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銀河の犬と水玉~曼珠沙華の伝言~

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愛犬との出逢い、難病になったこと、愛犬が遺してくれた大切な想い出を、ノンフィクション小説に残しました。 命日から1年が経ち、アニマルコミュニケーターさんに愛犬からのメッセージを教…
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#ペットとの暮らし

#27 銀河の犬と水玉~曼珠沙華の伝言~

#27 銀河の犬と水玉~曼珠沙華の伝言~

あとがき #26までは2020年9月27日までに書いたものである
その内容から言えばジュビ子は2020年~2021年にかけての冬に戻ってくるはずだった。

2022年の1月を迎えた今、結論から言うとジュビ子はまだ戻ってきていない。

しかしそれには理由があった。

ジュビ子=ユニコーンと思っていた私にはユニコーンのオラクルカードが的確なメッセージを与えてくれていた。
ユニコーンカードは、他の人

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#26 銀河の犬と水玉~曼珠沙華の伝言~

#26 銀河の犬と水玉~曼珠沙華の伝言~

銀河の犬と水玉

 1年のうちに短い日数しか咲かない曼珠沙華。
 その季節に私はジュビ子を見送った。
 去年の庭の風景は刹那的に記憶に残り、モノクロームであり、鮮やかなカラフルさでもあった。
 スローモーションのように流れるその景色は、曼珠沙華が1番永く咲いた年だと私の記憶に残る事だろう。
 あんなにも庭の曼珠沙華を眺める時間を持ったのはきっと最初で最後だと思うから。
 私が思っている以上に、宇宙

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#24 銀河の犬と水玉~曼珠沙華の伝言~

#24 銀河の犬と水玉~曼珠沙華の伝言~

ジュビ子の使命と私の使命

 動物は飼い主の使命を果たす為にそのお手伝いをする使命を持って生まれてくる。
 今世での私の使命は、繰り返し魂に刻み込まれた無価値感、自分の存在意義の過小評価について、手放して終わらせる。
 今世で卒業すること。
 その為に、この病気になり、何の役にもたてない、生きてていいのか?という想いを味わう現実を作り上げた。
 そこで私は常に思っていた疑問を尋ねた。
 病気になる

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#21 銀河の犬と水玉~曼珠沙華の伝言~

#21 銀河の犬と水玉~曼珠沙華の伝言~

第十二章 虹の橋クラブジュビ子通信

 仕事の出来るジュビ子は、アフターフォローも忘れてはいなかった。
 これでもか!という数のメッセージを送り続けてくれていた。
 当面は私を励ます為に。
 ジュビ子の食器を片付けていた時のこと。
 いつも少しだけ最後に残しておくんだよなぁ~。
 ジュビ子も人間だと思って真似していたのかなぁ~。
 とクスッと笑った時にリンクしたのだ。
 火葬の時に、どうしておやつ

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#20 銀河の犬と水玉~曼珠沙華の伝言~

#20 銀河の犬と水玉~曼珠沙華の伝言~

願い事

 6月にジュビ子の病気が治りますようにと参拝したが、いざ、本殿の前で私はその言葉が言えなかった。
 糖尿病が治るかもしれない。でも、ここでお願いして治ったお陰でもっと辛い病気になったら?
 猿の手の類の「願いが叶う」何かがあったら、もし、今がそれに当たるとしたら?
 病気が治る事だけが叶って、交通事故にあうかも知れない。
 糖尿病が治り、癌になるかもしれない。
 今より苦しむ事になったら

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#19 銀河の犬と水玉~曼珠沙華の伝言~

#19 銀河の犬と水玉~曼珠沙華の伝言~

第11章 生きること、死ぬこと注射の拒否

 9月に入り、ご飯を食べなくて注射が打てない日も出てきた。
 足は力弱く、前足は何度もガクッと崩れる事が増えた。
 意地のようにお散歩を54分歩く事もあったが、左に寄って行きフラフラしていた。
 注射への拒否反応は日に日に凶暴になり、注射を始めてキッチリ100日目。
 ジュビ子は注射をしないと決めた。
 断固として打たせない。近づかせない。
 吠える、噛

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#18 銀河の犬と水玉~曼珠沙華の伝言~

#18 銀河の犬と水玉~曼珠沙華の伝言~

第10章 ジュビ子の闘病ジュビ子の変化

 2019年4月。
 毎年の狂犬病注射の日がやってきた。

 私が歩けなくなってから散歩は短めになっていた事もあったが、ジュビ子自体も歳をとり、あまり長く歩かなくなっていた。
 散歩行く!とはしゃいで準備をすると、5分以内で帰ってしまったり、門を開けたらUターンして全く外に出ずに戻る時もあった。
 私は「散歩行く行く詐欺」と呼んでいた。
 3月に入ってから

