。短大を出て、調剤薬局で勤めていたという経歴。聞くところによると、資格も持ってるから即戦力になる。。らしい。 即戦力になるかどうかは置いておいて、半年前にパートの人を切ったところなのに、派遣社員を雇おうとするこの組織の読みの甘さに腹が立った。 下手すると、パートで雇うより派遣の方が金額高いんじゃないか。 本当にろくな人が一人もいない。この組織にもう期待することはなく、一刻

          新卒で入社した会社の話11

          新卒で入社した会社の話⑩

          椎村との2人体制になって一番しんどいのは、1人当たりの業務量が増えることはもちろんだが、椎村が休んだ時の対応だ。 受発注から全く教わっていない経理業務から全て一人でこなさないといけない。 本来営業が行わないといけない仕事も、椎村が男たちの評価を上げるためにずっと引き受けてきた。そのつけが回ってくる時でもある。 椎村は自由気ままに休む。 ある時、夜に飲みの予定が入ったから昼から休んでもいいかと相談があった。 もちろんノーとは言えず、「楽しんできてください」と言った。 椎

          新卒で入社した会社の話⑩

          新卒で入社した会社の話⑨

          2年目に突入した。 私の営業所には、空元気な男の子が配属された。 相変わらず忙しかった。 ストレスも鬼のように湧いていたが、ずっとこうなるだろうと予想していたことだったので、案外耐えれもした。 新入社員の男の子はもちろん営業配属。 あれだけ憎たらしい営業社員たちから可愛がられていた。 彼を見て思った。 あぁ、これが理想の新入社員の姿なのかもしれないな。 そんなに頭は良くないし、全然しっかりしてないけど、とりあえずバカできて。 私のように暗くて、しっかり者に見られがちで

          新卒で入社した会社の話⑨

          新卒で入社した会社の話⑧

          年が明けた。 パートの森根が呼び出される。どうやら人員整理の話だそうだ。 本人から聞かずとも雰囲気でわかる。 昼休憩から戻ると、椎村と森根が話し込んでいて、私の顔を見るとササっと何事もなかったかのような風を装い始めた。 数日後、椎村から、森根が年度末で辞めることを聞いた。 森根は勤務時間の短縮を提示されたようだが、収入が少なくなることを考え、違う職場へ移ることを決めたようだ。 森根が一人減るということは、椎村と私と役立たずの薬剤師の3人。実質2人と考えた方が良いだろう。

          新卒で入社した会社の話⑧

          新卒で入社した会社の話⑦

          9月には、社員旅行という名の苦行がある。 私たち新入社員は、余興というものをしないといけないようだ。 各エリアで集まれるもの同士がグループを作って、それぞれダンスをするというのが定番のようで、私たちは、女子5人で嵐をすることになった。 ちなみにその他のグループは、AKBやKARAやら、マルモのおきての福くんと愛菜ちゃんの曲(名前わからないw)をする予定だった。 大体練習終わりには、ご飯を食べて解散。 本社勤務の同期から、会社の役員の話をよく聞いていたが、私は営業所勤務だ

          新卒で入社した会社の話⑦

          新卒で入社した会社の話⑥

          7月に差し掛かるころ、私の歓迎会をすることになったと聞いた。 私の予定は一切聞かれず、予定も勝手に組み込まれていた。 歓迎会に行ったところで特に楽しい時間を過ごせるとは思えなかったし、本当に行ってほしくなかった。 当日、所長より簡単な挨拶があって、ビール瓶もって一人ずつ回れと指示される。 自分の歓迎会なのに、自分がへこへこしにいかなきゃいけないんだ・・ 社会人ってくそだな・・と思った。 仕方なしに、一人ずつ挨拶をしにいく。 これといって話すこともないし、きっと向

          新卒で入社した会社の話⑥

          新卒で入社した会社の話⑤

          お局社員の椎村は当時35歳。 出社するたびに「めんどいね~」と、パートの方々とため息を漏らすのが今流の言葉でいう、「モーニングルーティン」の一発目だ。 社会人なり立ての私は、どうしてこんなにやる気をなくさせるようなことを言うのか、どうしてそんな風に感じるのかが全く分からなかった。 あれから11年。 34歳になった私は、当時の椎村と同じく、毎朝仕事を始める前、仕事中何度も、仕事終わりにすら、「しんど」と口にする。 彼女と違うのは、周りに一緒に同調してくれる人がいないこ

          新卒で入社した会社の話⑤

          新卒で入社した会社の話④

          業務も少しずつではあるが、色々とできるようになってきた。 得意先からの電話を受けて、注文をし、配送係へ伝達して持っていってもらう。 そんなある日の夕方だった。 いつも通り、私以外のメンバーが雑談に花を咲かせている時、電話がなった。 私しか出ないんだろうなと思って、電話に出る。 電話で聞いたものを発注し、伝票を作成し、配送係に持っていってもらう。 その発注作業の時に、一瞬戸惑う瞬間があった。 お客さまから言われている、錠剤の数量が100錠入りと言われたが、普段出ている

          新卒で入社した会社の話④