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600字note

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毎日約600字、原稿用紙1枚半くらいのnoteを更新するチャレンジをしています。 ▼2020.10.7~
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2020年10月の記事一覧

「読書が好きです」と言いにくい心情

「読書が好きです」と言いにくい心情

「好きなことは?」「趣味は?」と聞かれたときに、いつも言うかどうか迷うのが、読書である。

「読書が好き」と言われたときに、一般的に、どれくらい今までに本を読んできて、今現在どれくらいの頻度で本を読む人が想像されるのだろうか。
そんなことを考えてしまって、「ああ、今はあまり読めてないからなあ」と思い、言いかけた言葉を引っ込めることがある。

小中学生くらいまで遡れば、「読書好き」に分類される子ども

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涙と感情

涙と感情

涙って、悲しいときだけじゃなくて、なにかしらの感情が高ぶったら自然に出るものだ。

先日、大学時代の友人とそんな話をした。

「泣くこと」は、一般的に「悲しい」「つらい」という感情の代名詞のように扱われている。喜怒哀楽のうち、とくに”哀”に焦点が当たっているのだ。
けれど実際には、そのほかの感情を起因として涙が出た記憶はたくさんある。

部活の大会で、悲願の上位大会進出を果たしたとき。
親と喧嘩し

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お鍋の季節

お鍋の季節

20時台、仕事からの帰り。
あまりに眠くて、電車に乗っているわずか20分ほどの時間にもうたた寝をしてしまった。
あやうく最寄り駅を寝過ごしそうになり、寝ぼけ眼をこすりながら車両を降りる。

最近、いろんなことが相まって生活が慌ただしく、なんだかすり減っているなあ、と感じている。
一週間もあと一日。疲れたなあ、と思いながら、とぼとぼと帰り道を歩いていたときに、シェアハウスの友人から

「鍋食べない?

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めんどくさい、と思うより速く行動する

めんどくさい、と思うより速く行動する

わたしは基本的にけっこう面倒くさがりなので、日常生活の中でもたくさんの「めんどくさい」を感じながら生きている。

その筆頭が、お風呂に入ることと、髪を乾かすことのダブルコンボだ。

お風呂は別に嫌いなわけではない。むしろ好きなほうだ。
冬に冷え切った身体が熱いお湯で芯から温まっていく瞬間は、言いようもない幸福感を覚える。
気持ちが良いことは分かっているのだけど、入るまでがとてつもなく面倒に感じてし

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世界史ガチ勢だったあの頃を振り返る

世界史ガチ勢だったあの頃を振り返る

高校生の頃、一番好きな教科は世界史だった。

人類がどんな環境下でどんな文明を築き、どんな出来事を経てわたしが今見ている世界につながっているのかを知ることは、とてもどきどきして刺激的だった。
ストレングスファインダーで一番上にきた資質が、過去を辿り現在との因果関係を探ることを好む「原点思考」であることは、わたしが高校時代に世界史を夢中で勉強していたことと無関係ではないだろう。

当時使っていた山川

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500円玉貯金のすすめ

500円玉貯金のすすめ

いま、細々と続けていることのひとつに、500円玉貯金がある。

社会人がお金を貯めるにはいささかちまちました貯金方法だけれど、なにもこれで資産を築こうとしているわけではない。
わたしが500円玉貯金をしている目的は、「なんとなく使うお金を少しでも減らすこと」だ。

社会人2年目の終わり頃、少しずつお給料も増え、支出を厳格に管理しなくても生活に余裕が出てきたのと同時に、大学から続けていた家計簿アプリ

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「何もしない」時間の必要性

寝ている時間以外、四六時中なんらかの行動をしていないと気が済まない人と、そうでない人がいる。

業務時間外も含めて常にてきぱきしている上司と話したとき、「プライベートでも何かしてないと落ち着かない」「ソファに座ってぼーっとしている時間なんて耐えられない」と言っていたのを聞き、根本的な感覚が違うことに驚いた。