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#17 銀河の犬と水玉~曼珠沙華の伝言~

#17 銀河の犬と水玉~曼珠沙華の伝言~

第9章 光を求めて裁判

 障害年金はついに第二審を迎えたが、同じく棄却された。
 日本は立場の強いものが勝つという恐ろしい審査しかしていない国であった。
 私は4年間で15箇所の病院を回り、どこも病名を知ってる医師が居なかった為に、東京の専門医でやっと確定診断がついたのだ。
 その病院の治療法では効果が得られず、違う治療法を探して東京の2件目の専門医に申請の診断書を書いていただいたら、
 その日

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#11 銀河の犬と水玉~曼珠沙華の伝言~

#11 銀河の犬と水玉~曼珠沙華の伝言~

第7章 職業選択の自由アハハン職ジプシー

 それから私は事務をしてみたり、テレフォンオペレーターをしてみたり、飲食店で働いてみたり、バイトをしていたが、相変わらずツアーの度に仕事を辞め、ツアーは全国各地全て行き、終わったらがむしゃらに働いて次のツアーの資金を貯めるというループにハマっていた。
 若い内は高卒でも仕事は沢山あるのだった。
 いつも次を決めずに辞めるけれど、結構早く次は見つかるのだっ

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#9  銀河の犬と水玉~曼珠沙華の伝言~

#9 銀河の犬と水玉~曼珠沙華の伝言~

第5章 二人の病気体を張って予定を変えさせる

 その頃私の体調もまたしんどい時期が続いていた。
 そんな中、友人のライブがあるので少し離れた場所へ出かける予定だった。遠いから運転大丈夫かなぁ…少し不安が残った。
 出かけようとしたその時間に、ジュビ子の様子がおかしくなった。
 ぐったりと疲れた様子を見せて息も荒い。
 しかしいつもの病院は定休日。
 ネットで調べて開いてる病院を見つけた。
 急い

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#8  銀河の犬と水玉~曼珠沙華の伝言~

#8 銀河の犬と水玉~曼珠沙華の伝言~

糖尿病

 ある年の夏。
 お盆休み直前からジュビ子に異変が見られた。
 とにかく水を飲みすぎる。
 ハアハアとバテてる様子で元気がない。
 でもご飯も食べるし散歩も行く。
 病院がお盆休みに入る前に連れて行くと、血液検査で血糖値の高さから糖尿病だと言われる。
 これから一生、インスリン注射を朝晩打たなければならないと説明され、お盆休みを先生がジュビ子の為だけに開けてくれるので、インスリン注射の量

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#7  銀河の犬と水玉~曼珠沙華の伝言~

#7 銀河の犬と水玉~曼珠沙華の伝言~

第4章 レディーL遊びは卒業

 ジュビ子もお年頃になり、すっかり遊んでくれなくなった。
 ボールも興味なし。
 紐の引っ張りっこも興味なし。
 音の出るぬいぐるみも興味なし。
 そして日に日に目付きが変わってきた。
 普通の犬の瞳から、人間のような何か言いたげな、語る瞳に変わっていった。

 私の仕事がコロコロ変わるので、日中の定時の仕事であったり、夜勤であったり、シフトで色々だったりと、その度

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#6  銀河の犬と水玉~曼珠沙華の伝言~

#6 銀河の犬と水玉~曼珠沙華の伝言~

第3章 少女L

女の子

 初めての女の子は興味深い行動が多い。
 人間同様、幼い頃から「女」なのである。
 ジュビ子は、何か思い通りにいかなかったり、嫌なことをされた時は……
 例えば散歩をねだったのにアスファルトがまだ熱いからと連れて行って貰えなかった時
 もっと遊びたいのに「今日はこれでおしまい」と遊んでくれなかった時
 狙った獲物(追いかけた虫)に逃げられた時
 甘えてみたのに忙しく構っ

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#5  銀河の犬と水玉~曼珠沙華の伝言~

#5 銀河の犬と水玉~曼珠沙華の伝言~

犬との時間

 1日24時間の内の、どれくらい犬と過ごせるだろうか?

 おはようの挨拶。
 ご飯をあげてお水を変える。
 行ってきますをして、仕事から帰ってただいまの挨拶。
 散歩に行く。
 夜のご飯。
 おやすみの挨拶。

 お休みの日は一緒に遊んだ。
 ジュビアはわんぱくで、紐でも草でも引っ張りっこ。
 かなりの力で離さない。
 紐をブンブン振り回して、ジュビアは軽いので身体が浮いて空中を振

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