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農業

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耕作放棄地をどうするか?に理屈や理念は何も意味を持たない

耕作放棄地をどうするか?に理屈や理念は何も意味を持たない

東北のほうで熊が人間のエリアに侵入する数が増加している。人が襲われる被害も出てきている。原因は熊のエサとなるどんぐりが山になくエサを求めて山から降りて人の生息地に来ているそうだ。

地方は急速な人口減少により高齢者しかいない状態が続くため、ドングリの生育が良くなったとしても人の生息地に出没することは常態化するだろう。ドングリを手に入れるより人のエサを食べたほうが楽なら野生動物でも楽なほうを選ぶ。今

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何かをつくること

何かをつくること

農業はお金儲けするだけじゃないからいい。種をまいて育て畑に植えて大きくなるまで手を入れて収穫する流れが何かを作っている実感がはっきりとある。草刈りにしても同じで、草刈り機で草を刈るのはキツイしお金は生み出さないけど終わったあとの達成感は半端ない。職業として農業をしている側面よりも「クリエイター」「指揮者」として計画して整備してものをつくりあげている感覚のほうが強い。学校や会社に行ってもどうやってお

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自己充足、自己完結

自己充足、自己完結

お金はないよりあったほうがいい。病気になったときにお金がなかったら治療受けられない。何かあったときにあったほうが間違いなくいい。

ただ一生使い切れない資産を持つことに意義を見いだせない。お金をたくさん稼ぐため朝から晩まで働くことも同じだ。昔から興味がまるでない。

農業を続けられているのはお金をたくさん稼ぐためにやってないからだろう。数千万、億の売上をあげて規模を拡大していくチャンスと実力があっ

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無肥料無農薬栽培と慣行農法の決定的な違い

無肥料無農薬栽培と慣行農法の決定的な違い

作物によって肥料と農薬を使わずにつくる野菜と使う野菜を使い分けています。基準は大量出荷、肥料食いか、作付け全体の順位となっています。オーガニックだから農薬などを使わないわけではありません。

肥料使わない野菜と使う野菜の決定的な違いは、生育にあります。おいしい、おいしくないは野菜によって違ってくるのと技術的な問題なので決定的な違いにはならないです。

無肥料栽培の野菜は、初期生育がゆっくりです。例

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排他的な日本の田舎はよそ者に頭を垂れるか?

排他的な日本の田舎はよそ者に頭を垂れるか?

日本の田舎は排他的なのは「常識」として認識されている。実際にそのとおりだ。農業をはじめて排他的、排外主義、事なかれ主義、小金・ラベルでしか物事を測れないのは実践的に体験してきたし今もしている。

2020年、世界がコロナを覆っており、田舎の衰退はより加速していくと考えている。東京のような感染拡大ではなく、衰退から崩壊の段階に入っていく。コロナはそのキッカケにすぎず、本質は田舎の人たちがやってきた行

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生きるハードル、農業のハードルを下げる。そんなもの存在しないから

生きるハードル、農業のハードルを下げる。そんなもの存在しないから

田舎は人がいなくなっていることはご存知のとおり。高齢者がマジョリティで若者(60歳!まで)は増える見込みはない。家は空き家だらけになっている。

東京ではホームレスが急増しているらしい。しかも20代もいるそうだ。仕事がなくなっただけで家がなくなり食べるものに困る場所は変じゃない?田舎は人が足りず、家が余っていて、仕事がなくなっても食い物と寝るところにはこまらない。バランスが悪い世の中だ。

みんな

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田舎は繋がってはいけない

田舎は繋がってはいけない

☆ここでの田舎の定義
人口3万人以下
農業が主体としてある
60歳以上が30%を占める
集落によっては80歳以上しかいない

田舎に来たら地元の人とつながっていかなくてはやっていけないと言われる。道、水の管理、祭事など自分たちでやらないといけないことがあるので、都市部のように完全に地域とつながらずにやっていくことはできない。

だが、一般的に言われるように密接に繋がる必要はない。挨拶や他愛もない話

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農地欲しい人が所有しやすくなるように

農地は農業者でないと所有することができない。戦後は土地があることに価値があったから農地法で定められた地主への優遇は意味があった。

2020年、農地に価値はなくなった。農業従事者でも農地を所有したがらない人がいるのに一般の人にとっては、家を建てたり、農地転用で現金化したりと農地そのものに価値を見出すことはないだろう。

僕のような非農家で農業を始めたものにとっては農地は喉から手が出るほど欲しい。「

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農薬、農法なんかどうでもいい

農家の平均年齢は2019年は66歳とおじいちゃん、おばあちゃんが生業とする産業となっている。農業就業人口も5万人程度毎年減少しており、新規就農が増えたところで焼け石に水状態になっている。

66歳がメインの農業を産業と呼べるのだろうか。少なくとも僕は産業とはよべないと思っている。お金儲けをする農家がたくさん増えれば農家に従事する人は増えるわけではない。仕事以外の時間をとれ、人間らしく生活できる環境

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トマト農家が教える絶対に効果がある液肥

トマト農家が教える絶対に効果がある液肥

トマトを土耕栽培でつくっている。管理で収量と品質が決まるので手がかかる作物だ。管理のなかで追肥は重要な要素となる。

追肥は液肥を使っているのだが、絶対に効果がある液肥がある。使った翌日に玉が肥大して樹勢が目にみえてよくなる。絶対というと胡散臭く感じるかもしれないが本当に効果あるのでおすすめ。

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消費者と生産者が直接連絡をとれるのは良いことばかりではない

消費者と生産者が直接連絡をとれるのは良いことばかりではない

農業もアプリを使った販売が広がってきている。出歩くことが憚れる世の中になってきているので、ECは一気に進みそうな予感がする。

農家も、突然販路がなくなって困っているから、これを機にアプリを使っているところも増えてきている。

生産者と消費者を直接つなぐアプリは「直接連絡をとれること」を売りにしているところが多い。確かに、生産者は消費者のナマの声を知ることによりニーズがわかったり、販路が広がったり

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田舎は一律に消滅しない

田舎は一律に消滅しない

2017年から僕が住むところでは、現役世代だけでなく高齢者世代まで人口が減り始めました。統計によると、2024年までは緩やかな減少(それでも他の地方に比べると早い)が続き、25年からは急激に人がいなくなるとされています。人口動態は、戦争や紛争、疫病の蔓延といった特殊なことがない限り変わりませんので、予想通り推移するでしょう。

すでに集落に人がいなくなり、猿山になったところがでており、田舎は今後人

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農業で稼いで何をするの?

農業で稼いで何をするの?

農業の世界も、他の産業と同じく稼げることを最優先に掲げ動いている。農水省は田を転作して「高収益作物」へ促す政策を行っているし、各都道府県、市町村も積極的に儲かる農業にしようとしている。生産者も同じく稼げることを目標にして、大規模化をする人が増えている。

農業雑誌や農業に関わるシンクタンクみたいな団体が発行する本を読むと、いかに儲かるか、儲かるためにはどうするか、あの生産者は年商1億を超えた、行政

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良いときも悪いときも真ん中

朝起きて畑に行って作業する。昼飯を食べて、休憩して、日暮れ前まで作業して、夕ご飯を食べて寝る。日の出とともに起きて日暮れとともに寝るシンプルな生活。他者との接触もないから、自己完結。

つくった野菜をうるために直売所持っていくけど、アレの影響で売上減っているから出すのやめた。飲食店に出荷して分もアレの影響で全部なくなってしまった。人生には良いときと良くないときがあって、今はとても良くないときだ。こ

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