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#225 「何度同じことを言えば分かるのか…」は上司が悪い?部下が悪い?

「何度同じことを言えば分かるのか…」
これは、上司が悪いのか、部下が悪いのか、というメモ。


1、悪いのは上司?部下?

「何度同じことを言えば分かるのか…」

カリカリしている上司の顔が浮かびますね。
そして下を向く部下の姿…


この場面、

☑️ 何度も同じことを指導している上司に同情すべきでしょうか?
☑️ 何度も同じことを言われている部下に同情すべきでしょうか?

つい、上司に同情してしまいそうですが(私がザ中間管理職だから、というのもありますが…)、個人的には、本当に「何度も同じこと」を言ってるのだとしたら、それは上司が悪いと思います。


2、問われるのは「回数」ではなく「結果」

もし、ある営業パーソンが、「何度も同じことを言っているのにお客様が分かってくれない」と言ったらどうでしょう?

おそらく、「効果がなかった方法を何度繰り返してもそりゃダメでしょ。一度使った話題が相手に響かなかれば、また別の切り口を考えろ。」と言われるのではないでしょうか?

それと同じです。

何回注意したか、ではなく、ちゃんと部下が分かって行動が修正できたか、が大事なはずです。

営業と同様、上司も「結果」を問われているのです。

「何度同じことを言えば分かるのか…」というのはダメな方法なのにそれを繰り返す上司が悪いのです。


3、上司は自分が気になるところしか見ていない

実は、「何度同じことを言えば…」と同じような現象がもう一つあります。

それは、「同じことばかり注意する」ということです。

上司は気づいた点を注意します。その気づく点は一緒、ということです。

先ほどの、数字の誤りを気にする上司は、他のメンバーの資料でも数字を気にします。

そして、数字がきちんと合っている資料を作る部下に対する評価は、他のことも含めて高く、数字が合わない資料を出してくる部下に対する評価は、他のことも含めて低くなるのです。

無知の知、みたいなもので、上司が気づかないところで様々な工夫をしていたり、面白い分析をしていたり、革新的なアイディアを盛り込んでいたり、というところは実は見えていない、つまり、評価されてないのです。


4、まとめ

いかがでしたでしょうか?

上司は部下を見ているつもりでも、全然見れていないものです。
(自分が部下だった時の上司への不満ってこれではなかったでしょうか?)

その状態でいくら1on1やったところで、話題にするのはいつも同じこと。
つまり、いつも(上司にとって)目につくところです。
部下が見て欲しいところ、ではないのです。

そうなると、部下はどう感じるでしょうか?

「いろいろ工夫したんだけどなぁ。評価されてないなぁ。」と残念に思うでしょう。

それだけならまだ良いですが、「だったら手間かけて工夫するのはやめよう」とはならないでしょうか?

それなのに、「部下が育たない」「いつも同じ注意ばかり」と愚痴るのは、「お客が悪い」「いつも同じこと言っているのに」と愚痴る営業パーソンと一緒です。


最後までお読みいただきありがとうございました。

そもそも、ですが、何ができない、という目線だけでなく、何ができるのか、という目線こそ持ちたいですね。

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