わたしは、眠る寸前くらいのまどろんだ状態でベッドに横たわっていたり、公園のベンチに座って

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子どもの頃に負った身体の傷は治りやすいけど、心の傷は治りにくい

子どもの頃に負った身体の傷は治りやすいけど、心の傷は治りにくい

先日、手の甲に擦り傷ができた。
二週間弱経ってようやくかさぶたが完全にはがれ、皮膚が再生したのだけど、まだ明らかにけがをしたことが分かる傷跡が残っている。

大学生くらいで、身体の傷の治りが遅くなってきていることを実感した。
20代半ば、まだ若いと言われる部類であることは承知だけれど、さすがにもう子どもの頃の治癒能力にはかなわない。
ブランコから落ちて顔の片側一面にすり傷を負っても、ホットプレート

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長編シリーズものコンテンツに追いつけない話

長編シリーズものコンテンツに追いつけない話

最近、なんだか深刻なテーマばかり書いてしまいがちだったので、ゆるい話題を挟んでみようと思う。

有名な漫画やアニメ、映画は長期連載、または長編シリーズであることが多いけれど、皆はいつそれらに触れたんだろう、と思っている。

わたしは漫画もアニメをはじめとするフィクション作品はけっこう好きなのだけど、誰もがタイトルを知っているようなコンテンツは高確率で未開拓だ。

漫画でいえば、ワンピース、NARU

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生き方の戦略を考える

自分はなんのために生きているのか。
どのように生きたいのか。

その問いに自信をもって答えられる人って、どれくらいいるのだろうか。

金銭的な余裕。
社会に対する使命。
他者からの愛。
守るべき家族。
没頭できる趣味。

人それぞれに大切にしたいものごとがあって、それらが自分の中を占める割合も少しずつ異なる。
けれど、社会では「こうあるべき」という目に見えない圧力が、仕事であれ、恋愛であれ、さまざ

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noteを毎日更新するモチベーションの源

noteを毎日更新するモチベーションの源

ゆるっと続けている毎日600字note、ひとまずの目標である30日継続の折り返し地点まできた。

やめるつもりで始めたわけではないものの、最初は10日間も続いているイメージが湧かなかったので、「まあまあ頑張ってるじゃん」と言いたい。

続けられている一番の理由は、「毎日読んでくれる人がいるから」だと思う。

元々は、毎日少しずつ行動を積み重ねることを勧められ、勢いで始めてみたことだった。
いまは、

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本のある場所

本のある場所

本がある場所に行くと、わくわくする。

それは、図書館でも本屋でも、ブックカフェでも良い。
もはや本のための場所でなくても、たとえば待合室の小さなマガジンラックや、誰かの家の本棚みたいに、本が何冊かまとまって置いてあるのを見るだけでちょっと心がはずむ。

場所ごとに楽しみ方も異なる。
図書館や大型書店みたいに、並んでいる冊数が多く網羅性の高い場所は、あらゆるジャンルを横断して何時間も背表紙を眺めて

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季節の移ろいに思いを馳せる

季節の移ろいに思いを馳せる

季節の変わり目は、月をまたぐようにはっきりと分かれてはいないけれど、毎年ふと「空気が変わったな」と思う瞬間がある。

その感覚が、なぜだかたまらなく好きだ。

特に、夏が終わり、ほんのひとときの秋を通り抜けて、冬を迎えるまでの間は、季節の移ろいを強く感じる。

ここ数週間で、めっきり空気が冷たくなった。

少し前までは半袖のTシャツを着てタオルケットだけで寝ていたのに、いまはもう裏起毛のスウェット

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本から自分の世界を広げる試み

本から自分の世界を広げる試み

先日、自分と同じように活字が好きな友人が誕生日を迎えたので、プレゼントに書籍を選んでみた。

その友人とは、ことばの響きや粋な比喩表現について普段から感想を言い合っているのを思い出し、『美しい日本語の辞典』という、読み物として楽しめそうな辞典を贈った。

誰かのために本を選ぶ行為は、とても緊張する。

「その本が描く世界や主張が、相手にとって心地良いものである/プラスの影響を与える」という、確信に

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