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HANAちゃんストーリ

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#ショートストーリー

公園の中の笑顔たち(HANAちゃんストーリー第9話)

公園の中の笑顔たち(HANAちゃんストーリー第9話)

公園で寝ていると、中学1年生の美雪ちゃんが声をかけてきた。

彼女とは週に2回、ここで行き会う。

私は眠い目をこすりながら返事をした。

「なふぃ~?どうしたの?」

横に座る彼女を見ると、俯いて涙ぐんでいた。

「何かあったの?」

彼女はコクンと頷き、話し始めた。

「あのね、HANAちゃん。今日、学校でテストが返されたの。たくさん勉強したのに、ひどい点数だった。塾にも通っているのにどうして

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名前を書く生活(HANAちゃんストーリー第8話)

名前を書く生活(HANAちゃんストーリー第8話)

私は43歳、今年から保育園に入園した2歳の娘と小学生の息子がいる。

もうすぐ娘を迎えに行く時間。

それまでにこの名前書きを終わりにしなくては。

寒くなってきたので冬服を用意しなくてはならない。

長Tにベスト、厚手の上着に起毛素材のズボン、タートルネックのカットソー、カーディガンなどなど。

何枚も何枚も私は彼女の名前を書いた。

大人になってから、自分の名前を書くことは減った。その分、自分

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迷子の花火大会(HANAちゃんストーリー第2話)

迷子の花火大会(HANAちゃんストーリー第2話)

毎年夏になると、田舎のおじいちゃんの家に遊びに行く。

小学2年生になった僕は、はじめて1人でおじいちゃんちに泊まることになった。

おじいちゃんちに行くこの時期は決まって、花火大会が開催される。
デパートもゲーセンも近くにないおじいちゃんちはとても退屈だった。だからと言って、都心にある自宅に帰りたいわけでもなかった。

両親は共働きで、お母さんも帰りが毎日遅かった。なので僕は、1人でコンビニ弁当

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ご褒美のあめ玉(HANAちゃんストーリー第3話)

ご褒美のあめ玉(HANAちゃんストーリー第3話)

梅雨が明けたばかりの良く晴れた休日の昼過ぎ。

「あ~もう!」

肩に掛けたエコバッグから首をくすぐるネギに声を荒げる。
駅前のドラッグストアでトイレットペーパーを、スーパーで夕飯の材料を買った。久しぶりの休みだというのに、旦那は休日出勤。重い荷物を無理やり持ち直す。

自宅までの帰り道をショートカットするために公園の中へ入って行く。

ふと、すぐ近くのシーソーに目をやると、子供たちが順番の取り合

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