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愛のおと エッセイ集

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21才女子。わたしのリアル。

21才女子。わたしのリアル。

休みの日は、ごはんを食べない。

正確には、きちんとした食事、をしない。

お腹が空いたら起きて、最低限の労力で食べられるものを食べる。

そんで一応、今日のやることを書き出してみたりなんかする。

まあもちろん、すぐに手をつけるわけもなく、
とりあえず、スウェットですっぴんのまんまお買い物にでかける。

チューハイとポテトチップスを買って、近くの公園に寄る。

家で飲んでもいいのだけど、時間がた

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言えなかったこと。

言えなかったこと。

忘れもしない。

高校生の時、韓国語の授業があった。

その授業では、生徒は1人ずつ立って韓国語で例文を読む場面があった。

「わたしは日本人です。」

不思議だった。全員が、この例文を読まされる。

わたしは、エジプトと日本のハーフだ。

エジプト人だ。とも、日本人だ。とも言えない。

嘘ではないけど、本当でもない。

先生は、ここには日本人しかいない、と思ってるのか。

大げさに聞こえるかもし

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うしと目があった日

うしと目があった日

うしがいた。

かおが、私の5倍くらい大きかった。

大きな目玉が、私をみつめていた。

うしは、なんでも知ってるみたいだった。

生きることは、ごはんを食べて、子うしを産んで、お乳を出すことだと。

そんなの当たり前でしょ、って言ってるみたい。

すごくシンプルだ。

そしてまっすぐで、力強い。

ただ、生きている。

それに比べて、人間はふくざつだ。

ごちゃごちゃしている。

生きる理由を求

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くじら

くじら

むかしむかし、クジラの絵を描いた。

二匹のクジラが、小魚の群れを追いかけてる絵。

中学の美術部で、海の絵コンクールに出したもの。

クジラの写真を見ながら、絵の具を重ねた。

重ねれば重ねるほどに、命が吹き込まれていくような、気がした。

真っ白とは言えない大きなお腹。

真っ青とは言えない深い青の背中。

つぶらなひとみ。

あのクジラが好きだった。

だから、クジラばっかり綺麗に描いていた

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「ことば」を超える何か。

「ことば」を超える何か。

人と人のコミュニケーションに、「ことば」は欠かせない。

だけど、ときどきすごくもどかしく感じる。

ことばでは言い表せないような気持ちを伝えたいとき、

ことばという枠に当てはめてしまうと、言いたいことがまっすぐ伝わらないような気がする。

便利だけど、とっても不便。

だから私は、ことば以外の全てを使ってお話しするようにしている。

それは、表情だったり声の高さだったり、まとっている空気だった

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さかなのせかい

さかなのせかい

魚を見ていた。

海と川がまじりあうその場所で、

わざわざ狭いところにひしめきあって。

魚は、私たち人間のことを認知しているのだろうか。

石をぽとんと落としてみた。

波紋が拡がった水の中で、魚は四方に散らばった。

この石を、魚はどう思ったんだろうか。

人間が落としたと、知っているのか。

もしかしたら、災害のようなものだと思っているのか。

台風がきたり、地震がおきたり、雨が降ったりす

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神はいない。

神はいない。

どえらいことを言ってしまった。

おそらく日本人の1/5は敵に回した。

世界なら、ほとんどの人。

私は高校生の時から、今に至るまで「神」はいないと思っている。

私の父はエジプト人だ。

当然父はイスラム教だし、生まれた時からその教えを受けてきた。

しかし小学生の時に両親が離婚してからは、私は母と住んでいたので

完全に無宗教の日本人として生活してきた。

1ヶ月に1度、父と会う日以外は。

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