見出し画像

MAXの『集団さーせん‼︎』 保証のない未来の為に生きるのか?

やっと話題の『集団左遷!!』を観始めました。4月期のドラマでは、『インハンド』『わたし、定時で帰ります。』の2作は、各話あらすじを紹介しながら、感想やウラヨミを含めてじっくり紹介していますが、『集団左遷‼︎』は、この2作ほどではないかなという印象でした。ただ、注目したいポイントがあったので、取り上げていきたいと思います!

第1話の簡単なあらすじ(ネタバレ有り)

本当に簡単に紹介していきます(笑)
舞台は三友銀行という大手銀行。十二の視点を廃店し、統合させる為に、本部の行員をそれぞれ支店に配属させるのだが、その指示は「頑張らないこと」だった。福山雅治演じる片岡は、蒲田支店長に配属になる。

最初こそ、本部の指示通りに働いているが、支店長と副支店長以外廃店になることを知らずに頑張って働いている。片岡は、会社の意向とは違う現実を現場で知ることとなり、頑張っている行員放ってはおけなくなる。

しかし、情報が漏れ、蒲田支店が廃店になることを、行員が知ってしまい、副支店長は、

「本部に頑張らないようにと言われているんですよね?今頑張らないで、廃店した後、私たちが良い所に出航できるように、その時に頑張って下さいよ!その未来の為に、今我慢することはできませんか!?」

と懇願される。しかし、目の前で必死に頑張っている行員の姿を見て、それを無視することができない片岡は、上司である常務に直談判に行く。

「蒲田支店を本当に廃店にするべきなのでしょうか?私は、三友に入って、ずっと頑張って頑張って頑張ってきました。行員も頑張っています。仕事があるから頑張ってしまうんです。部下の頑張りを無視するような上司の背中を見せたくはありません!どうか、頑張らせていただけないでしょうか!?」

利益が出せたら、廃店を取り消すことを約束してもらうが、利益を出せなかった場合、片岡の立場も保証もできないと、自らの退路も絶たれ、「言ってしまった・・・」と冷静になるが、上司に宣戦布告してしまった。

未来には何の保証もない

ざっくりとは内容がお分かりいただけたと思いますが、要は、廃店処理で配属したものの、現場を見て本部の意向に従えず、部下を守る為に頑張るという物語です。

本部の妨害がありながらも、弱い立場の支店が一丸となって、廃店されないように物語が展開していくと思いますが、第1話の、副支店長のセリフが、今回注目したいポイントです。

「未来の為に今は我慢する」

と言っていますが、その未来は、間違いなく来るのでしょうか?「保証のある未来」でしょうか?

副支店長は、前の支店長から廃店の意向を聞いており、前支店長も頑張って覆そうとしたのですが、諦めてしまった姿を見ています。所詮、支店は本部の決定には逆らえないからと、諦めてしまっているのです。廃店を免れないのなら、その後、異動するか少しでも良い所に出向するしか生き残る道はありません。だったら、本部に逆らわず従うことで、より良い未来にする為に頑張った方がいい、と思ったわけです。

これを何というか知っていますか?

「負け犬根性」です。

もちろん、だからと言って本部に逆らえばいいわけでもなく、どうすることもできないこともあります。しかし、未来というものは何の確証も保証もありません。仮に、本部に従って、本部の指示通り廃店にしたとしても、望む未来になるとは限りません。副支店長と前支店長は諦めてしまいました。それ故のこの意見なのですが、部下を見放せない、頑張る姿を無視できない、というのも綺麗事かもしれません。

同じ銀行もののドラマで『半沢直樹』がありましたが、彼は必死で目の前のことや不正を見つけることで、上司に「土下座」をさせて、自身の正しさを証明しました。しかし、その結果、昇進ではなく出向を命じられました。

納得するのは確証のない未来ではなく、確かな「今」

このように、目の前のことを向き合うだけでも、望む結果になるとは限らず、確証のない未来の為に頑張っても、望み通りになるとは限りません。

じゃあどうせいっちゅうねん!!

そう突っ込みたくなると思いますが、私が思うのは「自身が納得する」かどうかということです。
仮に、「望む未来にならなくても、納得できる今を生きられるか」ということが、私は重要だと考えています。本部に従うのも、逆らうのも、どちらが正しいということは言えません。どちらを選択するにしても、自身が「納得」したことが、自分にとっての「正しさ」になるのです。

加えて言うと、半沢直樹のように「結果」を求めてしまうと、自分が望む結果にならなければ、「納得」できないことになってしまいます。「結果」は「確証のない未来」であり、未来に対して納得するのではなく、「今」に対して「納得」できれば、どんな未来になっても受け入れられると思います。

逆に、納得できずに判断したことが、「後悔」になり、過去に捉われる人生を招くのです。

後悔のない人生を生きるならば、何が正しいとか、確証のない未来の為に我慢するとか、綺麗事や正義感で判断するのではなくて、今この瞬間、自分が納得した選択をしていくことが、結果的に望む未来になるんだと思います。その為には、よく考えること、考え続けることと、自分と向き合っていく事が必要なんだと思います。

この記事が参加している募集

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?